遅ればせですが、横から失礼します。
EarlgreyTea さんが対応してくださっているのなら、ぼくがあれこれ言う必要はないとも思いますが、気になった点をいくつか...。
【<mailto: アドレス> の表示そのものは、必ずしも異常ではない】メール本文内に記述されたメールアドレスに対し、返信時に引用されたその本文内のメールアドレスに <mailto: アドレス> が表示されることがあります。
送信側と受信側の条件の組み合わせや理由を挙げると長くなるので省略させていただきますが、EarlgreyTea さんが別トピック「引用を繰り返すと引用部分のメールアドレスが重複します」に書いておられるパターンが代表例です。この場合は、Thunderbird の仕様上、正常な動作結果だと思います。
この表示のありようは返信画面に限りません。
実際に試してみるとわかりますが、HTML 形式のメール本文内に記述されたメールアドレスの表示は、Thunderbird の表示形式を切り替えると変化するものがあります。違いは、その HTML メールの作り方によります。この場合、表示画面に <mailto: アドレス> が表示されるのは、メッセージソース内に存在し、普通は表に出されることはない mailto スキームに基づくリンク指定(例= mailto:hoge@piyo.com)が、表に出されているということです。
一方、プレーンテキスト形式で作成されたメールは、本文内にメールアドレスを記述しても、メッセージソース内に mailto スキームに基づくリンク指定が生成されることはありません。メールアドレスであることは、Thunderbird が本文内の文字列から構文規則によって判別し、表示やクリック時の動作を制御しています。
プレーンテキスト形式のメールに返信をおこなったとき、引用文中のメールアドレスの後ろに <mailto: アドレス> が表示されるのだとしたら、これはソース内の情報が表に出されたのではなく、あらたに追加されたと見るべきだろうと思います。そして、何者がこれを生成・追加したのかが、焦点になると思われます。
【<mailto: アドレス> が増殖するのは異常である】返信をくり返すごとに <mailto: アドレス> 部分が「どんどん増殖してしまう」という現象は、明らかに正常な動作ではありません。
「「返信」で倍増するAさんBさん宛てには「転送」ボタンでもやはり倍になります」とのことですが、元のメールに対して [返信] で開いたメッセージ作成画面をいったん [下書き] に保存し、これを [編集] で開いたときにも <mailto: アドレス> は増殖しますか。
下書きの再編集では「引用」はおこなわれないので、同じようにメッセージ作成画面が開いても、[返信] や [転送] とは異なる部分があります。この条件での発生の有無を調べることで、元メールの本文を「引用」するときに発生している問題なのか、メールの編集作業全般で発生する問題なのかを、切り分けられるのではと思います。
また「引用」に関しては、メッセージペインに表示した元のメール本文から、メールアドレスを含む行をコピーし、新規に開いたメッセージ作成画面に [引用文として貼り付け]([Ctrl] + [Shift] + [O])をおこなったとき、貼り付けられた引用文内のメールアドレスに <mailto: アドレス> は追加されますか。普通の [貼り付け] ではどうですか。
メッセージ作成画面をプレーンテキスト形式で開いたときと、HTML 形式で開いたときで、[引用文として貼り付け] の結果に違いがありますか。同じコピーを、別のテキストエディターなどに貼り付けたときはどうなりますか。
こうしたことをテストしていくことで、「引用」時のどんなタイミングで <mailto: アドレス> が追加挿入されるのか、あるいは「引用」の動作全般というよりは返信や転送の実行時に絞った現象なのか、ある程度状況を切り分けていけるかもしれません。
普通に考えると、元メールに対して [返信] や [転送] を指示したタイミングで、引用文に割り込んで何かしらの文字列を追加できるとしたら、Thunderbird 本体、アドオン(拡張機能)、そしてセキュリティ対策ソフトなど特殊な役割を持ったプログラムぐらいしか思い当たりません。
返信や転送を実行したとき関与してくる可能性がある要素には一通り目を配るという観点からは、セキュリティ対策ソフトなども念頭に置いて現状の調査を進めたほうがいいかもしれませんね(作業の優先順位はあるでしょうけど...)。
Thunderbird 本体については、EarlgreyTea さんからバグ報告(
Bug 780365)が紹介されています。そのバグはプレーンテキスト形式で発生しているという話のようなので、上述のようにあらたに追加挿入されている可能性のほうが高いと思われます。
アドオン(拡張機能)については、ユウキ さんからセーフモードでも発生するというご報告があるので、アドオンが原因である可能性は低いのかもしれません。
いずれにしても、Thunderbird 本体の普遍的なバグやアドオンの不具合であれば、現状では "特定の相手からのメールだけで発生する" ことを説明できませんから、まだ気づけていない要因が潜んでいるようにも思われます。Thunderbird 本体のバグだとしても、かなり限定的な条件下で起こる問題のようにみえます。
セキュリティ対策ソフトなどが絡んでいることを想定すると、特定の相手(複数)と ユウキ さんが同じセキュリティ対策ソフトを使っていて、それが挿入する独自ヘッダーに反応して何かしらの動作をおこなうのだが、その動作に不具合が発生しているため、「<mailto: アドレス> の増殖」が起こっている ―― というような(けっこう無理矢理な)シナリオが考えられるかもしれません。まあ、このあたりは実際に「特定の相手」のメールを調べてみないと、確たることは何も言えないと思いますが......。
【Thunderbird のトラブルシューティング】トラブルシューティングの定石として、テスト用の新しいプロファイルを追加作成し、動作テストをおこなってみてはいかがでしょうか。
(参考)
・複数のプロファイルを使用する | Thunderbird ヘルプ
support.mozilla.org/ja/kb/using-multiple-profiles
まず既存の環境で、返信すると「<mailto: アドレス> の増殖」が起こるメールをいくつか、[名前を付けて保存] -> [ファイル] から、eml ファイルとして保存しておきます。
テスト用の新しいプロファイルを追加作成し、そこに作ったアカウントの [受信トレイ] に、保存した eml ファイルをドラッグ&ドロップすると、[受信トレイ] にインポートされます。
この状態で、インポートしたメールに対して返信操作をおこない、「<mailto: アドレス> の増殖」が起こるかどうか確かめてみてはいかがでしょうか。
まったく素の状態の Thunderbird の動作を確認することで、いまよりは問題点が見えてくるかもしれません。
ストレートな解決策ではありませんが以上です。役に立たない話だったらすみません。
(余談)
おもに EarlgreyTea さんへ
興味はあるのですが、ぼく自身は現状であまり立ち入った検証作業ができません。
途中から出てきてあれこれ書かせていただきましたが、このあとのフォローが滞るかもしれませんので、そのお断りとお詫びまで。
(おことわり)
現在、健康上の制約により不定期な書き込みしかできなくなっています。すぐに応答できない場面がかなり多くなりますことを、ご容赦ください。