いまさらですが、横から失礼します。
Thunderbird の [アドレス帳] で使う [アドレスリスト] には、ちょっとクセがあります。
このフォーラムを アドレスリスト というキーワードで検索すると、けっこうヒットすると思います。その中には、ぼくの書き込みもあるはずで、過去に何度か同じことを書いた記憶がありますが、ここでも簡単に触れておきます。
[アドレスリスト] に登録した連絡先情報は、親階層の [アドレス帳] に登録されている連絡先情報のリンクとして定義されています。
つまり、[アドレスリスト] には連絡先の実体データはなくてリンク情報だけが存在し、実体は親階層の [アドレス帳] にしかありません。言い換えれば、親階層の [アドレス帳] に存在せず、[アドレスリスト] にだけ存在する連絡先情報の実体を持つことはできないわけです。
代表的な動作パターンを以下に示します。参考にしてください。
- [アドレスリスト] に登録した連絡先情報を削除しても、親階層の [アドレス帳] にある連絡先情報は削除されない。
- 親階層の [アドレス帳] にある連絡先情報を削除すると、[アドレスリスト] に登録した連絡先情報は削除される。
- [アドレス帳-A] にある連絡先情報を、[アドレス帳-B] の配下にある [アドレスリスト] に登録することはできるが、そのとき当該の連絡先情報は [アドレス帳-B] にコピーされる。
つまり、一般的なフォルダの感覚で [アドレスリスト] を使っていると、思わぬ誤操作をしてしまうことがあります。
例えば、
- [アドレスリスト] に登録したから、親階層にある同じ連絡先情報は無駄だと思って削除すると、[アドレスリスト] に登録した情報も削除される ―― といったことが起こる。
- ある [アドレス帳-A] に登録されている連絡先情報を、別の [アドレス帳-B] に移動した場合も、その連絡先情報が [アドレス帳-A] の配下にある [アドレスリスト-A] にも登録されていたのなら、[アドレスリスト-A] から消えてしまう。
複数の [アドレス帳] に複数の [アドレスリスト] があって、様ざまな組み合わせで連絡先情報を [アドレスリスト] に登録することは可能ですが、親階層にある実体とリンクとしての [アドレスリスト] の関係をユーザーがきちんと理解していないと、思わぬことが起こりやすくなるでしょう。
また、Thunderbird や OS のクラッシュのあおりをくって [アドレス帳] の実体ファイル(*.mab)に障害が発生したとき、あるいは他のメールソフトなどからのインポートで細部の整合性が崩れたときなどに、リンク情報としての [アドレスリスト] の動作がおかしくなることも起こりえます。
質問者の利用環境や運用してきた経過・背景事情などが示されていないので、具体的なことは何とも申し上げられませんが、Thunderbird の [アドレスリスト] の特徴をきっちり把握した上で、点検作業をおこなうことをお勧めしておきます。
すでに十分ご承知のことだったなら、余計なお世話になってしまい、すみませんでした。