再び横から失礼します。
「特定フォルダのみ」という表現にとらわれていたため、前便では実体ファイルに注目して書いてしまいましたが、新たに提示された情報に基づき、個々のメッセージに着目した別の観点から書かせていただきます。
tbユーザー さんが書きました:
を拝見すると、
Content-Type: text/plain; charset=ISO-2022-JP
の文字セットに対して、
Content-Transfer-Encoding: quoted-printable
のエンコーディングがおこなわれることが、原因になっている可能性が考えられます。
この点は kiki さんからもご指摘がありますが、標準的には、
Content-Type: text/plain; charset=ISO-2022-JP
の文字セットは元々 7bit コードなので、そのまま
Content-Transfer-Encoding: 7bit
となるのが普通です。
quoted-printable でエンコーディングするのは絶対ダメというわけではありませんが、日本語の文字セット(ISO-2022-JP)に対する変換効率の悪さや相手方の環境条件によっては表示に問題が生じるなどの理由から、普通はおこなわないと思います。理屈の上での組み合わせは可能でも、現実的な組み合わせかどうかは別問題、ということですね。
たとえれば、蕎麦(ISO-2022-JP)をスプーン(quoted-printable)ですくって食べて悪いわけではありませんが、普通は箸(7bit)を使うでしょう。「ISO-2022-JP + quoted-printable」の組み合わせでメールを送るのは、「蕎麦+スプーン」の組み合わせで相手に食べろと勧めるようなもの、といえるかもしれません。
どうしても quoted-printable でなければならない事情があるのかもしれませんが、積極的にやっていいこととは思えません。
一方、Thunderbird の [メッセージを検索] において、
Content-Type: text/plain; charset=ISO-2022-JP
の文字セットに対して、
Content-Transfer-Encoding: quoted-printable
でエンコーディングされた文字列を正常に検索できないケースがあることが知られています。
(メッセージ本文は文字化けせずに読めると思いますが、検索機能に難があるということのようです。)
もしも、「特定フォルダ」というのが、特定の差出人からのメッセージを分類したもので、その差出人からのメッセージが 100 %、
Content-Type: text/plain; charset=ISO-2022-JP
Content-Transfer-Encoding: quoted-printable
の指定になっているのであれば、「特定フォルダのみ本文検索ができない」という現象が起こる可能性は十分考えられると思います。
文字セットとエンコード方式の組み合わせを比較検証すると、
Content-Type: text/plain; charset=ISO-2022-JP
Content-Transfer-Encoding: base64
あるいは、
Content-Type: text/plain; charset=UTF-8
Content-Transfer-Encoding: quoted-printable
のメッセージは、[メッセージを検索] で本文を正常に検索できますので、ISO-2022-JP と quoted-printable の組み合わせに限っての問題のように見えます。
quoted-printable でエンコーディングされた日本語を正常に検索できないのは、Thunderbird(日本語版?)の問題だと思います。
同時に、送信側が最も標準的な文字セットとエンコード方式(ISO-2022-JP + 7bit)の組み合わせで送ってくれば、受信側で検索できない問題は起こらないともいえます。そういう意味では、変則的な組み合わせで送ってきた側にも問題はあるように思われます。
もし「ISO-2022-JP + quoted-printable」が原因で起こっている検索の問題なら、現状の Thunderbird でできるのは [グローバル検索] で代用するぐらいしか思いつきません。
どうしても「特定フォルダ」に含まれる語句を検索したいなら、「特定フォルダ」のメッセージを他のメールソフトでインポートして、そのメールソフトで検索をかけるという方法も考えられます。フリーのメールソフトで一例を挙げれば、Sylpheed などがあります。これなら簡単に Thunderbird のメッセージをインポートでき、「ISO-2022-JP + quoted-printable」に対する検索も可能です。
とりあえず以上です。的外れなことを書いていたらすみません。
(補足)
検索において「ISO-2022-JP + quoted-printable」と「ISO-2022-JP + 7bit」のメッセージに対する動作の違いは、実際にテストしてみるとわかりやすいと思います。
検索できないメッセージのひとつを選択し、[メッセージ] -> [新しいメッセージとして編集] または右クリックから [新しいメッセージとして編集] を実行すると、そのメッセージの件名と本文を(引用形式ではなく)そのまま拾ってメッセージ作成ウィンドウが開きます。(元のメッセージにいっさい影響はありません。)
そのまま何も加工せず、単純に下書きとして保存します。
保存された下書きメッセージは、Thunderbird の設定に基づいた文字セットとエンコード方式に変換されているはずです。日本語の標準設定なら「ISO-2022-JP + 7bit」です。
[下書き] フォルダを検索対象として、その保存したメッセージ本文に含まれる文字列を検索してみてください。
元のメッセージでは検索できなかった文字列が、こちらでは検索できると思います。