※質問するときは、「フォーラムの利用に関するご案内」、とりわけ「質問するときは」に目を通し、OS の種類や Thunderbird のバージョン、アカウントの種類(IMAP か POP か)といった使用環境についての最低限の情報を書き添えることをお勧めします。少し時間が経っていますが、リプライがないようなので......。
引用:
警告! メールサーバーで許可された上限サイズに近い <**.* MB> のメッセージを送信しようとしています。本当に送信してもよろしいですか?
この警告メッセージは、ユ―ザーが使っている実際の送信サーバーの送信サイズ上限(1通あたりの)を判断して表示されているのではなく、一般的な許容サイズ(と Mozilla が考えている?)を超える場合に出るものです。
動作的には、送信(SMTP)サーバーに接続する前に、送信メールの容量(サイズ)をチェックしているみたいですし......。
sato-64-furu さんがお使いの「送信ファイル100MBまでOK」の送信サーバーの条件を確認して出しているわけではないので、「全然上限ではないのにどうしてでしょうか?」の疑問は、まあ当然でしょう。
ではその "一般的な許容サイズ" がどうなっていて、警告を出さないようにできるのか、ですが...。
過去にやったテストの記憶ですが、20 MB あたりが閾値(threshold)だったように覚えています。最近のバージョンでどうなっているかは知りません。
あらためて Thunderbird 52.8.0 をざっと眺めた限りでは、この警告を出す閾値は、やっぱり about:config などには見当たりません。同様に、この警告を出さないようにする設定項目も見当たりませんでした。
なので、ユーザーが扱える設定項目からは、警告の閾値を変えたり、無効化することは、いまのバージョンでもできないように思います。
(誤解、見落としがあったらすみません。どなたかご指摘いただけると幸いです。)
警告は出ますが Thunderbird からの送信ができないわけではないので、本当に送信して問題ないと確信できるのなら、警告画面で [OK] ボタンを押して許可するしかないでしょう。(その後の経路上でどうなるかは別問題ですが...。)
sato-64-furu さんが書きました:
因みに添付ファイルタブの「次のサイズより大きなファイルの添付時にリンク共有する」は80MBです。
この設定とご質問の警告メッセージはまったく別物です。
ご提示の設定が有効になっていると、指定されたサイズを超えるファイルを添付したとき、メッセージ作成ウィンドウの最下段に、
[サイズの大きなファイルの添付には Filelink 機能の使用をお勧めします。]
の警告バーが表示されます。ただそれだけです。
指定サイズが 80 MB だと、添付したファイルが 80 MB を超えるときだけ警告バーが出ます。「24.8MBのファイル」を添付しても出ません。
そしてこの警告バーが出ようが出まいが、実際に送信を実行したときのメールサイズに対し、Thunderbird が SMTP での送付には大きいと判断すると、
「警告! メールサーバーで許可された上限サイズに近い <**.* MB> のメッセージを送信しようとしています。本当に送信してもよろしいですか?」
の警告メッセージが出ます。
【補足説明】十分ご承知のことなら余計なお世話になってしまいますが......。
単純に「できる/できない」でいえば、できないわけではありません。
でもやはり、電子メールの仕様・規格は、そもそも大容量の添付ファイルを安定して送受信できるようにはなっていないので、相手側の事情や経路上に存在する制約によっては、相応のリスクを覚悟しなければなりません。だから、サイズ(容量)の大きいファイルを扱う場合は、オンラインストレージにアップロードするなどの代替方法が利用されるのだと思います。(むしろ、電子メールの制約を知っているからこそ、オンラインストレージサービスが登場したり、それを利用した Filelink 機能が Thunderbird に搭載されている、と言ったほうがいいのかもしれませんが...。)
電子メールの仕組みの中で大容量のデータを送付するのは、いろんな意味で制約が多く、無理がかかり、トラブルも多くなる ―― ということでしょう。
(メールサーバーまわり)
宛先が決まっていて同意も取れており、専用回線が使えるなどの条件が整っていれば、数十 MB のファイルを電子メールに添付しても安定したやり取りが可能かもしません。しかし、一般的なプロバイダーや会社・学校などのメールサーバーを使っているユーザー宛に、そのような添付ファイルを送るのは、"普通にやっていいこと" とは考えないほうがいいと思います。
「送信ファイル100MBまでOK」の送信サーバーなら、60 MB のメールは余裕で送信できる理屈ですが、宛先の受信サーバーが許容する 1 通当たりの受信サイズ上限が 50 MB なら、60 MB のメールは受信サーバーに受け取りを拒否されるだけでしょう。
受信者の通信事情も考慮するなら、サーバーからクライアントにダウンロードするのにも、何かしらの制約があるかもしれません。
上手な例え話ではありませんが、最高時速 300 km/h 出せる車だからといって、一般公道で半分の 150 km/h を出したらどうなるか、という話になぞらえられるかと思います。添付ファイルに道交法的な規制があるわけではありませんが、「送信ファイル100MBまでOK」の送信サーバーを使えるからといって、公衆回線上の電子メールシステムという一般公道で、半分の 50 MB のメールを送信することが普通に通用するのか、みたいな......。
(電子メールの仕様)
電子メールの添付ファイルは、添付したファイルの内容をエンコードし、テキストの羅列に変換して送信されます。
このとき、エンコーディング後のデータサイズは元のファイルサイズより必ず増えます。
エンコードの方式やファイルの添付条件などに左右されるので一概にはいえませんが、だいたい 1.3 倍~ 1.4 倍強の増加でしょうか。
添付する
ファイルのサイズと、それをエンコーディングして取り込み実際に送信される
メールのサイズは、同じではないということです。
これが電子メールの仕様であり、大容量のファイル送付に関して制約をもたらす事情のひとつです。
実際に試してみると一目瞭然ですが、100 MB のファイルを添付したメールのサイズは 140 MB を超える場合があります。
裏返せば、1通の
メールのサイズ上限を 100 MB まで許容している送信サーバーなら、添付可能な
ファイルのサイズは 71 MB 程度までだということです。すなわち、71 MB x 1.4 = 99.4 MB です。メール本文やヘッダ分の容量も無視できませんし...。
このあたりの仕様を理解していないと、相手が「うちの受信サーバーは 30 MB まで OK だよ」と言っていたからと、25 MB の
ファイルを添付して送信すると、実際の
メールサイズは 35 MB ほど(25 MB x 1.4)になるので、受信サーバーから拒否される...といったことが起こります。
(受信者の設定)
Thunderbird のアカウント設定には、次のような設定があります。同様の設定は他のメールソフトにもあります。
POP = [ディスク領域] -> [次のメッセージはダウンロードしない] -> [メッセージのサイズが <**> KB 以上]
IMAP = [同期とディスク領域] -> [ディスク領域] -> [次のサイズのメッセージはダウンロードしない] -> [<**> KB 以上]
POP のほうはナローバンド時代の名残りでもありますが、ブロードバンドの普及と並行して広まった IMAP にもあります。これはつまり、昨今では非常識なサイズの添付ファイルに対する受信抑制にも利用されているということです。
相手への事前確認なしに大容量の添付ファイルを送るのは避けるべき、といわれるのは、受信サーバーの制限だけでなく受信クライアントもこのような予防措置をとっている場合があるからです。
もちろん、相手が事前に了解し、受信サーバー等の条件もクリアできているなら、この限りではありません。
(まとめ)
数十 MB の添付ファイルを送ることが絶対的に禁止されているわけではありません。しかし、そういう扱いは特殊な部類に入るので相手や状況を選ぶ、という意識は持っていたほうがいいと思います。"いつでも、誰にでも、送付できて当たり前" ではないということですね。
そういう意味で、Thunderbird の警告メッセージを受け止めていただればと思います。
とりあえず以上です。役に立たない話だったらすみません。
間違いや時代遅れなことを書いていたら、ご指摘いただけると感謝です。
(おことわり)
現在、健康上の制約により不定期な書き込みしかできなくなっています。すぐに応答できない場面がかなり多くなりますことを、ご容赦ください。