【重要】
まず、問題が起こっている Inbox ファイル(拡張子なし)の確実なバックアップを確保してください。
後述するように、Inbox ファイルに異常が起こっている可能性が高いと思われます。その状態で当の Inbox ファイルを書き換えるような動作をくり返すと、傷を深めてしまうかもしれません。
破損している状態によっては完全回復を望めないかもしれませんが、できるだけ破損の少ない段階での Inbox ファイルのバックアップを確保しておくことをお勧めします。
【前置き】
おそらくトラブルの原因は
キント さんが書きました:
受信トレイの最適化を求められ、実行中1時間くら経過したため途中で強制(?)終了してしまった。
だと思われます。
[最適化] は Thunderbird を安定・快適に使う上で重要な機能のひとつですが、受信トレイなど各フォルダに溜め込まれたフォルダ内の総容量が大きく、処理すべきメッセージの数が多いと、最適化処理が非常に負荷の高い作業になってしまうことがあります。
システム・スペックやそのとき並行使用しているアプリケーションの稼動状況などによっては、[最適化] を正常に完了できない場合があるかもしれません。
[最適化] の仕組みについてのわかりやすい説明は、下記を参考にしてください。
http://level.s69.xrea.com/mozilla/index ... pactFolder
http://level.s69.xrea.com/mozilla/index ... sageDelete
(公式ドキュメントではありませんし、古いバージョンでの説明ですが、基本的な仕組みについてとてもわかりやすく書かれた秀逸な記事なので紹介させていただきます。)
【本題】
メッセージの実体である Inbox ファイル(拡張子なし)が破損したのではないかと考えられます。
*.msf(ここでは Inbox.msf)は、実体ファイルの要約・インデックスの役割を果たすファイルで、Thunderbird のスレッドペインは *.msf ファイルの情報をもとにメッセージのリストが表示されます。
*.msf は、実体ファイル(例:Inbox)をもとに構築されますから、実体ファイルが正常なら何度でも作り直しが効きます。
しかし、Inbox ファイルが破損したことで正常な Inbox.msf ファイルを構築できない結果、スレッドペインの表示に異常が起こっている(メッセージが表示されない)のなら、Inbox.msf を治療対象にする意味はほとんどないと思います。(Inbox ファイル自体が破損した可能性は、【実施したこと】からも推測できます。)
Inbox ファイルが破損したのだとしたら、症状としては重症の部類になります。
破損状況にもよるでしょうが、"完全回復が望めない可能性" も念頭においてください。
その上で、できるだけの修復を試みることになると思います。
【対処】
(1)[フォルダを修復] を実行してみる
[受信トレイ] を右クリック -> プロパティで開いた画面で、右下の [フォルダを修復] を実行。
これで直る可能性は低いと思います。
ただ、一度も試してないなら念のために実行して損はないという程度です。"直ればラッキー" ぐらいに考えてください。
(2)Inbox ファイルを手動で再編集する
最後の手段として、手動で Inbox ファイルを編集することで問題を改善できる可能性はあります。
Inbox ファイルは、単純なテキストファイルですから、テキストエディタで開くことができます。
ただし、Inbox ファイルの「どこに」「どのような」問題が起こっているのか、それらを「どうすれば」元に戻せるかを理解して、適切に修正しないとけません。
実際に Inbox ファイルを開いてみないと問題点はわかりませんから、いまの段階で詳しいアドバイスはできないのですが、正常な他の実体ファイルを参考にして "正常な実体ファイルの有り様" を把握することはできるでしょうから、それと比較して不自然な箇所をチェックしてみることはできると思います。
もうひとつ注意したほうがいいのは、「INBOXファイルのデータは1.6GB」という点です。
ギガバイト級のテキストデータを処理するのは、システムスペック(CPU / メモリ)によってはけっこう厳しいかもしれません。
Windows XP 標準の「メモ帳」では対処できないと思いますし、簡易なテキストエディタならそれ自身がハングアップしてしまうかもしれません。
お使いのシステム環境において、安定してギガバイト級のテキストファイル(できればそれを 2 つ同時に)を扱えるテキストエディタを使う必要があろうかと思われます。
別の手順としては、次のような方法も考えられます。
問題の Inbox ファイルそのものを修復するのではなく、Inbox ファイル内の正常な(と思われる)データを、準備した別のテキストファイルにコピー&ペーストすることで救い出すやり方です。
いずれも、テキストエディタでの文字コードの扱いを慎重にする必要がありますし、根気がいる作業になると思います。
具体的な手順を説明していない部分もありますが、とりあえず概略をコメントさせていただきました。
ぼくが見落としていることもあるかもしれませんので、他の方からのアドバイスも待ってみてください。
もし最後の手段を実行なさるのであれば、キント さんの環境条件でどの程度準備ができるのか、どういう手順を望まれるのかなどを追記していただけると、ぼくなり、他の方なりから、次のステップについてのアドバイスが寄せらるかもしれません。
以上です。的外れな話をしていたらすみません。