横から失礼します。
ぼくの名前が出ていたので首を突っ込ませていただきますが、いま十分に時間がとれない状況なので、このあと素早い返信はできかねることをご了承ください。
【総論】
全体的にディスプレイ(モニタ)が眩しくて目が疲れやすい、というような場合、ディスプレイ自体の輝度や色調を調整してやることが、一般的には調整の土台となります。
(ディスプレイが置かれた環境の明度も重要です。室内なら、照明の明るさや位置の調整で、ディスプレイとのバランスとるのが定石でしょう。)
その上で、個々のアプリケーションソフトのデザイン上の配色などを微調整し、ユーザーの視覚条件に合った個別の調整をおこないます。
もし、全体のベースとなるディスプレイの輝度などに手を付けず、最初から個々のアプリケーションごとに「暗い色のバックグランドでの利用」を設定すると、アプリケーションのウィンドウを切り替えるたびに明るさが急激に変化することになりかねないので、かえって目に負担をかけるケースがあります。
部分と全体の兼ね合いをふまえ、順序を定めて対処するほうが、過剰なカスタマイズに走ることを避けられますし、シンプルに処理できる分、安定性を損なう危険も最小化できると思います。
【各論】
字間・行間の変更に限って書きます。
・入力本文の行間に余裕を持たせたい
viewtopic.php?t=12795のトピックでぼくが紹介した
-------------------------------------
<style type="text/css">
<!--
body {line-height : 150% ;}
-->
</style>
-------------------------------------
は、HTML 形式の送信メッセージに行間のスタイルを挿入する場合のソースです。
ユーザースタイル(userChrome.css や userContent.css)に、これを丸ごと書いても機能しません。元トピックにそのように説明を書いたつもりなのですが、わかりにくかったでしょうか。<style type="text/css"> や <!-- などの開始タグとその終了タグが、ユーザースタイルには不要です。
ユーザースタイルの基本は CSS(Cascading Style Sheets)なので、字間・行間をどう指定するかは meeyar さんや他のサイトに書いてある解説のとおりです。
注意すべき点は、指定対象としてのセレクタでしょう。
Thunderbird のメッセージペインに表示されるメッセージ本文のセレクタは、表示形式がプレーンテキストのときは .moz-text-plain ですが、オリジナル HTML のときは .moz-text-html になります。
メッセージ作成ウィンドウの入力・編集画面(コンテントフレーム)は、また違ったセレクタになります。
コンテンツが表示されるそれぞれの画面のセレクタをきちんと指定しないと、スタイルは正しく適用されません。
例えば、
-------------------------------------
.moz-text-plain {
line-height: 1.7 !important;
letter-spacing: 0.05em !important;
}
-------------------------------------
の指定は、プレーンテキスト形式で表示されるメッセージペイン、およびメッセージを開いたタブにのみ適用されます。
もし、HTML 形式の表示に切り替えた場合、この指定は反映されません。
また、新規メッセージを作成する場合はもちろん、メッセージペインで指定の字間・行間で表示されているプレーンテキスト形式の受信メッセージに返信を実行した場合、開いたメッセージ作成ウィンドウでは、上記の字間・行間は反映されません。
メニュー項目など Thunderbird の内部で固定された要素ではなく、受信であれ送信であれメッセージごとに内容が一定ではないメッセージ本文(コンテンツ部分)については、BODY 要素がルートになるので、
-------------------------------------
BODY {
line-height: 1.7;
letter-spacing: 0.05em;
}
-------------------------------------
のように書けば、どのような表示形式のメッセージペイン(およびタブ)でも、プレーンテキスト形式と HTML 形式のどちらのメッセージ作成ウィンドウでも、さらにメッセージソースウィンドウでも、指定の字間・行間を一律に反映できます。(ただし、HTML 形式のメッセージで、メッセージ内に字間・行間の指定があるものは除く。)
コンテンツ表示画面ごとに異なる設定にしたい場合はそれぞれの画面のセレクタを把握する必要が出てきますが、全体の字間・行間を一括して取り扱いたい場合は、多少乱暴かもしれませんが BODY をセレクタとして使うのも選択肢になろうかと思います。
本件については、Thunderbird の初期条件で他に競合する CSS 指定がないので、!important 宣言は必須ではありません。
ユーザーが他に同種の内容を指定していない限り、!important はなくても動作すると思います。
汎用的な BODY を !important 宣言なしにしておけば、それとは別の設定内容にしたい個別画面のセレクタでは !important 宣言あり、という使い分けができます。
(補足)
Thunderbird のインターフェイス全体の表示倍率を調整したい場合、about:config から layout.css.devPixelsPerPx の値を調整するという方法があります。
layout.css.devPixelsPerPx の初期値は -1.0 で、OS で定義された表示倍率に自動的に追従します。
これを 1.0 より大きい値にすると現状より拡大表示され、1.0 未満の値にすると現状より縮小表示されます。
一気に大きな数値を入れると、Thunderbird の画面が極端に大きく表示され、設定の変更ができなくなってしまうことがあります。
ディスプレイのサイズや既定の OS の設定条件などの兼ね合いがあるので一概にはいえませんが、1.05 とかの控えめな数値から始め 1.08 、1.12 …… などと少しずつ大きくして自分にとって見やすい値にしてください。
すでに userChrome.css で文字サイズを変更している場合は、いったん userChrome.css を無効化して試してください。類似の結果をもたらす異なる設定を同時におこなうと、予期しない問題が起こることがありますから...。個々の動作条件を把握した上で、異なる方式の設定を上手に組み合わせてください。
(注意)
様ざまな手段を混在させ、まとめて設定変更をおこなうと、予想しない部分に異常が起こることがあります。
本件のような場合、現状がどうなっていて、最終的にどういう状態にたどり着きたいのかを論理的に組み立てた上で、全体に関わる土台となる要素、つまりシステムの設定などのより基礎的な部分から先に設定し、徐々に細部に進んで個別アプリケーションの調整を積み上げるような順序でおこなうほうが、「屋上屋を架す」ごとき失敗を避けられると思います。
とりあえず以上です。
走り書きなので、うっかり間違ったことを書いているかもしれません。遠慮なく訂正のツッコミを入れてください。