「応答のないスクリプト」の表示が出るのは、一般的に負荷の高い処理や制御できない
処理が起こり、その対応をどうしたら良いかの判定を尋ねるときです。
このエラーは、スクリプトが動作したまま何も操作をしなければ Thunderbird をハン
グアップさせる可能性があるということを示しています。
ですので、負荷の高い処理をさせないように、あるいは制御できない処理が起きないよ
うにしてやれば解決すると思われます。
そのスクリプト(処理)は、使用している機能やインストールされているアドオン(拡
張機能)あるいは Thunderbird 自体のいずれかです。
対処としては、そのスクリプト(処理)を特定して、それを回避するようにすればいい
ことになります。
特定するには、そのエラーメッセージに、スクリプト名やその場所が明記されているこ
とから判明します。
Thunderbird 側の負荷の高いスクリプト(処理)として考えられるのは以下などがあり
ます。
・スクリプト(処理)が対象とするメッセージデータが過大になっている
・スクリプト(処理)が対象とする送受信データが過大・過度になっている
・スクリプト(処理)が対象とするメッセージフィルタの処理が過大・過度になって
いる
・スクリプト(処理)が対象とするメッセージのインデックスに大量の不整合がある
・スクリプト(処理)が対象とするアドオン等の処理動作が過大・過度になっている、
あるいは過度に集中している
・アドオンの不具合
・スクリプト(処理)が対象とする外部ツールやアプリケーションとの連携処理の不
具合あるいは過度の処理になっている
#上記以外にも OS や HDD の不安定な状態が原因となることがあるでしょう。
多くの場合、Thunderbird の新規プロファイルを追加作成して、そちらに移行すること
で解決します。
注1:真っ新な状態からやり直すことです。(アカウント設定などもです)
注2:データの移行は、必要最低限なものに限定して順次おこないます。
プロファイルを異なるバージョンや OS でずっと使い回していると、不具合が起きやす
くなります。
Windows XP と 7 では、場合によってはユーザデータの場所が異なるために、何らかの
スクリプト(処理)がループ状態になることも考えられます。
Thunderbird のフォルダ毎の保存容量には制限があります。(通常は 4GB です。)
まずはそこから確認してみてはいかがでしょうか。
[参照]
Folders and messages/Limits - Thunderbird - MozillaZine Knowledge Base
また、メッセージの作成中のみに起こるのであれば、それを手がかりにして原因を特定
してみるのもいいでしょう。
#Windows のタスクマネージャーでプロセスをチェックしてみるなど。
以下、参考のためにトラブルシューティングを紹介しておきます。
原因が特定できない場合に、問題の切り分けにもなります。
今回の問題に限らず、多くのケースで有用です。
[基本的・定石的なトラブルシューティングの対処方法]
1.Thunderbird のセーフモード起動
2.Tnderbird の新規プロファイルの追加作成とその適用
3.Thunderbird の再インストール
[参照]
セーフモード | 操作方法 | Thunderbird ヘルプ
複数のプロファイルを使用する | 操作方法 | Thunderbird ヘルプ
プロファイル | 操作方法 | Thunderbird ヘルプ
[セーフモード起動の補足]
Thunderbird 5.0 以降では、セーフモードの実行方法が変更・追加されています。
(A)起動中の Thunderbird からセーフモードで再起動する場合
メニューの [ヘルプ] -> [アドオンを無効にして再起動] を実行してください。
(B)終了している Thunderbird をセーフモードで起動する場合
Windows:
[Shift] キーを押したまま、通常の手順でスタートメニューやデスクトップの
アイコンから起動してください。
Mac OS X:
option キーを押しながら Thunderbird を起動してください。
Linux:
ターミナル を開いて次のコマンドを実行します: thunderbird -safe-mode
Thunderbird の絶対パスを指定する必要があるかもしれません。
(例: /usr/lib/thunderbird)
(C)従来どおりのコマンドオプションの -safe-mode を付けた起動も有効です。
いずれの場合も、[Thunderbird セーフモード] というダイアログが表示されます。
どの項目もチェックをつけないで [セーフモードを続ける] ボタンを押してください。
【補足】
ご自分の環境条件を提示される際は、Thunderbird のメニューのヘルプにある [トラブル
シューティング情報] の内容も沿えてください。