tamata さんが書きました:
→危険にさらされることを承知の上無効にしたとすると、「24h毎にblocklistが更新され、その際新規でblocklistに追加されたアドオンがFirefoxで有効となっていれば、「問題を生じる可能性のあるアドオン」が表示される。」
ということでしょうか。
警告の出たアドオンを無効化したのなら、それは危険とは逆方向の対処です。
「危険にさらされることを承知の上」ということは、ブロックリストの機能そのものを無効化するという仮定でしょうか?
もしそうなら、ブロックリスト本体がどのように更新されようとも、ユーザーがどんなアドオンを導入しようとも(*) 、「問題を生じる可能性のあるアドオン」の警告は表示されないでしょう。
(*) アドオンの内、拡張機能のインストール時に、署名の有無によってインストールできないことはあります。Firefox のバージョンによっては、すでにインストール済みの拡張機能で署名の検証ができないものは無効化されます。
Mozilla のサーバーに置かれたブロックリスト本体は、緊急時は即座に条件定義が追加されるなど、必要に応じて随時更新されています。
個々のユーザー環境にある Firefox は、定期的(標準的には 24 時間ごと)にこのブロックリスト本体にアクセスして変更を確認し、自身のプロファイル内にある blocklist.xml に反映しています。
ブロックリストの機能が有効な状態で、これまで「問題を生じる可能性のあるアドオン」の警告が出ていなかった環境に、ユーザーが新しいアドオンを導入したとします。
その後、このアドオンがブロックリストに追加されれば、更新されたブロックリストの内容が Firefox に反映された段階で、「問題を生じる可能性のあるアドオン」の警告が出るか、あるいは強制的に無効化されるかもしれません。
(注)
ブロックリストの機能自体を無効化した場合、Mozilla サーバーにあるブロックリストの定期確認そのものがおこなわれなくなり、問題のあるアドオンの検出機能も停止されます。したがって、「問題を生じる可能性のあるアドオン」の警告も出なくなるのは上述のとおりです。
同時にこの状態は、アドオンに関して無防備状態のレベルが跳ね上がることを意味します。ブロックリストに任せていたときと同じ安全水準を維持するためには、ユーザー自身が働かなければなりません。例えば、使用しているアドオンにセキュリティ脆弱性が報告されていないか、すでに攻撃が発生していないかなどの情報を常にチェックし、問題があれば自力で対処する必要が生じるということです。それができないなら、安全水準は確実に下がります。
tamata さんが書きました:
そういうことであれば、一度blocklistから該当のアドオンが消されて、再びblocklistに追加されることにならなければ、「問題を生じる可能性のあるアドオン」は表示されないということでしょうか。
理屈の上ではそういうことになるのでしょうが、実質的にそのような場面はまず(**) ありません。
なぜなら、問題のあるアドオンが持つセキュリティ面や安定面での不具合が "自然治癒" することはないからです。たいていは(**) 、アドオンの開発・提供者が問題点を修正した新バージョンをリリースすることで解決されます。
ブロックリストは、アドオンの種類だけでなくバージョンレベルまで定義しています。例えば、ある拡張機能のバージョン 3.3 以下に問題があるなら、そのような条件でブロックされます。問題点が修正されたバージョン 3.4 はブロック対象になりません。しかし同時に、3.3 以下がブロックリストから削除されることもありません。さらにいえば、もし次の 3.5 で別の深刻な問題が起こったら、このバージョンがブロックリストに追加されることもありえます。
プラグインのようにバージョンアップごとに必ずセキュリティ脆弱性や種々の不具合修正が入るものは、常に最新バージョンだけがブロックリストから除外され、基本的に古いバージョンはすべてブロック対象になっています。(プラグインの開発・提供元がサポートしているものだけ、ともいえるでしょうか。)
(**) 若干のふくみがあるのは、ブロックリストの条件定義が誤っていたような場合には、その条件が除外・修正されることがありえるからです。
ぼくから申し上げられるのは以上です。
(補足)
本トピックのテーマからは外れますが、関連性をふまえていくつか...。
tamata さんが書きました:
Firefoxバージョン:24.1.0 esr、31.8 esr
24.1.0 ESR のリリースは 2013 年 10 月 29 日、31.8.0 ESR のリリースは 2015 年 7 月 2 日で、どちらもサポートが終了して久しいバージョンです。
現在の Firefox のサポート内バージョンは、48.0.2 と 45.3.0 ESR の2系列です。(近いうちに 49.0 と 45.4.0 ESR がリリースされる予定です。)
参考までに、「Firefox セキュリティアドバイザリ」のページを紹介しておきます。
http://www.mozilla-japan.org/security/k ... refox.html24.1.0 ESR 、31.8.0 ESR を使わなければならないご事情があるのかもしれませんが、24.x 以降あるいは 31.x 以降に修正された問題の多く(全部とはいいません)が、「24.1.0 esr、31.8 esr」には残っているとお考えください。
同時にアドオンもまた、問題点を修正した新しいバージョンは、古い Firefox で使えないケースがしばしばあります。新バージョンのアドオンが、旧バージョンの Firefox に未対応なら、自動更新も効きません。
結局、旧バージョンの Firefox では、問題のある古いアドオンを使わざるを得ない場面がおのずと増えることになります。そのため、Firefox とアドオン両方の脆弱性がそのまま残り、(必ずトラブルが起こるとはいいませんが)安全性と安定性が低下する傾向は強まります。
理想的には、アドオンの母体となる Firefox 本体をきちんとアップグレードした上で、それに見合うアドオンを厳選してインストールするほうが、十分な安全性と安定性を維持できると思います。
しかし、どうしても現状維持を優先したい(するしかない)というご事情があるのなら、リスクを飲み込んでご自身の責任でお使いいただくしかありません。
(ユーザーは "安全と安定" の維持を目的にブラウザを使っているわけではなく、それぞれやりたいことがあって、その目的のためにブラウザを使います。そのことは承知していますが、このトピックはブロックリストに関する話題なので、"安全と安定" の観点を強調しました。)