awayuki さんが書きました:
受信フォルダ内に、サブフォルダを沢山作っています。最近、サブフォルダの名前を変更しました。文字ではなく、絵文字(ハートマークなど)を入れて、一目で区別できるようにしたのですが、気がついたら文字化けを起こしており、そのフォルダの中身が0件となっています。
awayuki さんが書きました:
サブフォルダが数個、フォルダ名に文字化けが起こっており、フォルダの中身が空です。
名前を変更したサブフォルダのすべてが同じ症状に陥っているということですか。それとも、名前を変更したうち、一部のフォルダだけで発生しているという意味でしょうか。
サブフォルダの名称変更は、どのような手順でおこないましたか。
「絵文字(ハートマークなど)を入れて」というだけでなく、ファイル名とした文字列全体の実例と、そのフォルダをどのような操作で作成したのか、差し障りのない範囲で示していただけると、フォーラムを見ている人に awayuki さんのところの実情が今よりは伝わると思います。
POP の場合、メールサーバとの同期でフォルダ名が影響することはないので、Thunderbird とそれが載っているシステムの関係に注目すればいいでしょう。その上で、Windows 10 ということは Unicode 対応も相応に進んでいるはずですから、ひとまずは Thunderbird 内部の問題として、原因を探っていくことになろうかと思います。
すでにご承知かもしれませんが、次の公式サポート記事を読み、プロファイル内に保存されているメールデータの実体ファイルがどうなっているか確認してください。
(参考)・Thunderbird のプロファイル | Thunderbird ヘルプ
https://support.mozilla.org/ja/kb/profiles-thunderbird【重要】Thunderbird 上の「フォルダ」は、プロファイル内ではひとつの「ファイル」として存在します。
%APPDATA%\Thunderbird\Profiles\xxxxxxxx.default\Mail\<AccountName>\
上記のパスには複数のファイル/フォルダがあるはずです。大きく分けると次のようになります。
(a)拡張子のないファイル …………… Thunderbird 上のフォルダの実体。最重要。
(b)拡張子 msf が付いたファイル ……(a)の要約情報(インデックス)。
(c)拡張子 sbd が付いたフォルダ …… サブフォルダを配置するためのフォルダ。(a)とセットで働く。
(d)popstate.dat ……………………… 受信済みメッセージの情報。本件では関係なし。
(e)msgFilterRules.dat ……………… メッセージフィルタの条件設定。本件では関係なし。
(a)は、Thunderbird が既定で持っているフォルダについては、固定した名称のファイルになっています。
例えば、[受信トレイ] というフォルダの実体は、Inbox というファイルが対応します。同様に、[ごみ箱] = Trash 、[送信済みトレイ] = Sent 、[下書き] = Drafts などとなっています。
これらのファイルの中に、対応する Thunderbird 上のフォルダのメッセージがまとめて保存されています。
このファイルを失うことは、送受信したメッセージを失うことと同じです。(a)のファイル群を最優先してください。
(b)は、(a)の名称に拡張子が付いたものです。Inbox に対応するのは Inbox.msf となります。
スレッドペイン列(カラム)の表示に関する情報などを保持していますが、基本的に(a)を元に生成されますので、仮に msf ファイルを失っても、(a)が健在ならそこから自動生成されます。逆はありえません。
(c)は、サブフォルダを配置するためのフォルダです。[受信トレイ] の配下にサブフォルダを作った場合、Inbox.sbd というフォルダが生成され、その中に作ったフォルダの名称の(a)(b)が置かれます。
「受信フォルダ内に、サブフォルダを沢山作っています」とのことなので、「サブフォルダの名前を変更」したファイルは、Inbox.sbd フォルダ内にあるはずです。
ユーザーが追加したフォルダは、標準的な文字を使った場合はユーザーが指定したとおりの名前のファイルが、プロファイル内に作られます。
例えば、[受信トレイ] の配下に [保留案件] という名前のフォルダを作ると、Inbox.sbd フォルダ内に、
・保留案件
・保留案件.msf
という2つのファイルが作られます。
これらを模式化して示すと次のようになります。([ごみ箱] 、[送信済みトレイ] など他のフォルダは省略)
【Thunderbird 上のフォルダ構造】
[アカウント名]
└ [受信トレイ]
├ [保留案件]
└ [サブフォルダ2]
└ [サブフォルダ3]
これに対するプロファイル内の構造は次のようになります。
【プロファイル内の構造】
Inbox.msf
Inbox
Inbox.sbd
├ 保留案件.msf
├ 保留案件
├ サブフォルダ2.msf
├ サブフォルダ2 ……… *1
└ サブフォルダ2.sbd … *2
├ サブフォルダ3.msf
└ サブフォルダ3
(注)仮に *1 が存在しないと、*2 だけあっても Thunderbird 上ではフォルダとしては認識されず、*1 とその配下のサブフォルダは表示されません。
以上が一般的な内容です。
本件にように、特殊な文字や記号をフォルダ名に付けた場合、プロファイル内の実体ファイルの名称は、ある種の符号化された文字列で置き換えられるはずです。おそらく、絵文字などを使うと、そのようなファイル名になるだろうと思います。
そのあたりが実際にどのようになっているのかを調べてみると、もしかしたら回復する手掛かりがつかめるかもしれません。
ユーザーが絵文字を使った名前に変更したフォルダに相当する(a)のファイルに、それなりの容量があるなら、「そのフォルダの中身が0件となっています」を回復できる望みはあると思います。しかし、もしゼロバイトとかなら、その(a)ファイル(= Thunderbird で名前を変更したフォルダ)にあったメッセージは、失われてしまった可能性が高いと思います。
(補足)
Unicode の規格に携帯電話の絵文字が採り入れられるご時世であり、昔は使えなかった文字種が気軽に使えるようになってきていますが、異なる環境にある他者とのやりとり、サーバとのやりとりなどが前提となっているメールクライアントでは、それらの文字や記号の安易な利用は、障害の引き金になることがあります。自分のところで問題が起こるというだけでなく、相手のあることなので、相手側の環境条件によっては先方に迷惑をかけるケースもあります。
ビジネスの場面などではとくに、電子メールの安定・堅実な運用を望むならオーソドックスな文字を使うほうが安全だ、といわれています。
長くなりましたが以上です。的外れな話になっていたらすみません。