解決されたところ、横から失礼します。
「リモートコンテンツを非表示に戻す方法」のキーワードで検索からたどり着くユーザーがおられるかもしれないので、関連する情報として若干の補足をしておこうと思います。
【リモートコンテンツに関する基本的な動作】
Thunderbird の標準状態では次のようになります。
リモートコンテンツを含む HTML 形式のメッセージに対し、[表示] -> [メッセージの表示形式] -> [オリジナル HTML] を選択した状態でメッセージペインに表示させるか、タブやウィンドウで開くと、[プライバシー保護のため、このメッセージ内のリモートコンテンツをブロックしました。] の警告が出ます。
この段階では、警告文のとおり リモートコンテンツはブロックされています。
その右側にある [リモートコンテンツを表示する] ボタンを押すと、ブロックが解除されリモートコンテンツが表示されます。
このとき、当該メッセージでリモートコンテンツを許可した情報は、*.msf に書き込まれます。
そして、この情報を抹消しないかぎり、当該メッセージはリモートコンテンツを表示する状態が継続されます。
一方、アドレス帳における [リモートコンテンツの使用を許可する] は、これとは異なる系統の仕組みのようです。
メッセージ単位ではなく差出人単位での許可・不許可だと考えると、わかりやすいかもしれません。
【対処】
上述のことから、*.msf から当該メッセージの情報をいったん抹消した上で再登録し直せば、リモートコンテンツをブロックした状態(初期値)に戻せることがわかります。
●注意点●
当該メッセージをフォルダに残したまま [フォルダを修復] を実行しても、*.msf 内の当該メッセージの情報に書き換えは発生せず、リモートコンテンツを許可した情報は消えません。
(1)当該メッセージを一時的に別のフォルダに移動するか、
(2)eml 形式でエクスポートした上で当該メッセージを削除したあと、
元のフォルダに対して
(a)[フォルダを修復] を実行するか、
(b)Thunderbird を再起動すると、
元のフォルダに対応する *.msf ファイルから当該メッセージの情報が抹消されます。
その後、
(i)当該メッセージを移動先から元のフォルダに戻すか、
(ii)エクスポートした eml ファイルを Thunderbird にインポートすると、
元のフォルダに対応する *.msf に当該メッセージの情報が新たに生成され、リモートコンテンツをブロックした初期状態に戻ります。
ASA さんが書きました:
HTMLメールで画像がリンクで指定されているものは、「リモートコンテツ」として認識されてブロックされますが、インラインにBase64でエンコードされた画像が貼り付けられたHTMLは、テキストと認識されるのか、画像があったとしてもブロックはされない様です。
テキストか画像かは本質的な問題ではありません。そのデータが内部にあるか外部にあるかが分かれ目です。
公式サポートにも書かれていますが、HTML メールの場合、リンク指定された外部のデータを読み込むとき、サーバーとクライアントの間に通信が発生し、これを利用したユーザーの行動追跡(トラッキング)がおこなわれる可能性が生まれます。
これは、ユーザーの見えないところで実行できてしまうため、場合によっては重大なプライバシー侵害になることがあります。このリスクを低減させるため、Thunderbird は初期状態でリモートコンテンツをブロックし、ユーザーの明示的な許可があってから表示するようになっています。
一方、データスキームでメッセージ内に埋め込まれたインライン画像は、すでにクライアント内に取り込まれたデータですから、これを表示しても外部との通信は発生しないためトラッキングされる心配はなく、基本的にブロックする必要はありません。大雑把にいえばこんな感じです。
お節介ながら以上です。