横から失礼します。
すでに寄せられているアドバイスの邪魔になるのは本意ではありませんが、単純にトピックタイトルに沿って書いてみます。
くるみ さんが書きました:
現在使用中の2019.defualtにサルベージした2018.defaultをマージするという意味
メールデータをマージしたいという要求にはしばしば出会いますが、プロファイルのマージという要求は珍しい、という印象を持ちました。
「プロファイルの統合」といった場合、統合対象として考えられるデータの種類がいくつもあり、それぞれ対処方法は異なります。「2019.defualt」と「2018.default」の間で、プロファイル全体か、あるいはどれかのデータに集中しての話かで、アドバイスする内容も変わってくると思います。
そういった初期条件が具体的に提示されているほど、無駄と間違いの少ない簡潔な応答が期待できると思います。(エレベーターピッチは、きちんと要点を押さえた情報をいかに短時間で提示できるかという意味合いでいわれる言葉です。いくら短くても曖昧な情報では効果は期待できません。)
(統合対象として考えられるデータの一例)
・アカウント設定(ログイン情報も?)
・メールデータ(メッセージフィルターも?)
・アドレス帳
・アドオン(拡張機能)とその設定
「プロファイルの統合」の結果、不安定なプロファイルを作ることになっては意味がありません。マージ後のプロファイルの安定性を考慮するなら、旧プロファイルのデータを使うのではなく、標準の方法で新規に組み立てる方がいい要素もあります。
くるみ さんが書きました:
Thunderbirdのプロファイル(2018.default、POP3のメールアカウントが複数)のサルベージに成功
以下、こういった条件を前提に、一般的なアウトラインだけざっくり述べて見ます。
アカウント「2018.default」にあって「2019.defualt」にないアカウントは、「2019.default」で起動した Thunderbird で最初から設定することをお勧めします。
ログイン情報(ユーザー名やパスワード)も、アカウント設定に合わせて記憶させてください。
旧プロファイルにある prefs.js 内のアカウント情報の項目を、手動で確実に移植できる自信があるならチャレンジしてもかまわないと思いますが、そこに労力を割くぐらいなら、アカウントを設定し直したほうが楽だし、安全性の高いマージ結果が期待できると思います。
メールデータ標準の mbox 形式で送受信したメールデータが保存されているのなら、すでにアドバイスされている方法が使えると思います。
「2018.default」にあって「2019.defualt」にないアカウントのメールデータは、「2019.defualt」でそのアカウントを設定するとプロファイル内にアカウントフォルダーができますので、そこに「2018.default」にある対象フォルダー内のファイル・フォルダー群をコピーすれば、理論上はそっくり移植できます。
メッセージフィルターの設定内容(msgFilterRules.dat)も同時に移植できますが、新旧プロファイルで異なる部分がある場合は、フィルタ―条件を再設定する必要が出てくるかもしれません。
面倒なのは、「2018.default」にあったのと同じアカウント(A)がすでに「2019.defualt」で設定され、メールの送受信がおこなわれているケースです。
この場合、「2018.default」→「2019.defualt」の対象フォルダー間でファイル群を単純にコピーすると、マージではなく上書きされます。
すでにアドバイスされているように、ローカルフォルダーが使用しないままの状態で存在しているのなら、ローカルフォルダーを移植作業用に使うという手はあります。
「2018.default」にあるアカウント(A)のフォルダー内のファイル・フォルダー群を、「2019.defualt」にある [Local Folders] 内にコピーし、Thunderbird を「2019.defualt」で起動すると、「2018.default」のアカウント(A)に保存されていたフォルダーとメールの構成がローカルフォルダー配下に再現されます。
このメールまたはフォルダーを、対象アカウントの必要な場所に移動・コピーしてマージするのが、まあ一般的なんじゃないかと思います。
アカウント単位ではなく、移行作業用のフォルダーを作り、そこに「2018.default」内にあるメールデータをコピーするという方法も使えます。この場合は任意のアカウント配下に移行作業用フォルダーを作っても大丈夫です。フォルダー階層は一段深くなりますが、上述と同じ作業をおこなえます。
要するに、新プロファイルで設定したアカウントの現状にいっさい干渉しない形で、旧プロファイルのメールデータを持ち込み、新プロファイルで起動した Thunderbird 上で、持ち込んだメールデータを整理するということです。
マージしたいメールデータが少数なら、-no-remote のコマンドラインオプション付きで「2018.default」と「2019.defualt」を同時に起動し、それぞれのプロファイルで起動した Thunderbird の2つのウィンドウを並べ、「2018.default」のウィンドウの任意のフォルダーから「2019.defualt」の任意のフォルダーへ、コピーしたいメールをドラッグ&ドロップする、といった方法でも対応できます。(アドレス帳でこの方法は使えません。)
いったん「2018.default」で起動して移行したいメールを eml ファイルとして保存し、そのあと「2019.default」で起動した Thunderbird でそれらの eml ファイルを取り込むという方法でもかまいません。
アドレス帳データいったん「2018.default」で Thunderbird を起動し、マージ対象のアドレス帳をエクスポートします。
そのあと「2019.default」で Thunderbird を起動してエクスポートしたアドレス帳をインポートし、その後、目的に応じて個々の連絡先情報を移動・編集することになります。整理後、インポートしたアドレス帳が不要になったなら、削除してかまいません。
(補)
個人的な印象ですが、Thunderbird 同士のエクスポート・インポートであれば、LDIF 形式が一番安定しているように思います。
エクスポート・インポート機能を使わず、旧プロファイル内のアドレス帳ファイル(*.mab)を直に使って、新しいプロファイルに取り込むこともできますが、説明すると長くなるので、ここでは割愛させていただきます。
アドオン(拡張機能)とその設定アカウントと同様、「2018.default」にあって「2019.defualt」にないアドオンは、通常の手順で追加(インストール)してください。
Lightning を使っていて、カレンダー情報(calendar-data)のマージもおこないたいという要求も含まれているのなら、別途作業が必要でしょう、ということだけ触れておきます。
その他迷惑メールフィルタ―の学習結果(training.dat)、ハンドラーの情報([オプション] -> [添付ファイル] -> [受信] = handlers.json)、グローバル検索の索引データベース(global-messages-db.sqlite)などは、新旧プロファイル間で差異のあるデータですが、マージを考えず新しい環境(「2019.default」)で構築し直してください。
【全体的な注意事項】プロファイル内のファイルやフォルダーを操作するときは、必ず Thunderbird が終了した状態でおこなってください。Thunderbird が起動中にプロファイル内をいじり回すと、データの不整合が発生しやすくなります。
メールクライアントとして取り扱うデータの根幹であるメールデータやアドレス帳は、バージョンに関わらず互換性は維持されています。一方、他の要素はバージョンごとに改良や追加、仕様変更が加えられている場合がありますので、旧プロファイルの中身を流用しないほうがいいケースもあります。
今回は「なお、バージョンは同じでした」とのことなので、バージョン間の差異に気を遣う必要はそれほどありませんが、同一バージョンであっても、すでに新プロファイルが正常に稼働しているのなら、一度トラブルに見舞われた旧プロファイルから、新プロファイルに持ち込まないほうがいいファイルもあります。
「プロファイルの統合」というテーマに関しての概略は以上です。的外れな話だったらすみません。
(おことわり)
現在、健康上の制約により不定期な書き込みしかできなくなっています。すぐに応答できない場面がかなり多くなりますことを、ご容赦ください。