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【レポート】Firefox 57 (Firefox Quantum) のカスタマイズについて
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作成者:  偶然的通行人 [ 2017年10月14日(土) 14:58 ]
記事の件名:  【レポート】Firefox 57 (Firefox Quantum) のカスタマイズについて

すでに各方面で報道されているように、Firefox 57 は、ブラウザの新しいエンジンをつくる Quantum プロジェクトの成果を大きく取り入れ、その機能を前面に押し出した最初のリリースになるそうです。
リリース後の影響が大きいと思われるのは、Firefox 56 で [LEGACY] と表示されていたアドオン(拡張機能)が、Firefox 57 ではすべて強制的に無効化されることでしょうか。旧形式のアドオンを使い続ける回避策はなく、WebExtensions 形式の新しいアドオンに移行するしかありません。現時点で、旧形式から新形式への移行が完了していないアドオンは多くありますが、Quantum の機能に対応した新しいアドオンの公開も相次いでいますので、先行きに期待したいところです。

ユーザーインターフェイス(UI)のデザインも、Australis テーマが反映された Firefox 29.0 以来、久しぶりの刷新となります。
例えば、Australis で一体化かつ固定されてしまった [アドレスバー(ロケーションバー)] と [戻る] 、[進む] 、[再読み込み] ボタンの一群が分離され、昔のバージョンのようにそれぞれ独立してカスタマイズできるようになっています。ツールバーアイテムの中に [伸縮自在のスペース] も復活しました。

Firefox 57 は、この時点でベータ版の段階に入っていますから、正式リリース前に最終段階のテストをおこなっておられるユーザーさんも多いことでしょう。
ぼくもシロウトなりに試用していますが、比較的貧弱なハードウェア環境でもパフォーマンスの高さを実感できています。まだブラッシュアップすべきことも多いでしょうが、マルチプロセスの動作が安定してきたことと相まって、かなりいい感じに仕上がっている印象を持ちました。
さてそうはいっても、基本的な操作性や、それを個々人の使い勝手がいいようさらにカスタマイズできるか否かは、ブラウザの日常的な使用感に与える影響が大きいだろうとも思っています。極めて柔軟なカスタマイズ性は、Firefox の大きな特徴ですから......。

ところが現時点で、Firefox 57 から追加されたアイテムはもちろん、57 の UI が変更されているため従来のユーザースタイルが効かなくなっているものがあったりします。旧形式のアドオンでカスタマイズしていたよう場合も同様です。アドオンがらみでは、既存の DOM Inspector が使えないため、手軽に要素を調べるのが難しくなっているなどの事情があります。(WebExtensions 版の拡張機能も増えていますので、今後の充実を期待します。)

で、さしあたりの事例として、Firefox Accounts / Firefox Sync の機能に関するメニューの非表示化について、把握できた内容をレポートしておきます。
主に法人などのビジネス環境において、個々のユーザーが外部サーバーにデータを送信・保存できるサービス等を不用意に使わないよう、それらの利用やセットアップを抑制するためメニュー類を非表示にするカスタマイズの一例です。(次期 ESR 59 に対する "予習" にもなると思いますし...。)
まあ、セーフモードで Firefox を起動するとこれらのユーザースタイルは無効になるため、簡易的な対策にしかなりませんが......。

デフォルトの Firefox 57 の UI には、次の箇所に Firefox Accounts / Firefox Sync に関わるメニューやボタン類があるのを把握しています。相互に連動している項目もあります。

(a)ツールバー右端にある [三] 型のメニューボタンから開くメニューパネル最上部の [Sync にログイン] メニュー
(b)ツールバーに配置された、もしくはメニューパネルにある [ブラウジングライブラリー] 内の [同期タブ] メニュー
(c)オプション設定画面の [Firefox アカウント] の設定項目
(d)サイドバー上部の切り替え(Switcher)にある [同期タブ] メニュー
(e)[Mozilla Firefox スタートページ] (about:home) の下段にある [Sync] ボタン
(f)about:accounts のページとサブコンテンツ
(g)メニューバーを表示しているときの [ツール] メニュー内にある [Sync にログイン] メニュー
(h)メニューバーを表示しているときの [表示] -> [サイドバー] メニュー内の [同期タブ] メニュー
(i)カスタマイズパレットにあってツールバーに配置可能な [同期タブ] ボタン
(j)メインコンテキストメニューにある [ページを端末に送る] 、[リンクを端末に送る] 、[動画を端末に送る] メニュー
(k)タブコンテキストメニューにある [タブを端末に送る] メニュー

このうち(a)(b)が、Firefox 57 で新たに追加された、または新 UI の下で刷新されたものです。

ここでは、Firefox 57 以前から存在する(c)以下の要素は割愛し、57 固有の(a)(b)に関するスタイル指定を紹介します。

【userChrome.css に記述】------------------------------------------------
/* [三] 型のメニューボタンから開いたメニューパネル最上部にある [Sync にログイン] メニューを非表示 */
#appMenu-fxa-container,
#appMenu-fxa-container + toolbarseparator {
display: none !important;}

/* メニューパネルおよびツールバー内にある [ブラウジングライブラリー] の [同期タブ] メニューを非表示 */
#appMenu-library-remotetabs-button {
display: none !important;}
-------------------------------------------------------------------------

当方の環境、Windows 7 (64bit) + Firefox 57.0b* (32bit/64bit) に作った新規プロファイル(Firefox Accounts / Firefox Sync セットアップ前の状態)では、これらのユーザースタイルは効いています。
ただし、Firefox 56 以前から使っているプロファイルを 57 で継続使用した場合、他に考慮すべき要素が出てくるかもしれません。
この他にも対処すべき箇所があるかもしれませんし、もっと正確な指定方法をご存知の方は、追加・訂正のコメントをお寄せいただけるとありがたいです。

Firefox 57 では、従来バージョンと異なり、メニューパネル自体にカスタマイズ画面のツールパレットからアイテムを追加することはできません。初期状態で存在するメニューパネルのアイテムを移動・削除することもできません。ここは固定されています。
従来のメニューパネル的な役割を果たすとしたら、[オーバーフローメニュー](その他のツール)でしょうか。(ただし、[アドレスバー] や [戻る] ボタンなど、その性質上、配置できないアイテムもあります。)

ナビゲーションツールバ―とメニューパネルには、新設された [ブラウジングライブラリー] の項目が初期状態で存在し、[Bookmarks] 、[Pocket のリストを表示] 、[履歴] 、[Downloads] 、[同期タブ] 、[スクリーンショット] などのサブメニューに進めるようになっています。(注:ベータ版での日本語表記です)
このうち、[同期タブ] は上述のようにユーザースタイルで消すことになりますが、[Pocket のリストを表示] と [スクリーンショット] は、about:config から機能自体を無効化でき、無効化すればメニュー類も消えます。(Firefox 57 以前から導入済みの機能なので、対処方法をご存知の方も多いと思いますが...。)

------------------------------------------------------------------------
【Pocket サービスの無効化】
about:config から extensions.pocket.enabled (初期値 true) を false に変更するか、Firefox のインストールディレクトリ配下にある ~ \browser\features\firefox@getpocket.com.xpi を削除または認識できないようにするという方法があります。

【Firefox Screenshots の無効化】
about:config から extensions.screenshots.disabled (初期値 false) を true に変更するか、Firefox のインストールディレクトリ配下にある ~ \browser\features\screenshots@mozilla.org.xpi を削除または認識できないようにするという方法があります。
こちらのスクリーンショット機能を無効化しても、[開発ツール] のスクリーンショット機能は働きます。
------------------------------------------------------------------------

上述したのは、ユーザーが無自覚なまま外部サーバーにデータを送信・保存してしまう可能性のあるサービスです。
内容をきちんと把握した上で使う分にはいずれも便利なサービスだと思いますので、頭から否定するつもりはありませんが、ユーザー(あるいは管理者)によって、また Firefox を使用する場面によっては、不用意・無自覚に使うことを抑制したいというニーズが出てくることはあるでしょう。

バックエンドの改良点など、技術的に深い部分まではわかりかねますが、ぼくにも理解できたことがあれば引き続きレポートできればと思っています。
同時に、多くの方からご存知の情報をお寄せいただき、ユーザー同士で情報の交換、共有ができればさらにいいと思います。よろしくお願いいたします。

以上です。おかしなことを書いていたらご指摘ください。

(おことわり)
現在、健康上の制約により不定期な書き込みしかできなくなっています。すぐに応答できない場面がかなり多くなりますことを、ご容赦ください。

作成者:  偶然的通行人 [ 2017年10月14日(土) 15:00 ]
記事の件名:  Re: 【レポート】Firefox 57 (Firefox Quantum) のカスタマイズについて

追記です。上記のスタイル適用の結果を画像で示します。

【ユーザースタイルの適用・未適用の結果比較】
いずれも、左が Firefox 57 ベータ版のデフォルト状態(スタイル未適用)、右がカスタマイズ後の状態(スタイル適用)。

【メニューパネルの比較】


【ブラウジングライブラリーの比較】

[ブラウジングライブラリー] については、ユーザースタイルだけでなく、about:config の設定変更を含みます。

作成者:  偶然的通行人 [ 2017年10月20日(金) 15:13 ]
記事の件名:  Re: 【レポート】Firefox 57 (Firefox Quantum) のカスタマイズについて

見落としがあったので追記です。

Firefox 57 で追加された新機能に、アドレスバー(ロケーションバー)内の右側に表示される […] 型の [ページ操作](Page Action)があります。

[ページ操作] のアイコンは、[新しいタブ] などでは表示されませんが、何かしらのウェブページを開くと(アドレスバーに具体的な URL が入っていると?)、[…] 型のアイコンが現われます。
[…] 型アイコンをクリックするとポップアップパネルが開き、そのページに対する操作メニューが表示されます。そこに [タブを端末へ送信] があります。これも Sync への送信をおこなう機能です。

この [タブを端末へ送信] の項目を非表示にするユーザースタイルを追記しておきます。

---------------------------------------------------------------------
/* アドレスバーにある […] から開く [タブを端末へ送信] を非表示 */
#pageAction-panel-sendToDevice,
#pageAction-urlbar-sendToDevice {
display: none !important;}
---------------------------------------------------------------------

以上です。


(おことわり)
現在、健康上の制約により不定期な書き込みしかできなくなっています。すぐに応答できない場面がかなり多くなりますことを、ご容赦ください。

作成者:  諸行無常 [ 2017年11月03日(金) 00:02 ]
記事の件名:  Re: 【レポート】Firefox 57 (Firefox Quantum) のカスタマイズについて

偶然的通行人 さん
はじめまして。
当フォーラムを利用し始めた当初に、トピックの全てを閲覧しましたが、その「アーカイブ」は貴重なもので、とても役立ちます。
なかでも偶然的通行人 さんの「過去録」は、その緻密さから「FAQ」に比肩し、Encyclopedia 同然に、欠かせない存在との思いです。
「体調の問題から不定期での投稿」とのこと・・・、お体を案じます。
その投稿を心待ちにしておりますので、今後とも、適度によろしくお願いします。

> 閲覧者のみなさまへ
当トピック(話題)に関連する内容を
MozillaZine.jp フォーラム • トピック - 注意喚起:Firefox 57 からは拡張機能が「WebExtensions」仕様に限定されます。
にて、立てました。
拡張機能(Addon)を実装されているユーザーは、ぜひ、一読をお願いします。
また、衆知を集めたいので、そのご協力もお願いします。

作成者:  偶然的通行人 [ 2017年11月04日(土) 16:03 ]
記事の件名:  Re: 【レポート】Firefox 57 (Firefox Quantum) のカスタマイズについて

諸行無常 さん、はじめまして。
過分なご評価とお見舞い、痛み入ります。

本トピックで話題にしている Firefox 57 で、大きな影響が出そうなのは、アドオンまわりの事柄だと思います。
予告はずいぶん前から出ていますが、Firefox ユーザーの中にはそのような予告を知らない人も多いでしょうから、自動更新後にパニックに陥るユーザーも出るのではないでしょうか。

諸行無常 さんが別に建ててくださった注意喚起で、多少なりとも事前の備えができ、混乱するユーザーが減ればいいなと思います。

ユーザー同士の相互扶助の場として、このフォーラムが多様なユーザーに利用されることを願っています。


(おことわり)
現在、健康上の制約により不定期な書き込みしかできなくなっています。すぐに応答できない場面がかなり多くなりますことを、ご容赦ください。

作成者:  opanchi_1963 [ 2017年11月09日(木) 10:39 ]
記事の件名:  Re: 【レポート】Firefox 57 (Firefox Quantum) のカスタマイズについて

序と言ってはなんですが…Firefox56.0までは在って57.0で割愛なのか、省略されたFirefoxオリジナル機能が一つ。

「このページを共有」機能が何処を探しても見つからないので、削除されたのでしょうかね。
添付ファイル:
fx56_share.png
fx56_share.png [ 44.34 KiB | 表示数: 36886 回 ]

*もし、自分の見落としで何処かに隠れてるだけなら、ご指摘下さい。^_^;

作成者:  Ryo [ 2017年11月09日(木) 19:16 ]
記事の件名:  Re: 【レポート】Firefox 57 (Firefox Quantum) のカスタマイズについて

opanchi_1963 さんが書きました:
序と言ってはなんですが…Firefox56.0までは在って57.0で割愛なのか、省略されたFirefoxオリジナル機能が一つ。

「このページを共有」機能が何処を探しても見つからないので、削除されたのでしょうかね。


Firefox 57 にて削除されたようです。
beta版のreleasenoteですが、シェア機能の削除の旨と、代替add-onの紹介が有ります。
https://www.mozilla.org/en-US/firefox/5 ... easenotes/
引用:
Developer
The "Share" button was removed. If you relied on this feature, you can install the Share Backported extension instead

そのadd-onなら、今までのモノと同じ感覚で使えますね。

作成者:  opanchi_1963 [ 2017年11月09日(木) 19:44 ]
記事の件名:  Re: 【レポート】Firefox 57 (Firefox Quantum) のカスタマイズについて

Ryo さんが書きました:
Firefox 57 にて削除されたようです。
beta版のreleasenoteですが、シェア機能の削除の旨と、代替add-onの紹介が有ります。

Ryoさん、削除された機能情報と代替えアドオンの紹介有難うございます。
必要な人はこれを入れればいいと言う事ですね。
https://addons.mozilla.org/ja/firefox/a ... ackported/

作成者:  aides [ 2017年11月10日(金) 02:18 ]
記事の件名:  Re: 【レポート】Firefox 57 (Firefox Quantum) のカスタマイズについて

最近のFirefoxは基本的な機能にアドオンで可能な事が実装されて居ますが、矢張りアドオンはアドオンで運用したいですね。
迷走気味なのは一寸…^^;

作成者:  偶然的通行人 [ 2017年11月17日(金) 16:40 ]
記事の件名:  Re: 【レポート】Firefox 57 (Firefox Quantum) のカスタマイズについて

aides さんが書きました:
最近のFirefoxは基本的な機能にアドオンで可能な事が実装されて居ますが、矢張りアドオンはアドオンで運用したいですね。

Firefox 57 に限った話ではなく 56 以前でも通用する話ですが、仰っていることの一部は、[ヘルプ] -> [トラブルシューティング情報] -> [Firefox の機能] に表示される機能のことかと推察します。

[トラブルシューティング情報] を見ればなんとなく察せられると思いますが、この [Firefox の機能] は、インストールディレクトリ配下の browser\features に配置された xpi ファイルに対応しています。
当方が理解(誤解?)している観点でいえば、ここに配置された xpi ファイル群は、アドオンマネージャーには表示されないものの、実質的に Mozilla がデフォルトで導入している拡張機能だと考えられます。
役割は大きく2つに分かれ、様ざまなサービスを提供するものと、Firefox 本体が実装している機能の制御に関するものがあります。
前者は、Pocket や Firefox スクリーンショット、Activity Stream などのサービスが挙げられます。後者は、リリースチャンネルごとの e10s の解放レベルなどでしょうか。
about:config から設定をいじれるものと、そうでないものがあります。

ハードコーディングされているわけでなく、Firefox Account や Sync のようにコンポーネントやモジュールが omni.ja 内に格納されているのでもなく、これらは個々の拡張機能という性格で実装されているところが特徴かと思います。

以前のバージョンに含まれていて今は廃止された Hello の機能も、browser\features に配置された xpi ファイル(loop@mozilla.org.xpi )として実装されていました。拡張機能的に扱えば、個別機能の追加・削除・変更が容易にできるのだと思います。
[Firefox の機能] は、アドオンマネージャーからは制御できませんが、基本的な性格と配置場所がわかれば、一般のエンドユーザーがこの部分の扱いをコントロールすることも、不可能ではなくなってきます(推奨はしませんが...)。

これらの挙動を体験するためのテスト事例を、参考までに紹介します。
features フォルダをリネームするなどして Firefox の起動時に認識できないようにすると、そこに含まれるすべての機能が読み込まれず、動作しなくなります。
[トラブルシューティング情報] -> [Firefox の機能] の項目も表示されなくなります。
xpi ファイル単位で認識できないようにすれば、それぞれの機能の有効・無効を個別にコントロールすることもできます。
【注】開発版の動作や新機能のテストを目的に自分で試したことがある範囲で、自分なりに把握できたことを書いています。この部分の変更結果を常用することが目的なら、「取り扱いは慎重に」「変更した結果は自己責任」が大原則です。Application Update Service Helper のような機能も含まれていますから、安易な変更がユーザーにとってデメリットをもたらすケースが出てくるかも、なので...。

(補足)
browser\features は現役の Firefox 52 ESR にもあります。ただし、[トラブルシューティング情報] -> [Firefox の機能] が未実装なので、起動した Firefox 上で確認することはできません。でも、機能としては働いてます。
開発版である Nightly の browser\features には、リリース版より多くの xpi ファイルが含まれていて、新機能のテストやそのレポート機能などに活用されています。Nightly では、ビルドによって browser\features の中身が変わることもありました。
Nightly チャンネルでの動作試験を経て次のチャンネルに移行するとき、削除・変更される機能(xpi ファイル)があります。そしてリリースチャンネルでは、動作の安定性・安全性をパスしたものだけが、browser\features に配されているようです(それでもバグが残ることはありますが...)。
(蛇足)
旧バージョン、現役バージョン、開発バージョンを、ひとつのプロファイルで行き来して使うとトラブルが起こりやすいのは、チャンネルごとに有効・無効、実装・削除が高頻度で切り替えられるこうした機能に関するデータを、不規則に混在させてしまう場面が増え、プロファイル内のデータの一貫性や整合性を乱しやすくなることが、一因だといえるのではないでしょうか。(リリースチャンネルの製品だけを、開発元が提示している方向と順序でアップデートしていく分には、同じプロファイルを使い続けても問題は起こりにくいはずですが...。)

間違いや不十分な点がありましたら、みなさんから訂正、補足、追加をいただけるとありがたいです。

(おことわり)
現在、健康上の制約により不定期な書き込みしかできなくなっています。すぐに応答できない場面がかなり多くなりますことを、ご容赦ください。

作成者:  偶然的通行人 [ 2017年11月17日(金) 16:42 ]
記事の件名:  Re: 【レポート】Firefox 57 (Firefox Quantum) のカスタマイズについて

連投で失礼します。
Firefox 57 がリリースされた後なので、いまさら感はありますが、操作系を中心に特徴的な部分をまとめておきます。

【メニューパネル】(先に投稿した画像参照)
firefox 56 までと同様に、ツールバー右端に配された [三] 型の [メニューボタン] は完全に固定され、移動、削除などのカスタマイズはできません。
[メニューボタン] から開く [メニューパネル] の形状は、Firefox 56 まではメニュー項目のアイコンがタイル形式で縦横に並んでいました。
Firefox 57 では、[メニューパネル] の仕様が変更され、従来のメニューバーから開くメニューに似て、行単位でメニュー項目が並んでいます。

Firefox 56 までの形式では、クリックしたときストレートにメニューが実行されるのか、サブメニューが開くのか、アイコンを見ただけでは判別できませんでしたが、Firefox 57 では、サブメニューを持つ項目行の右端には [>] マークが付いているので、それとわかります。

[三] 型の [メニューボタン] が固定で、ツールバー上で移動や削除ができない点は上述のとおりですが、加えて Firefox 57 の [メニューパネル] 内にあるメニュー項目も追加、移動、削除はできません。この点は Firefox 56 以前との大きな違いになっています。
(後述 [オーバーフローメニュー] 参照)

【ブラウジングライブラリー】(先に投稿した画像参照)
ツールバー上に初期状態で配置されていますが、[メニューパネル] 内にも同様のメニュー項目が存在します。
ツールバーからの移動、削除は可能です。

この名称は、ブックマークとタグ情報、閲覧履歴、ダウンロード履歴など、「ブラウジング」にともなって発生・集積されるユーザーデータを、「ライブラリー」という性格づけで包括的に呼称しているのだと思われます。

そして、メニュー名だけでなく、[すべてのブックマークを表示] や [すべての履歴を表示] で開くウィンドウのタイトルにもなっています。つまり、Firefox 56 以前のバージョンでは [履歴とブックマークの管理] だったウィンドウの名称が、[ブラウジングライブラリー] に変わったということです。
[ブラウジングライブラリー] ウィンドウでできることは従来と大差ありませんが、Firefox 57 の全体的なパフォーマンスが大幅に向上した恩恵といいましょうか、バックアップと復元、エクスポートとインポートの処理効率も向上しているように感じます。

ツールバーやメニューパネルに表示されるデフォルトの [ブラウジングライブラリー] には、[同期タブ] 、[Pocket のリストを表示] 、[スクリーンショット] などのメニューも含まれています。いずれも、閲覧しているウェブページの操作・活用にまつわる機能です。
この先も新たなサービスが追加されるかもしれませんし、Hello のように廃止されるものが出てくる可能性もありますが、Firefox でウェブを利用する際に中核となる(なるであろう、なってほしいな、という)機能の操作と管理が [ブラウジングライブラリー] に集約されていると考えられそうです。

【オーバーフローメニュー】
Firefox 57 で新設された特徴的なアイテムです。
初期状態ではツールバー上に表示されていませんが、カスタマイズ画面では表示され、ここに一つでもアイテムを配置すると、通常画面でも表示されるようになります。
ツールバー上の [オーバーフローメニュー] ボタンは、[三] 型の [メニューボタン] の隣に固定されており、移動、削除などのカスタマイズはできません。
[オーバーフローメニュー] は、その名のとおり、ツールバー上に配置しきれないアイテムの置き場所とった用途が想定されますが、カスタマイズできなくなったメニューパネルの代替機能という側面が多分に含まれていると思われます。
従来型のメニューパネルのように、望むアイテムを自由に配置し、パネルを開いてマウス操作をおこないたいユーザーにとっては、[オーバーフローメニュー] を上手に活用することが、自分にとって使いやすい操作感を実現するカギになるかもしれません。

【操作系の概要】
全般的には、マウスでもキーボードでも操作は可能です。
キーボード操作が多いユーザーにとっては、従来のメニューバーと、そこにある各メニューのキーボードショートカットやアクセスキーが変わらず使えるので、混乱することは少ないと思います。
一方、マウス操作の多いユーザー、つまりツールバーを多用するユーザーにとっては、新しい UI とその動作に、少しばかり "慣れ" が必要かもしれません。

【各部の操作系】
[メニューパネル] は、従来同様 [メニューボタン] をマウスでクリックして開くしかなく、キー操作は受け付けられません。
しかし、開いた後の動作は違います。従来型の [メニューパネル] は、パネル内の移動とメニューの選択をキー操作でおこなうことはできませんでしたが、Firefox 57 の [メニューパネル] 内ではキー操作ができるようになりました。
メニュー項目がキーボードショートカットを持っていれば、キー操作で実行できますが、この場合はわざわざ [メニューパネル] を開く必要はありません。

[メニューパネル] 内をマウスで操作するときに気をつけなければならないのは、サブメニューを持つ項目です。
サブメニューに進むときは、[>] のある項目行のどこをクリックしても進めますが、親メニューに戻るときは、最上部の項目行左端にある [<] アイコンをクリックしなければ戻れません。

キー操作でサブメニューを進むときは、[↓] や [↑] の方向キーで項目を上下移動でき、そのまま実行したいときは [Enter] キーを、サブメニューのある項目では [→] の方向キーか [Enter] キーで移動できます。サブメニューのパネルでは、項目の選択がどこにあっても、[←] キーで親メニューに戻れるため、常に最上部の [<] アイコンを使うしかないマウス操作より楽な気がします。

[ブラウジングライブラリー] と [オーバーフローメニュー] も、[メニューパネル] と同様に、パネルを開くのはマウス操作でしか対応できません。
開いた後のパネル内の操作では、両者に違いがあります。
[ブラウジングライブラリー] は、開いたパネル内でキー操作が可能です。[メニューパネル] と同じ操作感だと考えていいと思います。
一方、[オーバーフローメニュー] は違います。開いたパネル内でのキー操作による移動や選択ができないため、マウスで操作するしかありません。
この点は従来型の [メニューパネル] の動きに似ています。こういう動作面の類似性からも、[オーバーフローメニュー] は旧型メニューパネルの代替機能、とみなせるように思います。
配置されたメニュー項目がキーボードショートカットを持っていれば、キー操作で実行できますが、この場合はわざわざ [オーバーフローメニュー] を開く必要はありません。

[ブラウジングライブラリー] と [オーバーフローメニュー] は Firefox 57 で新設された機能であり、ツールバー上では初期状態で [三] 型メニューボタンに隣り合うように配置されて、ナビゲーションの中核を担うような位置づけです。しかし、それぞれパネルを開いたとき UI の見た目は同じでも、キーボードからの操作性は異な(補足)
ツールバー上にある [ブラウジングライブラリー] を、[オーバーフローメニュー] 内に配置することも可能なのですが、[オーバーフローメニュー] 内に入った [ブラウジングライブラリー] は、キー操作を受け付けなくなります。

【全体的なカスタマイズ性】
先の投稿でも触れたことと重複しますが......。
Firefox 57 は、従来同様ツールバーアイテムを配置できる範囲は広く、標準のツールバー以外にもメニューバー、タブバー、ブックマークツールバーにアイテムを配置できます。極端な例えですが、リロードボタンをブックマークツールバーに置くこともできます。
ただし、メニューボタンやアドレスバー(ロケーションバー)など、制限されたアイテムはいくつか存在します。

すでに述べたように、以前のタイル形式のメニューパネルはアイテムのカスタマイズが可能でしたが、新しいメニューパネルではできなくなっています。

ツールバーに直接配置できるアイテム数は多いですが、あまり多くのアイテムを配置すると、アドレスバーの幅が圧迫されたりして実用性を犠牲にしなければならなくなります。そこで、[オーバーフローメニュー] が活きてくるのだと思います。アイテムを配置できなくなった新型メニューパネルの替わりに使うことも含めて...。

標準のカスタマイズ機能とは別に、ユーザースタイルを駆使することで、ある程度の UI 変更が可能なのは、先に投稿したサンプルのとおりです。
ただ、Firefox 57 は UI の変更点が大きく、セレクタが変更されている要素もあるため、Firefox 56 以前で通用していたユーザースタイルが効かなくなることはあるでしょう。そのとき、Firefox 57 で変更されたセレクタ等の情報を調べる手段が、現状では限られています。

とりあえず以上です。間違いや不足な点がありましたら、みなさんから訂正、補足、追加をいただけるとありがたいです。

(おことわり)
現在、健康上の制約により不定期な書き込みしかできなくなっています。すぐに応答できない場面がかなり多くなりますことを、ご容赦ください。

作成者:  偶然的通行人 [ 2017年12月08日(金) 18:04 ]
記事の件名:  Re: 【レポート】Firefox 57 (Firefox Quantum) のカスタマイズについて

Firefox 57 のリリースから1カ月近く経ちましたが、この間に知人たちから受けた相談の中で、ユーザーインターフェイス(UI)の文字サイズに関するものが複数ありました。
その多くが、Firefox 56 まで通用していた旧式アドオン(拡張機能)で文字サイズをカスタマイズ(ほとんどの場合「大きく」)していたユーザー環境において、Firefox 57 に更新したあと旧式のアドオンが使えなくなって文字サイズ等がすべて標準状態に戻った、という文脈での話です。
一方、同じことを userChrome.css と userContent.css で調整していたユーザー環境では、Firefox 57 で新設・変更された要素以外は、Firefox 56 までのユーザースタイルがそのまま効きくため、影響は小さかったようです。
意外と UI の文字サイズに関する相談が多かったので、同様に困っているユーザーさんが他にもおられるかもしれないと思い、そのあたりの対策を書いておきます。ぼく自身、一介のエンドユーザーに過ぎず、たいしたスキルはありませんから、初歩的な対応事例のひとつだとお考えください。

【○○の文字サイズを大きくしたい】
Firefox 57 で使える WebExtensions 形式のアドオン(Stylus など)に移行するという方法もありますが、ここではアドオンに依存しない方法を書いておきます。

(A)Firefox 全体の文字サイズ
アドオンを使って UI 全般の文字サイズを大きくしていたようなケースでは、手動で about:config から次の設定値を調整することで、同様の結果を得ることができます。(ただし、文字の色や太さを調整することはできません。)
layout.css.devPixelsPerPx
初期値は -1.0 で(マイナス記号に注意)、システムの DPI 値の設定に自動的に合わせるようになっています。
この値を、1.0 より大きくすることで、Firefox 本体の UI を拡大できます。
いきなり大きな値を入れるのではなく、1.1 、1.2、 1.3 … のように、少しずつ調整してみてください。変更結果はすぐに反映されます。
(注)
about:config には、不用意に変更を加えると Firefox の動作や表示に問題をもたらす項目もあります。とくに数値で指定する項目は、ユーザー環境の実情に左右される項目が多く、最適な数値は一律ではありません。どこかに紹介されていた数値を機械的に当てはめても、効果がないばかりか、逆に動作不良を誘発することがあるので、ご注意ください(とくにネットワークまわり)。

(B)[ブラウジングライブラリー] ウィンドウ内の文字サイズ
[すべてのブックマークを表示] や [すべての履歴を表示] で開くウィンドウ(旧名:履歴とブックマークの管理)で表示される個々のブックマークや履歴の文字サイズです。userChrome.css を使う場合は、Firefox 56 までのスタイル(下記)がそのまま通用するはずです。
(例)
コード:
/* [ブラウジングライブラリー] ウィンドウ内 Places アイテム全般の文字サイズ */
#places {
 font-size: 16px !important;}

(注)
16px は一例です。自分にとって納得のいくサイズを指定してください。単位は、em や pt 、% なども使えます。(以下同様)
ツールバーのアイテムとそのメニューなどは、別途指定が必要です(詳細省略)。
(A)の方法で表示状態を大きくした結果は、[ブラウジングライブラリー] ウィンドウ全体に反映されます。

別解として、昔からよく知られている次のような方法もあります。
アドレスバー(ロケーションバー)に、
chrome://browser/content/places/places.xul
と入力・実行すると、コンテンツエリア(ウェブぺージが表示される領域)に [ブラウジングライブラリー] ウィンドウの内容が表示されます。
コンテンツエリアに対しては標準のズーム機能が働きますから、全体を好みの大きさに調整できます。
この URL をブックマークしておけば、その後も簡単に呼び出せます。
(補足)
オプション設定やアドオンマネージャー、トラブルシューティング情報など、コンテンツエリアに表示される内容には、標準のズーム機能が働きます。

(C)Firefox 本体のツールバーから開くメニューパネル全般の文字サイズ
Firefox 57 のツールバー上にあるアイテム、例えば [三] 型のメニューボタンから開くメニューパネル、[ブラウジングライブラリー] や [オーバーフローメニュー] から開くパネル内のメニュー/サブメニュー項目は、Firefox 57 で新設または変更されたものです。
これらの文字サイズ全般を手っ取り早く変更したいのなら、次のユーザースタイル(userChrome.css)が使えると思います。
(例)
コード:
/* ツールバー上のアイテムから開くメニューパネル全般の文字サイズ */
.toolbarbutton-text {
 font-size: 16px !important;}

個々のパネル内、各メニュー項目を別々に調整したい場合は、対象となるそれぞれのセレクタ(id や class など)を個別に指定する必要があります(詳細省略)。

(D)上記以外のブックマークや履歴まわりの文字サイズ
Firefox のブックマークと履歴まわりの機能である Places のデータベース(places.sqlite)から読み込まれる Places アイテムは、(C)の設定だけでは変更しきれません。
Places アイテムを表示できる箇所は複数あり、それぞれセレクタが異なります。個別の表示箇所は、ツールバーに配置した [ブックマークボタン](☆ の下に ␣ のアイコン)、メニューバーの [ブックマーク] 、サイドバーなどです。履歴も同様です。
Places アイテムと、メニューとして存在する項目では、指定するセレクタが異なります。ここでは、Places アイテムを対象とします。

ツールバーに配置した [ブックマークボタン] 、メニューバーの [ブックマーク] に表示される Places アイテムに対しては、Firefox 56 のユーザースタイル(下記)がそのまま効くはずです。
(例)
コード:
/* ツールバーの [ブックマークボタン] およびメニューバーの [ブックマーク] から開く Places アイテムの文字サイズ */
.bookmark-item  > .menu-iconic-text {
 font-size: 16px !important;}

サイドバーは、そこに読み込まれるのが [ブックマーク] か [履歴] かの違いがありますが、どちらも places.sqlite から呼び出されるので、どちらの文字サイズも同じように変更したいのなら、次のようなスタイルが使えます。
(例)
コード:
/* サイドバーに表示される Places アイテムの全般的な文字サイズ */
.sidebar-placesTree[type="places"] {
 font-size: 16px !important;}

上記2つは、あくまで Places アイテムに対するものです。メニュー項目には別途指定が必要です(詳細省略)。

一方、Firefox 57 で新設された [ブラウジングライブラリー] -> [ブックマーク] 以下は、新たに指定する必要があります。
ただこの部分は、上記(C)の設定を施していれば、[ブラウジングライブラリー] とそのサブメニューにも反映されます(一部除く)。

メニュー全般は標準のまま、[ブラウジングライブラリー] -> [ブックマーク] 以下に表示される [最近のブックマーク] 配下の Places アイテムの文字サイズを調整したいなら、ざっくり次のスタイル(userChrome.css)が効くと思います。より細かな調整は、さらに詳細な指定が必要になります。
(例)
コード:
/* [ブラウジングライブラリー] > [ブックマーク] 内 [最近のブックマーク] 配下の Places アイテムの文字サイズ */
.subviewbutton.bookmark-item > .toolbarbutton-text {
 font-size: 16px !important;}

上記は、あくまで Places アイテムに対するものです。メニュー項目である [このページをブックマーク] 、[ブックマークツール] 、[ブックマークを検索] などは、別途指定が必要です(詳細省略)。

以上、細かなスタイル指定は割愛し、大筋だけを挙げてみました。
間違いや不十分な点がありましたら、みなさんから訂正、補足、追加をいただけるとありがたいです。
文字サイズまわりに限らず、Firefox 57 で使えるお薦めのユーザースタイルをご紹介いただければ、さらに感謝です。

(おことわり)
現在、健康上の制約により不定期な書き込みしかできなくなっています。すぐに応答できない場面がかなり多くなりますことを、ご容赦ください。

作成者:  偶然的通行人 [ 2017年12月09日(土) 16:08 ]
記事の件名:  Re: 【レポート】Firefox 57 (Firefox Quantum) のカスタマイズについて

連投で失礼します。

前便の補足として、文字サイズ以外のユーザースタイル(userChrome.css)の事例をいくつか挙げておきます。
いずれも、Firefox 56 で通用していたスタイルで、Firefox 57 へ更新後もそのまま使えるはずのものです。これまでアドオンを使って変更していたユーザースタイルを、Firefox 57 向けに userChrome.css で再構築したいようなときの参考にしてください。(数値と単位は、ユーザーの好みに応じて変更してください。)

【スクロール関連】
[ブックマークボタン] などから開くポップアップに表示される Places アイテムが多いときは、パネルの最上位と最下位にあるオートリピートボタン(上向き▲と下向き▼)か、マウスホイールでスクロールします。オートリピートボタンはマウスオーバーで自動的に動作するという利点がありますが、従来型のスクロールバーを使いたい場合は、次のスタイルが利用できるはずです。
コード:
/* メニューボタン、メニューバー、ブックマークツールバーから開くブックマークのポップアップにスクロールバーを表示 */
#BMB_bookmarksPopup scrollbox,
#bookmarksMenuPopup scrollbox,
#personal-bookmarks scrollbox {
 overflow-y: auto !important;}

/* スクロールバーの強制表示に合わせてオートリピートボタンを非表示に(任意) */
#BMB_bookmarksPopup .autorepeatbutton-up,
#BMB_bookmarksPopup .autorepeatbutton-down,
#bookmarksMenuPopup .autorepeatbutton-up,
#bookmarksMenuPopup .autorepeatbutton-down,
#personal-bookmarks .autorepeatbutton-up,
#personal-bookmarks .autorepeatbutton-down {
 display: none !important;}
(補足)
オートリピートボタンとスクロールバーを併用したいのなら、オートリピートボタンに対するスタイルは指定しなくてもかまいません。

【ステータス表示関連】
サイトにアクセスしているときやハイパーリンクがある要素にマウスオーバーしたとき、ウィンドウ最下段にステータスパネルが表示されます。
このステータスパネルに対するユーザーの好みは分かれると思います。リンク先 URL などの状態確認に無頓着なユーザーにとってはステータスパネルはむしろ目障りかもしれませんし、逆にきちんと確認したいユーザーにとっては見やすさを求めることもあるでしょう。
ステータスパネルは、状況に応じてパネルの左右長が頻繁に変化するため、人によってはチラツキ感を覚えることがあるかもしれません。背景色が(ダイアログの標準色に)固定なので、表示しているウェブページのデザインによっては、ステータスパネルを識別し難いこともあるでしょう。
状態確認に気を配るユーザー向けに、ステータスパネルをコンテンツエリアの全幅で表示し、目立つ背景色にする一例として、次のようなスタイルを紹介しておきます。
コード:
/* ステータスパネルの形状と文字色、背景色など */
statuspanel {
 min-width: 100% !important;
 max-width: 100% !important;}
.statuspanel-label {
 color: white !important;
 background-color: navy !important;}
(補足)
フォントサイズやフォントファミリー(明朝、ゴシック、等幅)なども指定可能ですし(詳細省略)、ステータスパネルそのものを非表示にすることもできます(非推奨/詳細省略)。

(全体的な補足)
ユーザースタイル(userChrome.css や userContent.css)に数多くのスタイルを設定していると、個々のスタイルが競合することがあります。
新しいユーザースタイルを適用する前には、テスト用の新しいプロファイルで素の状態の Firefox におけるそのスタイルの適用結果を確認してから、常用プロファイルに導入することをお勧めします。基準となる状態をふまえることで、実際に常用プロファイルで使うユーザースタイル群の、合理的な調整に役立つと思います。

アドオン(拡張機能)と userChrome.css / userContent.css を併用することもできますが、安直な併用は "屋上屋を架す" ような無駄や動作不良等を招きやすくなります。併用するときは、両者の兼ね合いに十分注意を払ってください。

複数のプロファイルを柔軟に使い分けることができるのが Firefox の強みです。ぼくのようなシロウトにとっても、常用プロファイルにいっさい影響を与えず、新しいプロファイルで様ざまなテストを気軽におこなえるため、(我流ながら)知見を広げる上でおおいに役立っています。

以上です。間違いや不十分な点がありましたら、みなさんから訂正、補足、追加をいただけるとありがたいです。

(おことわり)
現在、健康上の制約により不定期な書き込みしかできなくなっています。すぐに応答できない場面がかなり多くなりますことを、ご容赦ください。

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