ちょっと遅くなりましたが、調査方法の手順説明を投稿します。
■■■ mozregression の基本的な使い方 ■■■
基本的な使い方に関して下記の記事で(Firefox向けですが)解説されているので、まずそれを読んでいだきたいと思います。
その後で補足説明とさせていただきます。
mozregressionを使って、いつFirefoxの機能が壊れたのかを調べる - 2018-07-18 - ククログmozregression-gui のインストーラーは
GitHubのReleasesページからダウンロードします。
現在の最新はVer.6.0.1で、exeファイルがWindows版です。
起動したら3ペインの画面なのは一緒ですが若干変わっています。
メニューバーのメニューは「File」と「Help」だけになって、その下にツールバーのボタンが3個並んでおり、左から順に「Run a new bisection」「Run a single build」「Stop bisection or single build run」です。
本トピックではThunderbirdのリグレッション範囲の探索になりますので、それに即した Bisection ウィザードでの設定について補足します。
なお、リグレッションの探索は基本的にリリース版ではなく開発版(Nightly)で行います。
- ウィザードの1ページ目、「Application」項目で「thunderbird」を選択します。
※「thunderbird-l10n」もありますが基本は英語版のこっちで。 - 必要があれば「Bits」項目を切り替えます。
- 他の項目はいじらずに「Next」をクリックします。
- ウィザードの2ページ目、Thunderbirdなのであらかじめ作成・設定しておいたプロファイルフォルダーを「Profile」項目で設定し、「Profile Persistence」項目は「clone」にします。
- 他の項目はいじらずに「Next」をクリックします。
- ウィザードの2ページ目、ここで探索範囲を設定します。右端のプルダウンメニューを「release」に切り替えるとリリースのバージョンに対応するビルドを選択することができます。
- 最後に「Finish」をクリックすると二分探索を開始します。
二分探索が始まったら、起動してきたビルドで動作確認を行って確認結果を「good」か「bad」を押し、これを「Log」ペインに「Stopped」が出て止まるまで続けるというのが基本的な手順になります。
「Progress」ペインで一番下に表示された赤い行が「first bad build」となります。
その行をクリックして「Build Info」ペインに表示された情報のうち、「build_date」と「pushlog_url」の行をコピーして教えてください。
■■■ 本トピックでの調査について ■■■
一番の問題は動作確認に時間がかかるという点でしょう。
起動してきたテストビルドの画面を見てちょっと操作して結果が出るというわけにはいかず、ある程度の時間放置したりいろいろ操作してみる等が必要かと思います。
しかもそれを mozregression-gui の二分探索を中断しないまま行う必要があります。
また、
ALiCE9316 さんが書きました:
どうやらそれは「たまたま」固まっていなかったみたいで、今回、v115系と同じようにちょっと時間を置くと固まってしまった、という現実が起きてしまい
といったことがまた起こることが懸念されます。
同じ確認方法で慎重に判定する必要があるでしょう。
プロファイルはv102.15.1で使用しているものをいったん別にコピーし、それをmozregression-guiで参照するようにすればいいでしょう。
次に考慮しておきたいのが、二分探索はリリース版ではなくNightly版で行う点です。
実際に「Run a new bisection」を開始する前に、あらかじめ「Run a single build」を使って確実に正常なビルドと確実に固まるビルドを確認しておいた方がいいかもしれません。
わからない点がありましたら質問してください。
手間がかかる調査となりますがよろしくお願いいたします。