横から失礼します。
よろしくお願いします さんが書きました:
何か良いアドバイスがあればお願いします。
Thunderbird のプロファイル、メールデータ保存先などの概念と構造をきちんと理解してください、というのが一番のアドバイスです。
そしてその根幹は、WADA さんがご説明くださっている内容に尽くされていると思います。
その上で、いくつかの枝葉部分について補足的にコメントさせていただきます。
「デフォルトのCドライブのフォルダ」とおしゃっているのは、具体的にどの階層のフォルダを指しておられますか。
Windows OS でいえば、通常「プロファイルフォルダ」というのは次の場所にある xxxxxxxx.default を指しています。
%APPDATA%\Thunderbird\Profiles\xxxxxxxx.default\
(%APPDATA% は OS の既定ディレクトリ)
xxxxxxxx.default の中に、Mail または ImapMail というフォルダがあり、これが「メールデータ保存先フォルダ」とおっしゃっているものです。
そして、「メールデータ保存先フォルダ」の中に、Local Folders(POP のみ)などのアカウントフォルダがあります。
[アカウント設定] -> [<AccountName>] -> [サーバ設定] -> [メッセージの保存] -> [メッセージの保存先] で指定しているのは、このアカウントフォルダにあたります。
さらに、アカウントフォルダの中に [受信トレイ] などの各フォルダごとにメールの実体データが含まれています。([受信トレイ] なら Inbox という拡張子なしのファイル)
一方、xxxxxxxx.default の上位階層で重要なことがあります。
%APPDATA%\Thunderbird\
の中には、Profiles というフォルダと profiles.ini というファイルが存在しますが、この profiles.ini はThunderbird がどのプロファイルで起動するかを決定する上で中枢のファイルです。
完全に終了した状態から Thunderbird が呼び出されたとき、最初に profiles.ini を読みにいき、ここに登録された情報をもとに読み込むプロファイルが決まります。
もし、%APPDATA%\Thunderbird\ をばっさり削除してしまうと profiles.ini も消し去られ、Thunderbird はどのようなプロファイルも読み込むことができません。その結果、インストール直後のような、アカウントの新規設定の手順から開始されます。
プロファイルを別ドライブに配置する場合でも、%APPDATA%\Thunderbird\profiles.ini を消し去ってはいけません。
以上のことを、簡略ならが図示しておきます。(単一プロファイル・単一POPアカウントの例)
--------------------------------------------------------------------------
%APPDATA%
└ Thunderbird
├ profiles.ini …… どのプロファイルをどの場所に置こうが削除してはいけない
└ Profiles
└ xxxxxxxx.default …… プロファイルフォルダ。別ドライブに置く場合の単位
└ Mail
└ AccountFolder …… [メッセージの保存先] での変更対象
--------------------------------------------------------------------------
(上図の表示は等幅フォントで最適化)
"よろしくお願いします" さんが参考になさったブログ記事は、WADA さんもおっしゃっているように "プロファイルフォルダ" を丸ごと移行する方法が解説されています。
プロファイルを丸ごと移行すればメッセージの保存先も連動して移行されますが、「メールデータ保存先の変更」だけが実行されるわけではありません。
標準ドライブのプロファイルフォルダ(例:xxxxxxxx.default)を丸ごと別ドライブに移行させた場合、それが正常に完了しているのなら、標準ドライブにある移行元のプロファイルフォルダを削除しても、普通は問題ありません。
一方、[アカウント設定] にある [メッセージの保存先] の変更は、アカウント単位でのメールデータのみの移行となり、アカウント設定その他の基礎情報は元のプロファイルに残ります。
この場合、標準ドライブのプロファイルフォルダを削除すると、別ドライブに変更したメールデータ以外のアカウント情報やアドレス帳などのユーザーデータがすべて消え、従来どおりの動作はしなくなります。
[メッセージの保存先] の変更が完了したあとに削除してかまわないのは、保存先を変更したアカウントフォルダ(例:AccountFolder)だけです。
いずれの場合も、profiles.ini を含む Thunderbird フォルダは決して削除してはいけません。
もし、これらを混同したままおかしな風に組み合わせて実行してしまったら、予期せぬ不具合を招くおそれが多分にあります。(最悪の場合、データの消失、または整合性の崩壊を招くかもしれませんから、注意してください。)
Thunderbird に限らず、何事にも "できること" と "できないこと" があります。A の条件なら "できる" が、B の条件なら "できない" ということもあります。
もし以前のプロファイルのバックアップをとってあるなら、上記をふまえ、何を D ドライブに置き何を C ドライブから削除したいのかを明確にして、もう一度スタート地点から着実な移行をお試しになってはいかがでしょうか。
それでもうまくいかないなら、何を、どういう手順で実行し、どううまくいかなかったのか、できるだけ具体的に説明してください。あるいは、どういう運用条件を組み立てるのが希望かを具体的に説明してください。
その状況説明をふまえ、より具体的なアドバイスが寄せられるかもしれません。
(補足)
Thunderbird が起動できているとき、どのプロファイルで起動しているかを確認する方法があります。
[ヘルプ] -> [トラブルシューティング情報] -> [アプリケーション基本情報] -> [プロファイルフォルダ] にある [フォルダを開く] ボタンを押すと、そのとき Thunderbird が使っているプロファイルフォルダを開きます。
例えば、標準ドライブ上のプロファイルのうち [メッセージの保存先] だけを別ドライブに置いた場合は、標準ドライブ上のプロファイルが開きます。
プロファイルの移行をおこなうときの確認作業などで、必要に応じて活用してください。
ざっくりした話ですが、とりあえず以上です。説明不十分なところがあったらすみません。