※質問するときは、「フォーラムの利用に関するご案内」、とりわけ「質問するときは」に目を通し、OS の種類や Thunderbird のバージョン、アカウントは IMAP か POP かといった使用環境についての最低限の情報を書き添えることをお勧めします。横から失礼します。kiki さんからのアドバイスと若干重複しますが...。
【送受信したメールデータの保存と管理における基本条件】mbox 形式の場合、Thunderbird でメールデータに関わるファイルは次の2つが基本。
(a)メールデータのすべてを含む実体 = 拡張子のないファイル = [受信トレイ] なら Inbox
(b)(a)の要約情報とメッセージ一覧の表示条件 = 拡張子 msf のファイル = [受信トレイ] なら Inbox.msf
・最重視すべきは、拡張子のない実体ファイル(a)である。
・通常(a)->(b)の方向で随時情報が反映され、連携を保っている。逆方向での反映はない。
・仮に(b)が消滅しても、(a)が健在なら自動的に(b)は再構築される。逆はない。
・何かしらのトラブルによって(a)(b)間の連携に障害が起こった場合、[フォルダを修復] を使って、その時点の(a)の内容を(b)に強制的に反映させることで整合性を回復できる。
【補足説明】上述の(a)(b)については、すでに kiki さんからご説明があるとおりですが、いくつか追加で...。
arumon222 さんが書きました:
他の受信トレイでも新しいメールは大丈夫なのですが、古いメールは読めないことに気付きました。
「inbox.msf」を削除すると今読めているメール以外は消えてしまいます。
「新しいメールは大丈夫」というのが、直近に受信したメールという意味なら、十分ありえることです。
後述するように、もしも Inbox ファイルが何らかの理由で削除されたとしたら、次に Thunderbird が起動されたときに新しい Inbox ファイルが初期状態で自動生成されますから、この時点で過去のメールはすべて消えています。これ以後に受信したメールは、新しく生成された Inbox に保存されるので、普通に表示されます。
arumon222 さんが書きました:
前向きに考えて、inbox.msfからは読み取ることは不可能なのでしょうか?
お気の毒ですが、実体ファイルの容量がゼロバイトであることが確実なら、メールデータ全体が消失していることを意味します。
Inbox.msf にはメール本文のデータは含まれていませんから、msf ファイルを使って復元することはできません。
arumon222 さんが書きました:
一体何故読めなくなったのか、消えてしまったのかはわかりませんが・・・
消失したメールデータの復旧も重要ですが、原因が不明のままだと今後も同じことがくり返される危険が残ります。
arumon222 さんが書きました:
そして、おそらく原因であろう思い当たる節が・・・・
その時頃にwindowsの「日付と時刻を変更」で意図的に日時を巻き戻して動かしたことがあります。
その時は、thunderbirdは立ち上げなかったので、影響は無いと勝手に思っていましたが、違うのでしょうか?
これが原因であると現時点で断定はできないと思いますが、この条件を前提としたいくつかのシナリオは考えられます。
「日時を巻き戻して」がどの程度なのか明らかにされていませんが、もし数秒、数分といった単位ではなく、年単位とかで「日時を巻き戻して」いたとしたら、すべての基準となるシステム時刻からみれば Inbox ファイルのタイムスタンプはかなり未来の日時になっていたと考えられます。その状態のとき動作していたプログラムの仕様や設定内容によっては、起動していない Thunderbird の Inbox ファイルに何かしらの影響を及ぼした可能性は考えられます。
例えば、自動的にファイル同期をおこなっていた場合、システムの時刻設定を変更したことで同期対象ファイルの処理条件(ファイルの日時条件など)が対応外になって誤動作を生じ、Thunderbird の Inbox ファイルが削除されてしまったというような可能性はあるかもしれません。同様に、何らかのシステムクリーニングを自動実行していた場合にも、似たようなトラブルが起こる可能性はありうると思います。
また、極端に未来の日付のファイルは怪しくもあるので、もしかしたらセキュリティ対策ソフトの自動スキャンなんかに引っかかって隔離(または削除)された可能性もないとはいえないでしょう(Thunderbird のプロファイルがスキャン対象になっていた場合)。
「意図的に日時を巻き戻し」た PC が LAN で別の PC と繋がっているような場合、考慮すべき事柄がさらに増えるかもしれません。
そして、Inbox ファイルが削除されてしまった後の Thunderbird の流れとしては、次のようになりましょうか。
Inbox ファイルは [受信トレイ] の実体なので、たとえ削除されても Thunderbird を起動すると自動的に初期状態(ゼロバイト)で生成されます。
このとき、残った Inbox.msf と新たに生成された Inbox の整合性は取れておらず、既存の Inbox.msf の情報がスレッドペインに表示されますが、そこで任意のメールを選択しても、実体である Inbox は初期化されているのでメール本文は表示されません。
この状態で [フォルダを修復] を実行すると、初期化された状態の Inbox ファイルに合わせて、Inbox.msf が変更されますから、スレッドペインに表示されていた内容も消えます。
ただし、この段階で受信したメールは、自動生成された初期状態の Inbox に保存されますから、受信状況に応じて Inbox ファイルの容量は増えるでしょう。
Thunderbird の起動中に Inbox などの実体ファイルが強制削除された場合、選択したメールが表示されず、かわりに「ファイルが見つかりませんでした」というエラーメッセージが表示されるので、何か問題が起ったことがすぐにわかります。しかし、Thunderbird が起動していないときに Inbox ファイルが削除されても、普通は次に起動するまで気づかないでしょう。そして、気づいたとき(=起動後)には Inbox ファイルは初期化された後、ということになります。
いまある情報だけで確たることは言えませんが、システム時刻とファイルのタイムスタンプが関係してくる何かしらの機能がバックグラウンドで動作している場合、不用意にシステム時刻を(極端に)変更すると思わぬ結果を招く可能性があることには、注意しておいたほうがいいと思います。
本件では、なぜ Thunderbird の Inbox ファイルだけが...という疑問は残りますが、もしかしたら気づいていないだけで他にも影響を受けたファイルがあるかもしれません。
上述のようなこと意識して、Inbox ファイルに作用したかもしれない何かしらの機能が、コピーや控えなどをどこかに残していないか、Windows の「ごみ箱」や隔離先その他を探して Inbox ファイルのデータが見つかれば、そこから復旧を試みることはできるかもしれません。
しかし、完全に削除されてしまったのなら、意識的にバックアップを取っていない限り、復旧は困難だと思います。
ストレートな解決策ではありませんが、何かしらのヒントにはなればと思い、コメントさせていただきました。的外れな話になっていたらすみません。