横から失礼します。
HTML メールの規格を詳細にあたったわけではないのですが、HTML とりわけ form 要素の性格を考えると、少なくとも現行バージョンの Thunderbird のメッセージ作成ウィンドウで、form 内の各要素・属性への入力・選択は原理的に無理なんじゃないでしょうか?
ご存知のように、form は HTML の中でもやや特殊な立ち位置の要素です。
form はブラウザ上でユーザーが選択・入力したデータをサーバー側に送信するという、他の要素にはない役割を持っています。(form 要素を抜きにした input 要素だけでも ラジオボタンやチェックボックス等を表示することはできますが...。)
このとき、ブラウザ上で選択・入力した結果内容はブラウザで保持されており、元の HTML ソースが書き換えられているわけではありません。ここが重要です。
一方、form 要素を含む HTML 文書を編集することは、HTML ソースそのものを書き換える作業です。
例えば、編集画面上のチェックボックスは、checkbox 属性を編集しているのであって、完成した form 要素の内容を解釈したブラウザのような動作をおこなっているわけではありません。
これを、Thunderbird の HTML メールに置き換えて考えれば、
uka さんが書きました:
テンプレートを保存し、下書きの状態で見ている時はフォームが機能しているのですが、
編集画面に移動するとボタンやプルダウンメニューが動きません。
下書き保存状態で先にボタンにチェックを入れておいても、編集画面ではリセットされています。
の理由はわかると思います。
WYSIWYG の編集画面では、テキストの装飾やイメージ、テーブルなどの要素はほぼそのまま見えるため、つい form 要素も同様に“動作する”と考えがちですが、form 以下の HTML ソースそのものを編集している画面であることを見落としてはいけないと思います。
また電子メール側から見れば、HTML 形式の電子メールは、きちんと記述された HTML ソースしか送信できません。
仮に、Thunderbird のメッセージ作成ウィンドウでブラウザと同様の form の動作を実現できたとしても、form 要素の働きが(仕様的に)選択・入力結果をそのまま HTML ソースへの書き換えとして反映させるものではない以上、メッセージ本文たる HTML ソースに記述されていないものは電子メールでは送れない――と考えるのが妥当でしょう。
| もしも今後、HTML(とくに form)の仕様が大幅に変更されでもすれば
| どうなるかわかりませんが、
| 現状ではせいぜい「このようなフォームを考えています」といったサンプル提示
| の役割ぐらいでしか、HTML メールで form を使う意味はないのかもしれませんね。
もっとも、HTML ソースに対し直接、checked 属性や selected 属性を手書きで付加すれば、form 内の input 要素の選択結果を反映した送信・返信は不可能ではありません。
あるいは、そのような動作を自動的におこなってくれるアドオンでもあれば可能かもしれません。(残念ながら、ぼくはそのようなアドオンを知りませんが...。)
しかし、form の利用を思いつかれたのは簡便さを意識してのことだと思われますが、送信者だけの問題ならまだしも、電子メールは双方向の通信が前提ですから、もし受信者(複数?)にもアドオンの追加(Thunderbird ユーザーだとして)やソース・レベルでの書き換えを強要することなってしまったら、それはそれで本末転倒な気がしますし......。
以上です。的外れな話だったらすみません。