Thunderbird Is Thriving: Our 2022 Financial Report | blog.thunderbird.netMay 9, 2023
Jason Evangelho 下記に、全文を意訳:
数年前、Thunderbird はサバイバルモードでした。献身的なコアチーム、情熱的なユーザーコミュニティ、そして寛大な寄付者のおかげで、困難な時期にも Thunderbird を存続させることができました。そして、つい昨年の5月、私たちは Thunderbird の財務見通しが着実に
改善されていることを報告しました:2021年の収入は 2020年に比べて 21%増加し、2018年に比べて 100%以上増加しました。
しかし、私たちは単に生き残ることに満足しているわけではありません。私たちの使命は、最高のメールクライアントと個人情報管理ソフトを作ることです。お客様のプライバシーを第一に考えたプロフェッショナルなソフトウェアを構築すること。生産性を高め、日々のワークフローを補完し、カスタマイズのニーズに応える体験を作り上げること。そして、Thunderbird の体験を Android と iOS に拡大することです。そして、フリー&オープンソースソフトウェアの価値観に導かれながら、これらすべてを透明性を持って行うことです。
2022年の寄付金 昨年、私たちの強力な寄付者ベース(約30万人のデイリーユーザー)は、Thunderbird プロジェクトに合計6,442,704ドルの寄付をしてくれました。(特記:ユーザーからの寄付は、当社の年間収益の99.9%以上を占めています)。2022年の寄付金収入は、皆様がこのミッションに共感し、Thunderbirdの繁栄を望んでいることを示す、明るく力強いサインとなりました。2023年だけでなく、数十年先の未来まで!
これは非常に素晴らしいことで、ユーザーの皆様からの寛大なご寄付に大変感謝しています。以下では、この寄付金によって私たちが今後どのようなことができるのか、また、2022年にその寄付金の一部をどのように使ったのかについてお話ししたいと思います。
その前に、昨年、これほどまでに大きなご支援をいただくために、私たちはどのような工夫をしたのか、気になる方もいらっしゃるかもしれませんね。
2021年の終わりに、私たちは皆さんとのコミュニケーションにもっと大きな投資をすることに決めました。つまり、ブログ記事や
ニュースレターの頻度を増やし、ソーシャルメディア・チャンネルで毎日交信し、(比較的新しい
Mastodon アカウントのように)皆さんと交流する場所を増やしました。
また、Thunderbird 102 のリリースや、年末に行った初のアプリ内寄付の呼びかけも、この素晴らしい盛り上がりにつながったと考えています。
つまり、私たちのようなプロジェクトは、寄付を求めると同時に、その寄付がプロジェクトにどのような利益をもたらすか、ひいては、あなたにとってどのような利益をもたらすかを説明することで、大きな利益を得られるということを学びました。では、その話をしましょう!
Thunderbird の人々、そして Thunderbird の未来 Thunderbird の中心は明らかに人材であり、昨年は人材に大きな投資をしました。2022年は15人のコアスタッフでスタートし、現在では24人のチームが以下のような役割を担っています:
● 製品・事業開発マネージャー
● オペレーションズ・ディレクター
● プロダクトデザインマネージャー
● エンジニアリングマネージャー
● スタッフエンジニア (3)
● サイト・リライアビリティ・ソフトウェアエンジニア(2)
● シニアセキュリティエンジニア
● アドオンエコシステム担当のソフトウェアエンジニア
● シニア UI/UX 開発者
● UI/UX 開発者 (2)
● Android プロジェクトリーダー
● Android 開発者 (1)
● ビルド&リリースエンジニア(2)
● フルスタック開発者
● フロントエンド開発者
● コミュニティマネージャー
● マーケティングマネージャー
● バグのトリアージ担当
● サポートエンジニア
昨年の飛躍的な成長は、Thunderbird のデスクトップ体験を大きく改善するために、さらに優秀な人材を採用することを意味します。この 1年、私たちは
Thunderbird の UX(ユーザーエクスペリエンス)を劇的に改善したく、現代的な期待や標準に沿うようにするために多大な努力を払ってきました。また、2022年には、デスクトップの Thunderbird のアーキテクチャを大きく変更するための土台を作りました。これらの変更は、新機能を迅速に追加する能力を制限してきた長年の技術的負債に対処するものです。この作業は 2024年のリリースでほぼ報われますが、今夏の(マイルストーンバージョン)
115「Supernova」リリースでもいくつかの改良が施されます。
しかし、私たちはデスクトップの枠を超え、真にクロスプラットフォームで相乗効果を発揮する体験を提供するための開発も行っています。昨年の夏、私たちは K-9 Mail Project に投資し、
Thunderbird on Android への移行に向けて、着実に改良を進めています。そして、そう、私たちのロードマップに iOS 版を追加する準備がほぼ整ったのです!2023年の後半には、iOS 開発者を雇い、Thunderbird on iOS の基盤作りを開始します。
また、Thunderbirdは、すでにご利用いただいているコアエクスペリエンス以外にも拡大しています。私たちは、あなたの生産性を向上させる新しいツールやサービスの形で、さらなる収益源を模索してきました。今年後半には、これらの一部をベータ版として導入する予定です。現在お楽しみいただいているパワフルな Thunderbird の体験にお金を請求する予定はありませんのでご安心ください(また、機能を削除して後から課金することも考えていません)。
2022年の総支出額 Thunderbird プロジェクトの 2022年の運営費総額は、3,569,706ドルでした。
人件費が最も多く使われていますが、Thunderbird の継続的な運営に欠かせない他の分野もあります。ここでは、2022年の総支出の概要を説明します:
プロフェッショナルサービスとは、人事、法務、税務でのサービスや、技術インフラや運用リソースを提供するための他の Mozilla 事業体との契約などを指します。
残りの項目は、コミュニケーションや運営管理のために使用するサービスやテクノロジー、保険、銀行や寄付金の処理手数料など、事業の運営に役立つものです。
結びのコメント Thunderbird の財務状況は好調です。しかし、だからといって、私たちのチームが満足することはありません。私たちは、皆さまからいただいた心のこもった寄付金を大切に管理しています。単に機能を強化するために使うのではなく、Thunderbird の長期的な安定性と実行力を確保するために戦略的に投資しています。健全なキャッシュリザーブを持つことで、経済的に不安定な時期でも、Thunderbird の長期的な持続可能性を確保することができます。
皆様の継続的な資金提供により、Thunderbird は存続から活性化へと向かうことができました。しかし、2003年以来、Thunderbird の未来はあなたの手の中にあります。皆様が誇れるソフトウェアを作り続けていきたいと思いますので、今後も寄付の継続をお願い致します。
ありがとうございました
Ryan Sipes
Thunderbird プロダクト&ビジネスデベロップメントマネージャー