横から失礼します。
kiki さんのご説明と重複する部分もあるのですが、ちょっと別解を書いておきます
こまった人 さんが書きました:
まず、ここで言われるThunderbirdのマスターパスワードは作成しておりません。
Thunderbirdに入る時に、メールアドレスとパスワードを入力してくださいと言われますが、
その時のパスワードが不明になっています。現在そのメールアドレスは使っていません。
暗号化と言ったのは、退避したファイルのmailフォルダの中身をnotepadやwordなどで
可読出来ないか確認した時に、メールアドレスの一部以外は文字化けしていたためです。
次のような措置をユーザーが取らない限り、Thunderbird が送受信したメッセージ本体を暗号化するようなことはありません。
(参考 ―― Thunderbird ヘルプ)
・メッセージのデジタル署名と暗号化
https://support.mozilla.org/ja/kb/digit ... g-messagesお書きになっているように、ユーザーが何らかの手段で意図的に暗号化を施しているのでないなら、メールを復元できる可能性はあるでしょう。
復元にあたっての予備知識として、次の2点を理解しておくことが重要です。
(A)電子メールの規格としてのデータの在り様、(B)Thunderbird のメッセージデータの構造と配置、この2点です。
どちらも kiki さんが概要を紹介されているので、深くは述べません。
ただ、ここを理解しないままインスタントな解決を求めて「退避したファイル」を安易に操作すると、最悪の場合データを破壊してしまうことがあります。
合わせて、ややこしいですが、Thunderbird 上でのフォルダと個々のメッセージ、システム上でのフォルダとファイルをきちんと区別して取り扱うことが大切です。
【本番】
こまった人 さんが書きました:
退避しているフォルダは下記Profiles以下のフォルダです。
C:\Thunderbird\Profiles\文字列.default\Mail\Local Folders
(総論)この Local Folders フォルダ内にある「退避したファイル」群を、現在使っている Thunderbird に移植します。
(各論)手順は次の通りです。
(1)まず、現在使っている Thunderbird 上の任意アカウントまたは [ローカルフォルダ] の [受信トレイ] 配下に、新しいフォルダを作ります。
仮に [ローカルフォルダ] の [受信トレイ] の配下に [dummy] という名称のフォルダを作ったとすると、次のような構成になります。
[ローカルフォルダ]
└ [受信トレイ]
└ [dummy]
(2)Thunderbird の [ヘルプ] -> [トラブルシューティング情報] の [アプリケーション基本情報] -> [プロファイルフォルダ] から [フォルダを開く] を押し、プロファイルフォルダを開きます。
(3)このフォルダを開いたまま、Thunderbird を終了します。Thunderbird を起動させたままプロファイル内を操作するとトラブルを発生させることがあるからです。
(4)開いたプロファイル内の [Mail] -> [Local Folders] の中に、[Inbox.sbd] というフォルダができていて、その中に [dummy] と [dummy.msf] というファイルができていることを確認します。[Inbox.sbd] というのは、[受信トレイ] のサブディレクトリであることを意味しています。
(5)この [Inbox.sbd] フォルダ内、つまり[dummy] と [dummy.msf] の2つのファイルと同階層に、「退避しているフォルダ」内のファイル群をコピーしてください。
(6)Thunderbird を起動し、[ローカルフォルダ] -> [受信トレイ] の配下に [dummy] フォルダと並んで、「退避しているフォルダ」からコピーしたファイル群に対応する新しいフォルダ群が生成されていることを確認してください。そして、これらのフォルダを選択して、その中にある各メッセージが再現されているかどうか確認します。
正常に表示されていれば、復元は成功です。メールに含まれている添付ファイルも保存可能になっているはずです。
(7)あとは必要に応じて、目的のメッセージを現在使っている Thunderbird の中で希望するフォルダに移すなどして整理してください。
整理後、Thunderbird 上に表示されている [dummy]フォルダをはじめ移植したフォルダ群は、不要なら削除してかまいません。プロファイルにある [Inbox.sbd] フォルダを丸ごと消すのが簡単です(← Thunderbird を終了させた状態でおこなうこと)。
【補足】
既存の Thunderbird のプロファイル内に存在するメッセージデータのファイルと、「退避しているフォルダ」内のファイルの名称が競合する場合、既存プロファイルの不用意な場所に退避したファイルを書き戻すと上書きされてしまい、現存データが消えます。
取り扱うファイルの数が不明だったので、このような同一ディレクトリ内でのファイル名の競合を避けるため、意識的に別フォルダを作り、その中に「退避しているフォルダ」内にあるファイル群を単純にコピーする手順を紹介しました。
しかし、要は同一ディレクトリ内でファイル名が重複しなければいいだけなので、復元したいメールを含んでいる「退避したファイル」が特定できているのなら、そのファイルの名称を変更して既存ファイルと競合しないようにすれば、わざわざ新しいフォルダを作らなくても同じ結果を得られます。
例えば、Inbox-old などの名称に変更した「退避したファイル」を、上記(4)の [Mail] -> [Local Folders] 直下にコピーするやり方でも大丈夫です。
上記の手順で目的のメッセージを復元できないなら、操作に誤りがあったか、バックアップしたデータが破損していたか、そういった理由が考えられます。
例えば、
こまった人 さんが書きました:
暗号化と言ったのは、退避したファイルのmailフォルダの中身をnotepadやwordなどで
可読出来ないか確認した時に、メールアドレスの一部以外は文字化けしていたためです。
といった操作をしたとき、誤って内容を書き換えてしまうとか、不用意に上書き保存とかしていたら、文字コードなどの情報が崩れて正常に復元できなくなるケースが起こりうるからです。
とりあえず以上です。横から口を挟んでしまいましたが、kiki さんから補足があればよろしくお願いします。