タクヤ さん、EarlgreyTea と申します。
まず、「Mozilla Thunderbird, Portable Edition」について簡単に説明します。
PortableApps.com というサイトで公開されているアプリで、Mozilla Thunderbird と専用ランチャ-を1つのフォルダー下にパッケージしたものです。
専用ランチャー ThunderbirdPortable.exe から thunderbird.exe をパラメーター付きで起動することにより、システムにインストールせずに、アプリとユーザーデータを一纏めにして使用することを可能とし、持ち運びしやすいようにしたものです。
同梱されている Thunderbird は紛れもない本家の本物であり、
PortableApps.com としての仕事は ThunderbirdPortable.exe と関連ファイルのパッケージングということになります。
さて本件ですが、表示されたメッセージは ThunderbirdPortable.exe が表示したものであり、 Mozilla Thunderbird とは直接の関係がないものです。
このトピックの投稿先が「掲示板トップ » 相互ユーザサポート » その他」が適切というのは、そういう理由によるものです。
いわゆる派生ビルドなどとは状況は異なります。
ThunderbirdPortable.exe のソースコードは同梱されており、 Other\Source に入っています。
メッセージを検索したところ、下記の定義が該当しました。
コード:
LangString LauncherAskCopyLocal ${LANG_ENGLISH} "${PORTABLEAPPNAME} appears to be running from a location that is read-only. Would you like to temporarily copy it to the local hard drive and run it from there?$\n$\nPrivacy Note: If you say Yes, your personal data within ${PORTABLEAPPNAME} will be temporarily copied to a local drive. Although this copy of your data will be deleted when you close ${PORTABLEAPPNAME}, it may be possible for someone else to access your data later."
次に「LauncherAskCopyLocal」で検索してみました。
まず、日本語版でのメッセージは以下のようです。
コード:
LangString LauncherAskCopyLocal ${LANG_JAPANESE} "${PORTABLEAPPNAME}は、書込みできない「読取専用」エリアから起動しているようです。${PORTABLEAPPNAME}を一時的にPC本体のハードディスクにコピーして、そこから起動させますか?$\n$\n個人情報に関する注意:あなたがYesと答えた場合、${PORTABLEAPPNAME}の中に有るあなたの個人データが一時的にPC本体のハードドライブにコピーされます。${PORTABLEAPPNAME}を閉じた時にこのデータのコピーは削除されますが、後で他の誰かがあなたのこのデータにアクセスすることができるかもしれません。"
該当メッセージを出力しているソースコードを調べたところ、少なくとも以下の状況であることがわかりました。
- プロファイルフォルダーの場所にファイルの書き込みテストを行ったら失敗した
- 設定ファイル ThunderbirdPortable.ini は存在し、「RunLocally=false」が設定されている
ソースコード中でプロファイルフォルダーの場所は「$PROFILEDIRECTORY」という変数で参照しています。
ThunderbirdPortable.ini での設定が無ければ、ランチャーの場所からの相対パスで 「Data\profile」で決まるのですが、ThunderbirdPortable.ini に「ProfileDirectory=」の行があった場合、それが読みこまれます。
ここからは推測になりますが、そこにフルパスで設定されていないでしょうか。
例えば、PC①にポータブルSSDを指したときはドライブE:になり、PC②に指したときはドライブF:だったとして F: から始まるフルパスが設定されていると、PC①に戻った際には当然アクセスできないことになります。
ThunderbirdPortable.exe と同じ場所の ThunderbirdPortable.ini の内容を確認してみてください。
そして、 Other\Source\Readme.txt ファイルをよく読まれることをおすすめします。