すでにハードルは越えられたようですが、今後このトピックをご覧になる方のことも考慮し、いくつか補足させていただきます。
Thunderbird は、おおかまにいって次の2つの部分から構成されています。
(1)実行プログラム一式を保持した「プログラムフォルダ」
(2)アカウント情報などのユーザーデータや送受信したメールデータを保持した「プロファイルフォルダ」
(1)は、新しいインストーラを使って、何度でもインストール・アンインストールできます。完全に PC が壊れたとしても、再び正常な状態を組み立てることが可能です。
(2)は、そのユーザー固有のものなので、バックアップを取っていない限り、どこか他所からこれを回復することはできません。
そういう意味で、前便で紹介した「Thunderbird のプロファイル | Thunderbird ヘルプ」の記事にはきちんと目を通してください。安全・確実に Thunderbird を使いつづけるためのカナメは、プロファイルの管理にかかっているといっても過言ではありません。
boo2toriy さんが書きました:
OSはwindows 8.1 で、2013年6月にThunderbirdをダウンロードしました。
バージョンはわかりませんが、自動更新になっています。
Thunderbird のバージョンを確認する一般的な方法は次の通りです。
Thunderbird が起動できるなら、メニューバーまたはメニューボタンから、[ヘルプ] -> [Thunderbird について] で開くダイアログの、大きく Thunderbird と書かれたロゴの下に、38.3.0 のようにバージョン番号が表示されます。
あるいは、[ヘルプ] -> [トラブルシューティング情報] で開く画面の [アプリケーション基本情報] でも確認できます。
Thunderbird が起動できないとき、例えば Windows OS なら、Thunderbird をインストールしたプログラムフォルダにある thunderbird.exe というファイルを、右クリックから [プロパティ] で開くダイアログで、 [詳細] パネルからバージョンを確認できます。
あるいは、同じくプログラムフォルダにある application.ini というファイルを、テキストエディタで開いても確認できます。
プログラムフォルダは、Windows の 64bit OS なら、通常は C:\Program Files (x86)\Mozilla Thunderbird\ にあります。32bit OS なら C:\Program Files\Mozilla Thunderbird\ です。
自動更新の設定を有効にしていても(デフォルト)、様ざまな事情から更新が滞って知らぬ間に古いバージョンを使い続けていたという事例もあるので、時どきは現状確認のためにバージョン情報を見ることをお勧めします。
boo2toriy さんが書きました:
プロファイルはCドライブにある Mozilla Thunderbird でしょうか?
xxxx.defaultというファイルがないのです。
標準の場所に置かれた Thunderbird のプロファイルを開く方法は次の通りです。
Thunderbird が起動できるなら、メニューバーまたはメニューボタンから、[ヘルプ] -> [トラブルシューティング情報] で開く画面の [アプリケーション基本情報] -> [プロファイルフォルダ ] -> [フォルダを開く] ボタンで、そのとき使っているプロファイル・フォルダを開くことができます。
そこから、上位または下位のフォルダをたどれます。
Thunderbird が起動できないとき、Windows OS ならキーボードの [Windows キー] + [R] で [ファイル名を指定して実行] というダイアログを開きます。これは Windows 自身の標準機能です。
この [名前] 欄に %APPDATA%\Thunderbird\Profiles\ と入力して [OK] を押せば、ストレートに Profiles フォルダを開いてくれます。
手作業でたどるなら、Windows のバージョンやユーザーアカウントによって %APPDATA% が異なるので、自分の環境条件を加味して場所を特定します。
一般的には、%APPDATA% は C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Roaming\ となりますので、フルパスで書けば次のようになります。
C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Roaming\Thunderbird\Profiles\xxxxxxxx.default
%APPDATA% 以下の階層を模式化すると、次のようになります。
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%APPDATA%
└ Thunderbird (フォルダ)
├ profiles.ini (ファイル)…… [X]
├ Crash Reports (フォルダ)…… 引っ越しには不要
└ Profiles (フォルダ)
└ xxxxxxxx.default (フォルダ)…… [Y]
[X] xxxxxxxx.default など個々のプロファイル [Y] の情報が記述されている。
[Y] プロファイルの実体。アカウント情報、パスワード情報、メールデータ、アドレス帳データなどが集約されている。
複数のプロファイルを作っているなら、Profiles フォルダの配下には xxxxxxxx.default、yyyyyyyy.default、zzzzzzzz.default など複数のフォルダが存在する。
この場合、profiles.ini [X] には、存在するすべてのプロファイルの情報が記述されていて、それらの起動に関する情報を統括的に管理している。
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PC の引っ越しやリカバリなどの際、絶対に必要なのは、メールデータやユーザーデータの実体を保持した xxxxxxxx.default フォルダ全体です。
可能ならば、Thunderbird フォルダを丸ごとバックアップしておくと、 xxxxxxxx.default フォルダも profiles.ini も含まれるので、新しい PC 環境への引っ越しが楽になります。
とりあえず以上です。