お返事いただいた内容に対する返答の順番が前後しますが、「何が起こったか」をまず追跡してみます。
過去におこなった作業のどこで間違った操作をしてしまったかを、きちんと把握していただければと思います。
shirouto さんが書きました:
①新パソコンにThunderbirdをダウンロードして起動・終了。
インストール後に Thunderbird が自動的に立ち上がったとき、そのまま何もしないで終了したのなら、移行手順としては間違っていません。
このとき、新パソコンの
C:\Users\<UserName>\AppData\Roaming\Thunderbird
には、
~ Thunderbird
├ profiles.ini
└ Profiles
└ xxxxxxxx.defaul
のようなファイルとフォルダが生成されているはずです。
xxxxxxxx.defaul 内には、何もないか、起動したことを示すごく一部のファイルだけが存在するはずです。
shirouto さんが書きました:
②新パソコンのC:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Thunderbird\Profilesの中のdefaultフォルダを削除して、旧パソコンのdefaultフォルダをコピーしてきて貼り付け。
つまり、①でいうところの xxxxxxxx.defaul フォルダを削除して、旧パソコンの yyyyyyyy.default フォルダを、フォルダごとコピーしたわけですよね。
これは誤った手順です。
この場合、xxxxxxxx.defaul と同時に生成された profiles.ini には、xxxxxxxx.defaul の情報が書かれています。
しかし実際は、xxxxxxxx.defaul はユーザーの手で削除されているので存在しません。逆に、コピーした yyyyyyyy.default フォルダは存在しますが、既存の profiles.ini には情報が書かれていないので、読み込むべきプロファイルとは認識されません。
つまりこの段階で、profiles.ini とプロファイルフォルダの正常な関係が崩れてしまっています。
shirouto さんが書きました:
③ Thunderbirdを起動しようとしても「あなたの Thunderbird プロファイルを読み込めませんでした。プロファイルが存在しないかアクセスできません。」となり、プロファイルマネ-ジャも捜せなかったので、Thunderbirdそのものを削除して再インストール。
②の状態になっていたのなら、おっしゃっているエラーメッセージが出て当然です。
Thunderbird は起動時の最初に、profiles.ini の情報をチェックしますが、そこに記された xxxxxxxx.defaul が存在しないので、「プロファイルを読み込めませんでした。プロファイルが存在しないかアクセスできません」となるわけです。
「プロファイルマネ-ジャも捜せなかった」というのがよくわかりませんが、前便でも書いたように、プロファイルマネージャは独立した専用のファイル(profilemanager.exe のような...)があるわけではなく、Thunderbird の起動オプションのひとつです。(それとも、"プロファイルマネージャの起動手順がわからなかった" という意味でしょうか?)
shirouto さんが書きました:
④最初から起動できなかったので、再度再インストール。またも起動せず。
ケース・バイ・ケースではありますが、Thunderbird のプロファイルに問題が起こっているとき、Thunderbird の再インストールを何度やっても有効な解決にはつながりません。
再インストールでリフレッシュされるのは通常、プログラムフォルダであって、プロファイルフォルダではないからです。
逆に、そうする根拠がないまま「とりあえず」的にアンインストール・再インストールを何度もくり返すと、その過程でデータの整合性に狂いが生じ、別の不具合を誘発する可能性が高まります。
以上、ご提示のあった過去の操作を、その流れに従って分析してみました。
次いで、当方のアドバイスをもとに試されたことについて書きます。
shirouto さんが書きました:
本日、まず各論1のとおりThunderbirdをフォルダごとコピーして上書きしてみましたが、
「あなたの Thunderbird プロファイルを読み込めませんでした。プロファイルが存在しないかアクセスできません。」という表示が出ました。
新パソコンにすでに Thunderbird がインストールされ、プロファイルフォルダが作られているところに、旧パソコンの Thunderbird フォルダを上書きコピーしたのなら、新旧のファイル/フォルダが混在し、何かしらの不整合を生じる可能性があります。
Thunderbird フォルダを丸ごと移行する方法を使うなら、新パソコンに Thunderbird フォルダがない状態のとき、つまり Thunderbird のインストール前におこなうのが普通で、この場合、インストールした Thunderbird が初回起動した時点から、以前の状態で使えることがメリットになります。
あるいは、インストール後に自動生成された Thunderbird フォルダをごっそり削除してから、旧パソコンの Thunderbird フォルダ を丸ごとコピーすることになります。
(注)旧パソコンの Thunderbird フォルダ以下が破損している場合は、移行先の新パソコンで正常に起動できないケースがあります。
shirouto さんが書きました:
そこで、各論2の「ファイル名を指定して実行」を試してみたら、何とプロファイルマネージャが起動しました。そこで表示されている「Default User」をプロファイル名に変更して Thunderbird を起動したら、無事開きました。
「ファイル名を指定して実行」で起動できたのなら、新パソコンの Thunderbird はシステムに正常にインストールされています。
以後、特別な問題が起こらない限り、再インストールする必要はないと思います。プロファイルまわりの問題解決に集中することをお勧めします。
shirouto さんが書きました:
Thunderbird を終了してC:\Users\<UserName>\AppData\Roaming\Thunderbird\Profilesの中を見ると、起動できたことによってできた新しいファイルとコピーしてできたファイルが表示されていますが、何故かプロファイルマネージャを開いても、どちらのファイルも表示されません。そこで、プロファイルマネージャにコピーしてできたファイル名を入力して、ファイル名を変更にしましたが、起動できませんでした。
プロファイルマネージャが起動したときに読み込むのは、profiles.ini の内容です。この中のデータが実際に存在するプロファイルと食い違っていたら、おっしゃるようなことは起こりえます。
文面だけでは断言できませんが、どうもやらなくていい余計なことをなさっているように見受けられます。その結果、自ら問題を複雑になさっているように思えます。
まずは確実な移行手順を実行して、正常に移行できたことが確認されてから、必要に応じてプロファイル名を変更するなどの操作をおこなってください。移行途中にそのような操作を挟むと、ファイル間の整合性が崩れやすくなり、移行の失敗につながりかねません。
熟練ユーザーが意識的に特殊な環境を構築するのでない限り、できるだけシンプルな方法を用い、その手順を確実に実行するほうが、プロファイル移行の失敗は起こりにくいです。
【仕切り直し】この際、現状をいったん白紙に戻し、最初から適切な手順で移行操作を実行させることをお勧めします。
(重要な前提)
A. 旧パソコンにある Thunderbird のプロファイルが正常であることが大前提です。万一これが破損していると、いくら新パソコンにコピーしても新パソコンの Thunderbird は正常に動作しません。
B. 新旧のパソコンで使っている Thunderbird のバージョンが一致していることが望ましいですが、新パソコンにインストールした Thunderbird が現状で最新の 38.2.0 だとしても、旧パソコンで使っていたのはそれより古いバージョン(例:31.7.0 など)かもしれません。
バージョンの違いで、プロファイル内の構成が仕様変更されることもあります。通常は、新バージョンで旧仕様を引き継いでくれますが、ユーザーが施してきたカスタマイズの条件にやバージョン間の落差の大きさによっては、不都合をもたらすケースがあることに留意してください。
(実際の手順)
上述の A. B. をふまえ、新パソコンにインストールした Thunderbird のプロファイルを、まったく最初から作り直し、そこに旧パソコンのプロファイルのデータをコピーし直す手順です。
過去におこなわれた手順と、今後のことを考え、新パソコンで最初に生成されるプロファイルを利用したやり方を紹介します。(Thunderbird フォルダを丸ごと移行する手順は割愛します。)
(1)
ます、"現状を白紙に戻す" 操作をおこないます。Thunderbird 本体(プログラム)は現状のままでかまいません。アンインストール・再インストールの必要はありません。
Thunderbird が終了していることを確かめた上で、新パソコンにある
C:\Users\<UserName>\AppData\Roaming\Thunderbird
を、Thunderbird フォルダごと削除します。不安なら、Thunderbird フォルダごと別の場所に移動・退避してください。
つまり、既定の場所である
C:\Users\<UserName>\AppData\Roaming
に、Thunderbird フォルダ以下が存在しない状態を作ります。
(2)
この白紙の戻った状態で Thunderbird を通常起動すると、profiles.ini もプロファイルフォルダもないので、Thunderbird は最初のプロファイルとその情報を記した profiles.ini を自動生成し、ユーザーにアカウント設定を促します。
ここで、何も操作しないで Thunderbird を終了します。<-【重要】
(3)
エクスプローラなどのファイルマネージャからプロファイルの場所を見ると、(1)で削除した Thunderbird フォルダ以下の内容
~ Thunderbird
├ profiles.ini
└ Profiles
└ xxxxxxxx.defaul
が、
C:\Users\<UserName>\AppData\Roaming
の中に生成されているはずです。
【重要】ここで、xxxxxxxx.defaul を削除してはいけませんし、フォルダ名を変更してもいけません。profiles.ini に記された情報との整合性を崩してしまうからです。shirouto さんは、上記②で誤った操作を実行しておられます。
(4)
旧パソコンにあるプロファイルの yyyyyyyy.defaul(あるいは移行元としたい他のプロファイルフォルダ)の
中身一式を、(3)で生成された xxxxxxxx.defaul フォルダの
中にコピーします。
厳密さを期すなら、xxxxxxxx.defaul の
中身を削除して完全な空白状態にしてから、そこに yyyyyyyy.defaul の
中身をコピーしてください。
(5)
ここまでの作業が完了したら、Thunderbird を起動してみてください。
旧パソコンのプロファイルに異常がなく、ここまでの操作手順に誤りがなければ、Thunderbird は正常に起動するはずです。
(6)
もし複数のプロファイルを使っておられたのなら、新パソコンのプロファイルマネージャから新しいプロファイルを作り、そこに旧パソコンのプロファイルの中身をコピーする手順を、各プロファイルごとにきちんと照合させながら実行してください。
(注意)
新パソコンにおけるユーザー権限/アクセス権限にも注意を払ってください。これは、Thunderbird ではなく OS そのものの機能です。
Thunderbird を正常にインストールできていて、その機能でプロファイルを生成したのなら、新しく作られたプロファイルフォルダのアクセス権限なども自動的に設定されているはずですが、ユーザーが手動であれこれ操作していると、思わぬところで問題が起こることがあります。
(補足)
お使いの Thunderbird のバージョンが明記されていませんので、そのあたりの事情に左右される事柄は一般論として解釈し、汎用的な話にしてあります。
とくに新旧のパソコンで使っている Thunderbird のバージョンが大幅に離れているとかの特殊事情がある場合、プロファイルの移行で特別に注意すべきことがあるかもしれませんが、バージョン情報の明記がない以上、そのあたりのことは何も説明していません。そのことも念頭に置いてください。
新パソコンで Thunderbird が起動できないならバージョンをチェックできないかもしれませんが、Thunderbird のインストーラにはバージョンが書かれていますから、インストールできているのであれば、そのとき使ったインストーラからバージョンを判断できます。
とりあえず以上です。