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投稿記事Posted: 2018年5月22日(火) 14:19 
【作業用のダミーアカウントを作る】

(はじめに)
次のトピックでアドバイスさせていただいたことの延長線上の話とも言えますが、そのトピックでの質問内容とは継続性が希薄に思えたので、新規トピックを建てリンクを貼るだけの対処にさせていただきました。
・「プロバイダを解約しても、それまでのメールは今まで通りに見れるか?」
forums.mozillazine.jp/viewtopic.php?t=17062

(概要)
別環境からの移行やトラブル後の復元作業をおこなうときなどに、作業用のフォルダを使うことがあります。
この作業用フォルダの替わりにダミーアカウントをつくり、作業やその後の保管のための環境をアカウント単位で組み立てることもできます。

現在の Thunderbird は、自動アカウント設定の機能を持っていて、新規にメールアカウントを追加するとき、この自動機能が働きます。
しかし、こうした自動的な設定を回避し、実在するサーバーを指定しないダミーアカウントを作ることができます。

(事前準備)
起動した Thunderbird で、メニューバーまたは [三] 型のメニューボタンから [ファイル] -> [オフライン] -> [オフライン作業] を選択し、Thunderbird をオフライン状態にしておきます。
(→ 自動アカウント設定は、インターネットに接続して登録対象のプロバイダ情報を探し、それを自動的に Thunderbird に登録する働きをします。したがって、オフラインにすることでインターネット接続を一時的に無効化し、自動アカウント設定機能が働かないようにしておきます。)

(手順)
Thunderbird のメイン画面から [アカウント設定] を開き、アカウント一覧が表示される左ペインの最下段にある [アカウント操作] から、[メールアカウントを追加] を選択します。

[メールアカウント設定] のダイアログが開くので、
 [あなたのお名前:] に適当な文字列(例:Hoge)
 [メールアドレス:] に適当なメールアドレスっぽい文字列(例:hoge@piyo.com)
 [パスワード:] は空欄のまま
 [パスワードを記憶する] のチェックを外し
 [続ける] を押します。
(注:本来の自動アカウント設定でもそうですが、この段階でパスワードまわりを指定しなくても、他の要素が正しく指定されていれば、アカウント設定後の初回受信時に、パスワードを求めるダイアログが開き、そこでパスワードとその記憶の設定ができます。ここではダミーアカウントの追加が目的なので、パスワードまわりに余計な情報が記憶されないよう、最初からパスワードは空白、記憶は無効で作業を進めます。)

[続ける] を押すと、[現在オフラインモードです。仮設定を行いましたが、正しい設定を入力してオンラインで確認する必要があります。] という注意書きのある画面に遷移します。

この注意書きの下にある [POP3 (メールをコンピューターに保存)] を選択して、下段にある [詳細設定] を押します。
(注:初期選択の IMAP でもいいのですが、メールサーバーとの同期を前提とする IMAP より、POP のほうがネットワークまわりの自動機能がゆるいので、ダミーの性格と設定後の管理しやすさを考え、POP アカウントを選択しています。)

[詳細設定] 押下で、作成したアカウント(例:[hoge@piyo.com])が選択された状態で、Thunderbird の [アカウント設定] 画面が前面に出てきます。
これで、ダミーアカウントの基本的な設定は完了です。

ダミーとはいえ、この時点では POP アカウントとしての受信動作は可能なので、[新着メッセージがないか起動時に確認する] や [新着メッセージがないか <N> 分ごとに確認する] のチェックは外しておきます。
(注:もし [受信] ボタンを押すなどの操作をおこなえば、ダミーアカウントでも受信動作がおこなわれます。ただし、サーバーの登録情報が架空のものなので、必ず受信エラーになります。自動的に受信をおこなう設定が有効だと、その条件に応じて頻繁にエラーが出ます。)

[送信 (SMTP) サーバーの設定] にも、上記ダミーアカウントの設定過程で送信サーバーの情報が仮登録されているはずです。これは不要なので削除しておいてください。

ここまでの作業が終われば、オフラインを解除してかまいません。あるいは、Thunderbird を再起動すると自動的にオフライン設定は解除されます。

(応用)
ダミーアカウント設置後にプロファイルを開くと、Mail フォルダの中にダミーアカウントの名前を持つフォルダが生成されているはずです。
この直下に、移行や復元をおこないたい Thunderbird のメールデータ(mbox 形式のファイル)を配置すれば、Thunderbird を起動したときこのダミーアカウント配下にそれらのフォルダが表示されるようになります。

(例:プロファイル内の配置)
[Mail]
 └ [ダミーアカウントの名前]
    ├ Inbox
    ├ Sent
    ├ Draft
    ├ Archives
    └ [Archives.sbd]
       └ 2017

(例:上記を反映した Thunderbird 上での表示)
[ダミーアカウントの名前]
  ├ [受信トレイ]
  ├ [送信済みトレイ]
  ├ [下書き]
  └ [アーカイブ]
     └ [2017]

(補足)
通常の自動アカウント設定を途中で手動設定に切り替えることもでき、そこからダミーアカウントを作ることも可能ですが、途中経過と表示される画面内の設定項目がやや複雑で、ユーザーによっては戸惑ってしまうことがあります。
なので、最初からオフラインにして自動アカウント設定をスキップすると、Thunderbird が自動的に仮設定をおこなって、最小限の条件でアカウントを生成してくれます。
この状態で作ったダミーアカウントは、後述する「ローカルフォルダー化」も気兼ねなく進めることができると思います。

とりあえず以上です。引き続き「ローカルフォルダー化」の話を投稿します。

_________________
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投稿記事Posted: 2018年5月22日(火) 14:22 
【ダミーアカウントまたは解約したプロバイダのアカウントをローカルフォルダー化する】

上記で作成したダミーアカウントから POP や IMAP などサーバーの性格付けを解除し、対応サーバーを持たないローカルフォルダーの性格づけに変更して運用することができます。
解約したプロバイダのアカウントを復活させることは絶対ないと判断できるなら、解約済みアカウントでも同じことができます。

ぼくが自己責任の下で運用してきた自己流の方法ですが、メールの保管用などスタンドアローンなアカウントとして使う限り、複数のバージョンに渡り何年も使ってきてトラブルには遭遇していません。
積極的にお勧めできる方法ではありませんが、この機会に概要を紹介しておこうと思い立ちました。ひとつの参考事例としてご覧いただき、ユーザーの環境条件やニーズに合わせて工夫・応用していただければ幸いです。

(2段階の考え方)
ここでは "ローカルフォルダー化" を2つの段階に分けて考えています。
 <i> 特定サーバーとの対応関係だけを断ち切る段階
 <ii> アカウント設定の項目などを既定のローカルフォルダーと同等な状態にする段階
作業は [設定エディター](about:config )を使います。

(共通の準備)
まず、ローカルフォルダー化したいアカウント(ダミーや解約済み)の既存情報を把握します。
そのためには、対象アカウントの [アカウント設定 - <アカウント名>] の最初にある [アカウント名(N):] 欄の文字列を出発点にします。ここでは、そのアカウント名が「hoge@piyo.com」だったと仮定します。

(共通の準備の手順)
・[オプション] -> [詳細] -> [一般] -> [高度な設定] にある [設定エディター] を押すと、about:config ウィンドウが開きます。
・警告文をよく読んだ後、[危険性を承知の上で使用する] を押すと、編集画面に切り替わります。
・[検索] 欄に、上記でコピーしたアカウント名の文字列(hoge@piyo.com)を貼り付けると、下欄にその文字列を含む項目がリストアップされます。
・この中の、mail.identity.idM.*** と mail.server.serverN.*** の項目に着目します。
 MN は正の整数です。ここでその [アカウント名] に対応する ID とサーバー番号を把握します。
・この idM と serverN からたどって、このアカウントの大本の設定を調べます。
 [検索] 欄に、idM や serverN を入れ、[値] にそれらの文字列を含む
 mail.account.accountP.identities ; idM
 mail.account.accountP.server ; serverN
 を把握しておきます。
 P も正の整数です。MNP は、必ずしも一致してはいません。

( <i> の段階を設定する作業)
・about:config の編集画面で、[検索] 欄に mail.server.serverN.type と入力します。これは、アカウント(hoge@piyo.com)のサーバータイプ(性格、種別)を定義する項目です。元が POP アカウントなら値は pop3 になっているはずです。
・この設定名をダブルクリックするか右クリックから [値を変更] を選ぶと、[文字列を入力してください] のダイアログが開きます。
・入力欄の pop3 を削除し、none と入力して [OK] ボタンで閉じます。about:config や オプション設定のウィンドウを閉じ、Thunderbird を再起動します。
・次に Thunderbird が起動したとき、タイプを none に変更したアカウント(hoge@piyo.com)のアイコンが、ローカルフォルダーのアイコンと同じに変わっているのがわかるでしょう。アカウント設定の [<アカウント名>] -> [サーバー設定] -> [サーバーの種類:] は、[ローカルメール 保存] になっていると思います。
・以後このアカウントは、基本的にローカルフォルダーの性格で働くようになります。

( <i> の補足説明)
mail.server.serverN.type の値は、POP アカウントなら pop3 、IMAP アカウントなら imap です。フィードアカウントなら rss 、ニュースグループなら nntp 、チャットアカウントなら im のようになっていて、そのアカウントの対応サーバーの性格を定義付けており、アカウントはこの定義に基づく動作をするようになります。設定項目も変化します。
none は、既存のローカルフォルダーに対して与えられている既定値であり、具体的な対応サーバーを持たないニュートラルなタイプを意味する値です。

上記の設定後に [アカウント設定] を開いてこのアカウントを見ると、本来のローカルフォルダーの設定内容とは異なっているのがわかります。これは、元々 POP や IMAP として設定されていたアカウントのサーバータイプを無理に変更した結果です。
とくにサーバー関係の設定項目に注意を払ってください。POP と IMAP が混在したような状態になっているはずですが、メールサーバーとの対応関係は停止されているので、どの項目も実質的な意味はありません。例えば、[サーバー名] や [ユーザー名] が生き残ったまま、[新着メッセージがないか起動時に確認する] などが有効になっていたとしても、サーバーとの通信全般が働かない状態なので、それらの設定内容を反映した動作はおこなわれません(ゆえにエラーメッセージも出ません)。
[受信] ボタンからもこのアカウントは削除されますし、このアカウントを選択して右クリックから開くコンテキストメニューにも、[メッセージを受信する] のメニューは表示されなくなります。
一方、[送信控えと特別なフォルダー] や [編集とアドレス入力] など、サーバーとの通信が直接関係しない Thunderbird 内部で完結した動作の設定項目は、そのまま活用できます。もしこれらの設定項目を活かしたい場合は、この段階で作業を終えてかまわないと思います。

( <ii> の段階を設定する作業)
<i> の設定変更で基本動作はローカルフォルダーと同等になりますが、アカウント設定の項目が乱雑になります。そのままでも実害はありませんが、既定のローカルフォルダーと同じようなアカウント設定の状態にすることもできます。手順は次の通りです。
(共通の準備の手順)で調べた mail.account.accountP.identities が鍵です。

・about:config の編集画面で、[検索] 欄に mail.account.accountP.identities と入力すると、下欄にその設定項目がリストアップされます。
・この項目名の値が idM であることを確認したら、[値を変更] で idM の文字列を削除し、[OK] ボタンで閉じます。
・Thunderbird を再起動したあと、このアカウントの設定を見ると、ローカルフォルダーと同じようになっているのがわかるでしょう。
・動作スタイルは、<i> で設定したサーバータイプ none の内容のままです。アカウントの ID を白紙にすることで、ローカルフォルダーでは実質的に意味がないアカウント設定の項目が表示されないようになります。

( <ii> の補足説明)
既定のローカルフォルダーは、元々 mail.account.account*.identities を持っていないので、それに準じるよう mail.account.accountP.identities の値 idM を取り除き、個々の mail.identity.idM.*** と連動しないようにしました。すでに存在している個々の mail.identity.idM.*** は処理しなくても特に問題はないはずですが、気になる&自力対応できる方は、ニーズに合わせて対処してください。

(注意)
ひとつのアカウントに対する Thunderbird の設定条件は、複数の項目が連携し合って成り立っています。
アカウントの大本は、
コード:
 mail.account.accountP.identities ; idM
 mail.account.accountP.server ; serverN
で、そのアカウントの ID とサーバー番号が定義され、これに対応して
コード:
 mail.identity.idM.***
 mail.server.serverN.***
という複数の項目が存在します。

とくに解約したアカウントで mail.server.serverN.type を none にして使うと、その後の使用経過によっては他の設定項目との整合性が崩れる場合があります。
none の性格で使う限りは、それで動作不良が起こることはないはずです(少なくともぼくは経験していません)が、そのような状態になってしまったアカウントのサーバータイプを none から pop3 に戻しても、POP アカウントとして正常に復活させることはできません。
冒頭で、解約したプロバイダのアカウントを復活させることは絶対ない と念を押したのは、そういう意味があります。
あるアカウント(IMAP / POP)を一時的に無効化し、のちに復活させたいようなケースでは、安全のためこの方法は使わないでください。

ダミーアカウントの場合は、元々のサーバー情報が架空ですし、それを意図して作ったアカウントなので、気兼ねなくローカルフォルダー化できるでしょう。

(補足)
LocalFolder というそのまんまな名前のアドオン(拡張機能)があり、Thunderbird 52.x 系 まではこれを導入することで複数のローカルフォルダーを作成でき、メール管理に使えました。やっているのは上記と同じことですが、[アカウント操作] から自動的にローカルフォルダーの作成をおこなってくれました。(ただし、既存のメールアカウントをローカルフォルダー化する機能はありません。)
しかし、次期メジャーバージョン候補の Thunderbird 60 からは、アドオンの互換性が変更され、このアドオンは使えなくなっています。(Firefox 57 で旧形式のアドオンが使えなくなったのと同じことのようです。)
しかし、上記の方法は(少なくとも当方の 60.0b6 では)通用しているので、そういうニーズのある方には利用価値があるかもしれません。


長くなりましたが以上で終わりです。役に立たない話だったらフォーラムのリソースを浪費して申し訳ありませんでした。
間違いの修正や不十分な内容への補足、新たな知見などの書き込みを歓迎します。


(おことわり)
現在、健康上の制約により不定期な書き込みしかできなくなっています。すぐに応答できない場面がかなり多くなりますことを、ご容赦ください。

_________________
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