横から失礼します。
【前置き】
ご存知かと思いますが、SeaMonkey 1.1 系が Firefox 2.0 系の Gecko バージョンと同等だったのに比べ、SeaMonkey 2.0 系のそれは Firefox 3.5 系と同等になっているなど、かなり大きな変化があります。
通常、SeaMonkey 1.1 系を使用していた環境に SeaMonkey 2.0 系を導入した場合、初回起動時にプロファイル移行ウィザードが自動的に起動し、その手順を進めるだけで基本的には旧環境を引き継いでくれるはずですが、必ずしも完全に実行される保証はありません。
※重要 SeaMonkey.jp にある 2.0.3 の
リリースノート (
和訳版)には、しっかり目を通してください。
(日本語ローカライズの労をとってくださってる方々のご努力を無にしないようにしましょうね。)
【本題】
前提として
SeaMonkey 1.1 系と 2.0 系では、デフォルトでのプロファイルの場所が変更されています。
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● SeaMonkey 1.1.x 系における標準的なプロファイルの場所
http://www.seamonkey-project.org/doc/1.1/profiles
参考例:
C:\Documents and Settings\<UseName>\Application Data\Mozilla\
Profiles\Default User\xxxxxxxx.slt
● SeaMonkey 2.0.x 系における標準的なプロファイルの場所
http://www.seamonkey-project.org/doc/2.0/profiles
参考例:
C:\Documents and Settings\<UseName>\Application Data\Mozilla\
SeaMonkey\Profiles\xxxxxxxx.Default
=================================================
プロファイル移行ウィザードを起動させる
SeaMonkey 2.0.3 で誤って作ってしまったプロファイルを、SeaMonkey 2.0.3 の起動時に認識できないようにすると、次回起動時にはプロファイル移行ウィザード(プロファイル・マネージャではなく)が起動します。
2.0.3 で誤作成したプロファイルが不要と判断できるなら、上記参考例の
SeaMonkey\ 以下をエクスプローラから手動削除してください。不安なら、別の場所に移動して保管しておいてください。
その上で SeaMonkey 2.0.3 を起動させると、プロファイル移行ウィザードが起動するはずですから、その指示に従ってください。
ただし、
リリースノート (
和訳版)には、既知の問題として「SeaMonkey 1.x から SeaMonkey 2.0 へは、1 つだけプロファイルが自動的に移行されます。(
Bug 383006)」が挙げられています。
回避策もありますので、示されている
リンク先(英語) を参照し、自分の環境に合わせて実行してください。
手動でプロファイルを操作する(非推奨) At Your Own Risk !
前述のように新旧のバージョンの変化が大きいので、個人的にはブックマークとメールデータ以外は新規にプロファイルを作り直すことをお勧めしたいです。
しかし、それが面倒だ、またはそれ以外のやり方で、ということなら、リスクが大きくなるのを覚悟の上で、次のような方法も可能です。
(1)SeaMonkey 2.0.3 のプロファイル・マネージャを起動し、新規プロファイルを作ります。
(2)いったん SeaMonkey 2.0.3 を終了させます。
(3)(1)でできたプロファイル(xxxxxxxx.Default)内に、移行元である SeaMonkey 1.1.18 のプロファイル(xxxxxxxx.slt)内のファイルをそっくり上書きで
コピーします【注 1】。ただし、コピーしないほうがいいフォルダがあります【注 2】。
(4)SeaMonkey 2.0.3 を、上記のプロファイルで起動してください。1.1.18 の情報で移行可能なものは、2.0.3 のファイルとして自動的に移植されるはずです【注 3】。
(5)上記の手順を、1.1.18 でお持ちだったプロファイルごとに、くり返してください。
(補)可能であれば、移植が済んでもう使われない 1.1.18 のファイルは削除するほうが望ましいです。どれがそのファイルか判断できない場合は、そのままにしておいても直ちに実害はないと思います。ただしプロファイル内にゴミが残ることになるので、後々に問題が起こる可能性はあるかもしれません。
【注 1】万一のときのため、「移動」ではなく「コピー」してください。1.1.18 のプロファイルはしばらく保存しておくことをお勧めします。移行後のプロファイルで 2.0.3 をしばらく使ってみて、移行結果に納得がいくのであれば、1.1.18 のプロファイルを消去してもかまわないと思います。
【注 2】フォルダは、メールを使っていたのなら Mail フォルダのみコピーします。chrome など他のフォルダはコピーしないでください。1.1 系と 2.0 系ではアドオンの管理がまったく変わっているので、chrome など他のフォルダをそっくり移すとトラブルを誘発する可能性が高まります。アドオンは、2.0 系に対応したものを入れ直してください。
【注 3】何度も言いますが、バージョンの変化が大きいので、引き継がれないものや、引き継ぎに失敗することもありえます。その場合、素直にプロファイルを新規構築し、カスタマイズもやり直すほうが、後々の安定性を考えるとベターだと思います。
長くなりましたが以上です。外してたらすみません。