当方、Windows ユーザーなので、Mac 環境の詳細はわかりません。
しかし投稿内容を拝見したところでは、けっこう重症度の高い症状である可能性が感じられたので、Mac ユーザーさんからのアドバイスが寄せられるまでの "つなぎ" として、いくつかコメントさせていただきます。
【前提】
ご存知とは思いますが、Thunderbird のメッセージ管理の基本的な仕組みは、OS の種類に左右されず共通しています。
標準的な設定で Thunderbird 45.2.0 をお使いなら、メッセージの格納形式は「mbox 形式」になっているはずです。
Thunderbird 上の1フォルダ(例:[受信トレイ])に入っているメッセージ群が、システム上(プロファイル内)では1ファイルにまとめられています。
この実体となるファイルは、[受信トレイ] なら Inbox(拡張子なし)で、仮に [受信トレイ] に 100 通のメッセージがあるとしたら、それら 100 通分のデータが Inboox ファイルにまとめられています。
メッセージ数が少ないうちはともかく、メッセージが多くなると、そのつど Inbox ファイルを総なめしているのは非常に非効率なので、各メッセージの基本的なデータを抜き出したインデックスとして、Inbox.msf という要約ファイルが生成されています。
Thunderbird のフォルダペイン(左側)で [受信トレイ] を選択したとき、スレッドペイン(右上)に表示されるメッセージ一覧は、Inbox.msf が読み込まれています。スレッドペインで1つのメッセージを選択すると、要約ファイルで紐づけられた情報をたどって実体ファイルにある当該データが呼び出され、メッセージペイン(右下)に表示されます。
正常な状態では、送受信やメッセージの移動・削除等にともなう Inbox の変化に応じ、要約ファイルである Inbox.msf も随時更新され、両者の整合性が維持されています。
【問題の考察】
問題の起こっているアカウントが、IMAP か POP かで、ふまえる観点が変わる可能性に留意してください。
以下は、同種の問題が比較的起こりがちな POP の場合をふまえて書きます。IMAP でも通用する部分はあるので参考にしてください。
hiron さんが書きました:
最近、かなり頻繁、「xxx(メールフォルダ)の要約ファイルを開けませんでした。ディスクエラーが発生したか、ファイルのフルパスが長すぎます」のエラーが発生するようになり、ある(複数のことも)のメールファルダのメールを読み込めなくなりました。
「%S の要約ファイルを開けませんでした。ディスクエラーが発生したか、ファイルのフルパスが長すぎます。」のエラーは、文字どおりの意味ですが、重要なのは「要約ファイルを開けませんでした」の部分です。
その一因として「ディスクエラーが発生したか、ファイルのフルパスが長すぎます」の補足があります。もちろん、この補足内容を確認することは重要ですが、それ以外の原因で「要約ファイルを開けませんでした」が起こっていることもあります。
ごく一般論としていえば、要約ファイル(*.msf)が一時的に破損したときにもこのようなエラーが出る可能性はあります。
この場合は既存の *.msf をいったん削除するなりして、実体ファイルから新しい *.msf ファイルを自動生成させることで、問題が解消されるケースがあります。
しかし気になるのは、
hiron さんが書きました:
最近、かなり頻繁、
hiron さんが書きました:
頻発するときは
という状況です。
これは、一過性のトラブルというより、同じ問題をくり返し起こしている原因があることを示唆しているように見えます。
さらに、
hiron さんが書きました:
フォルダ自体も表示されません。
hiron さんが書きました:
ある(複数のことも)のメールファルダのメールを読み込めなくなりました。
という事情が深刻さを想像させます。
フォルダペインに特定のフォルダが表示されなくなるというのは、そのフォルダの実体ファイルが Thunderbird に認識されていないということです。
もしかしたら本質は実体ファイルに問題が起こっていて、その結果として不正常な要約ファイルの生成がくり返されているのかもしれません。
問題の起こるフォルダがしばしば異なる複数のフォルダに及ぶのなら、単に "たまたま1つのフォルダが破損した" だけのことではない可能性を示しているとも考えられます。
このあたりの心配があるので、
いまの時点のプロファイルをフォルダごと安全な場所にバックアップしておく ことを強くお勧めします。
すでにプロファイルに何らかの損傷があるかもしれませんが、いまより深刻な事態に至る前のデータを確保しておけば、100 %とはいかないまでも復旧に役立つと思います。
(参考)・Thunderbird のプロファイル | Thunderbird ヘルプ
https://support.mozilla.org/ja/kb/profiles-thunderbird【さしあたっての対処】
プロファイルの確実なバックアップを取ったあと、問題の起こるフォルダの状態を把握してください。
定期間隔での自動受信を設定しているのなら、以下の作業中は解除しておくことをお勧めします。
フォルダが表示されているとき、そのフォルダを選択して右クリックから [情報を見る] で、当該フォルダの現状を示す [フォルダの情報] ダイアログが開きます。
[一般情報] パネルの [場所] で、そのフォルダの実体がどこにあるか確認できます。
[メッセージ数] 、[ディスク上のサイズ] にも注意してください。そのフォルダの実体ファイルが極端に肥大化しているような場合、様ざまな問題が起こりやすくなっていることが多いです。
例えば、[メッセージ数] に比較して [ディスク上のサイズ] が異常に大きい場合、そのフォルダに対する [最適化] が長らく実行されていない可能性が考えられます。
状況を確認したら、いったん [フォルダの情報] ダイアログを閉じ、当該フォルダに対して [最適化] を実行します。
そのフォルダを右クリックして [最適化] 、
または [三] 型のメニューボタン(アプリメニュー)から [ファイル] -> [フォルダを最適化] 、
メニューバーから [ファイル] -> [フォルダを最適化] です。
【注意】[最適化] は、フォルダを健全に保つ上で大事な作業ですが、すでに極端な肥大化を起こしてしまったフォルダに最適化をおこなう場合、状況によってはかなり大きな負荷がかかり、最悪の場合ファイルを破壊してしまうことが、ごく稀にですがあります。システム自体をハングアップさせるかもしれません。(このリスクを考え、最初に確実なバックアップを取っておきます。)
[最適化] 完了後、再び [フォルダの情報] ダイアログを開き、[フォルダを修復] を実行します。
これは、最適化された後の実体ファイルの情報を元に、要約ファイルを再構築する操作です。
この流れで、通常は実体ファイルと要約ファイルの関係が、その時点で最新の状態にリフレッシュされます。単に実体ファイルの肥大化とそれにともなうデータ処理の乱れが原因なら、これで解決できるかもしれません。
(補足)
要約ファイルが大きなダメージを受けている場合、[フォルダを修復] では修復されないことが稀にあります。その場合は、プロファイル内を直に操作し、該当する msf ファイルを削除します。Thunderbird を終了させた状態で、[フォルダの情報] ダイアログの [場所] で確認したディレクトリにある、同名の msf ファイルを手動で削除してください。次に Thunderbird を起動したとき、実体ファイルを読み込んで新しい要約ファイルが自動的に生成されます。
しかし、もっと深い部分に問題が起こっているとか、まだ hiron さんご自身が把握されていない要因が潜んでいる場合、上記では解決しないこともあります。
例えば、セキュリティ対策ソフトの何らかの機能が、Thunderbird の特定の実体ファイルや要約ファイルに誤作用しているようなことがあると、Thunderbird がその実体ファイルや要約ファイルを適切に扱えない、といったケースです。
以上は、Mac や Windows などの OS に関わりなく、要約ファイルにまつわるトラブルの、ありがちなパターンとその対策です。
当方では把握できない hiron さんのところの個別事情によっては、上記の単純な実行で別のトラブルを誘発する可能性もゼロではないことを飲み込んでおいてください。トラブルシューティングの実行の判断は、hiron さんご自身でおこなっていただくようお願いします。
Mac ユーザーさんからの、Mac 固有の注意点に関するアドバイスがあるかもしれませんので、それを待ってから実行するのも選択肢です。
(ただし、プロファイルのバックアップは、少しでも早くとっておくことをお勧めします。)
とりあえず以上です。余計な差し出口だったらすみません。そこまで深刻な問題でないことを祈ります。