プロファイルフォルダーが(ネットワークドライブ)の場合、 Ver128.10.1に更新されるとメール本文が表示されなくなります。
私が確認した限りでは後述する手順で再現性はありました。
■私の確認環境
Thunderbirdのバージョン:Ver128.10.1(現象が発生する)/ Ver128.10.0(現象が発生しない)
メールアカウント:POP(OCN)
セキュリティソフト:Windows Defender
Hyper-v仮想マシン環境(Windows11 Ver.24H2 Build26100.4061)
プロファイルフォルダーの場所(Hyper-v仮想マシンを構築した接続元マシンのフォルダを指定)
■おおまかな再現手順について
- Hyper-v仮想マシン環境にThunderbird Ver128.10.1をインストールします。
- Win + Rを実行し、「ファイル名を指定して実行」を表示、名前の部分に「thunderbird -ProfileManager」と入力してOKをクリックします。
- ユーザープロファイルの選択画面が表示されたら「新しいプロファイルを作成」をクリックします。
- プロファイル作成ウィザード画面が表示されるので「次へ」をクリックします。
- プロファイルの保存先を指定する画面が表示されますので「フォルダーを選択」をクリックしてネットワーク上のフォルダ(UNCパス 例:\\<IPアドレス>\TBProfile)を指定します。
- 新しいプロファイル名を入力します。(TestUserと指定しました)
- あなたのユーザー設定やユーザーデータの保存先に表示されるパスを確認して「完了」をクリックします。
- ユーザープロファイルの選択画面の「Thunderbirdを起動」をクリックします。
- POPのメールアカウントを使用してメールの設定を行います。
- メールを受信します。
- 受信トレイにあるメールの件名をクリックします。
■私が確認したことについて
①プロファイルフォルダーがローカルディスクの場合は現象が発生しません。
②IMAPでは現象が発生しません。
③Ver128.10.0に戻すと現象が発生しなくなります。
④32bit版、64bit版どちらのThunderbird Ver128.10.1でも現象が発生します。(Ver.138など他のメジャーバージョンについては調べていません)
⑤プロセスモニターを使用して確認しましたが、受信トレイのメールの件名をクリックした際、ネットワークフォルダーのINBOXファイルにアクセスがありませんでした。
⑥Thunderbirdのエラーコンソールを起動して受信トレイのメールの件名をクリックした際、エラーが出ていることを確認しました。内容はわかっておりませんが、どの件名のメールをクリックしても同様のエラーが表示されているように見受けられました(エラーコンソールの画面を添付します。)
■回避策
Thunderbirdの自動更新設定を「更新を確認するが、インストールするかどうかを選択する」に変更
旧バージョンのインストーラーをダウンロードして上書きインストールする。
■類似事例確認について
バージョンは異なりますが、合致していそうな報告を1件確認しました。
v138.0.1 Severely Broken - Can't view any message - if profile was using UNC path
Bug1966256