横から失礼します。
いちおう別の角度から説明するよう心がけますが、kiki さん、WADA さんのアドバイスと内容の重複する部分があります。その点は話の流れとしてご容赦いただければ...。
mozibur さんが書きました:
それでためにし「ローカルフォルダ」だけCドライブのプロファイルフォルダ
配下の\Mail\Local Foldersに変更したところ正常にメッセージが表示
され新規メッセージも書込みできましたが、今度は受信メールが
同じメールが何通も(おそらくアカントの数だけ)受信されてしまいます。
xpのときにこのようなことはなかったですので上記設定で
「ローカルフォルダ」だけをCドライブのプロファイルフォルダ配下の
\Mail\Local Foldersにしたからかもしれません。
「ローカルフォルダ」をお使いということは、メールアカウントは POP ですね。
POP の場合、ローカルフォルダに統合しても、元のアカウント設定とそのフォルダは独立して維持されます(維持しないとダメです)。
POP サーバの情報は、プロファイルフォルダ内(xxxxxxxx.default\)の prefs.js に登録されていますが、個々のメッセージの受信結果の情報は該当するアカウントフォルダ内(xxxxxxxx.default\Mail\<AccountName>\)の popstate.dat に記録されています。
プロファイルそのものは標準の C ドライブに置き、「メール保存先を外付けHD」にしているということは、受信にかかわる POP サーバの情報がある場所と、そこから受信したメッセージ類の保管場所が、分離されているということです。
POP アカウントを「ローカルフォルダ」に統合していて、外付けの F ドライブに指定したメッセージの保存先を C ドライブの標準の場所に戻したら、おっしゃるような動作になったということは、次のように解釈できます。
まず、C ドライブに置いたプロファイルの情報から POP サーバにはアクセスでき、ローカルフォルダを C ドライブの標準の場所に置いたことでメッセージデータの保存も可能になった、といえます。
しかし、その POP サーバからの受信結果を記録する popstate.dat は外付けの F ドライブに置かれたままになっていて、そこへのアクセスが不可能になっている状態では popstate.dat の更新ができないため、受信操作をするごとにサーバ上に存在する「同じメールが何通も(おそらくアカントの数だけ)受信されてしまいます」の状態がくり返されている、といえます。
このことは逆に、次の事情を示唆してもいます。
C ドライブの標準の場所にコピーして 7 環境にもってきた XP のプロファイルは、適正に移行できていると考えられます。
一方、そのプロファイル内の prefs.js に XP 環境下で登録されていた [メッセージの保存先] のパス情報は、Windows 7 環境での実際の状態を反映しておらず、F ドライブに置いた [メッセージの保存先](F:\ ~ \xxxxxxxx.default\Mail\<AccountName>)にアクセスできない状態に陥っている可能性が考えられます。
この状態を修復するには、Windows XP 環境で生成された prefs.js の情報を、Windows 7 環境での実際の状態に合わせて書き換えなければなりません。
その方法はいくつか考えられます。
手っ取り早いのは、prefs.js をテキストエディタで開いて当該箇所を書き換えることです。しかし、この作業の敷居が高い場合、次のような手順でも修正ができます。
mozibur さんのところの実情がわかりませんから一般化して書きます。うまく汲み取っていただけると幸いです。
(1)Windows 7 上の Thunderbird を起動し、[オプション] -> [詳細] -> [高度な設定] -> [設定エディタ] を開きます。
様ざまな設定項目がありますが、WADA さんからご説明があるように、メッセージの保存先に関する項目は次の2点です。(# はアカウントのナンバー)
mail.server.server#.directory
mail.server.server#.directory-rel
(2)これらの項目をリセットして Thunderbird を再起動します。
すると、標準の場所(C ドライブのプロファイル配下)に新しいアカウントフォルダが生成されます。つまり、[メッセージの保存先] が初期状態にリセットされたわけです。
(お使いのプロファイルの状態によっては、既存のアカウントフォルダと同名で末尾に -n が付いたフォルダが生成されます <n は整数>。移行の完了が確認できたら、このフォルダは削除してもかまいません。残しておいても実害はありませんが...。)(3)この状態から、[アカウント設定] -> [<AccountName>] -> [サーバ設定] -> [メッセージの保存] -> [メッセージの保存先:] で F ドライブにある目的のフォルダを選択します。
[OK] で閉じると再起動を促されるので、必ず再起動してください。
再起動後に、当該アカウントのフォルダを開き、F ドライブに置いたデータを読み込んでいたら成功です。
この作業で何がおこなわれたかというと、Windows 7 環境下に置かれたプロファイルを起点にして、[メッセージの保存先] をいったんリセットした後に再設定し直すという作業を、Thunderbird の標準 UI からやったわけです。単純に(3)だけでもいいのかもしれませんが、この間プロファイルをいろいろ操作されてきた可能性もあるため、念のため一度リセットする工程を置いてみました。
複数のアカウントをお持ちなら、まずはどれか1つのアカウントでお試しになるといいでしょう。そこで確信が持てたら、残りのアカウントも同様に処理してください。
(補足)
このあたり、Bugzilla にもこの種のレポートをされている WADA さんならもっと詳しくアドバイスしていただけると思いますが、一方的にお任せするのも気が引けるので、ぼくなりに知っているやり方を書き込んでみました。いたらぬ点がありましたら忌憚のないツッコミを入れていただけるとありがたいです。ぼくも勉強になりますから。
とりあえず以上です。役に立たない話だったらすみません。
【注意】うるさいことを言うようで申し訳ありません。mozibur さんのことだけでなく、ぼくの周囲にもそういう人がしばしば現れるので、広い意味での注意喚起として(やや遠慮がちに)書き留めさせていただきます。
Thunderbird のプロファイルおよびメールデータの保存先の配置は、かなり自由に扱えます。
実際、C ドライブ以外にプロファイルを置くことを推奨しているようなサイトもみかけます。そうすることのメリットがあるのもわかります。
特殊な運用方法ですが、profiles.ini を無視して任意の場所に置いたプロファイルを直接指定して Thunderbird を起動させることもできます。
それはそうなのですが、この自由度の高さを活かすためには、ひと回り広い視野に立ったスキルが求められます。
標準のシステムドライブ以外にプロファイルを置くことにメリットとデメリットがあることを理解した上で、メリットが大幅に上回るようユーザーが Thunderbird を管理できるか否かがカギになる、ということです。
厳しい言い方になってしまいますが、ネット上の断片的な(いいとこ取りの?)情報をなぞるだけの安易さでそれをやると、目先の狭い部分ではうまくいっても、見通せなかった部分で後のち深刻なトラブルを呼び込んでしまうことがしばしば起こります。
そういう意味では、標準の方法で運用するのが(長期的にメリットとデメリットの差し引で見れば)最も安定して使えると思います。(十分なスキルを持ったユーザーが、全体像を正しく理解して自力で変則的な運用をするのは、この限りではありません。)
もし標準外の運用をするなら、管理のための労力や学習をいとわない覚悟が求められると思います。本件がその糧となることを期待します。