遅ればせですが、横から失礼します。
当方の環境は、Windows XP SP3 + Thunderbird 17.0.4 ESR で LibreOffice 4.0.* / 3.6.5 を使っていますが、メールに添付されてきた *.doc / docx や *.xls / xlsx のファイルの扱いにおいて、いまのところご質問のような状態に遭遇したことは一度もありません。
Microsoft Office ではないので厳密な比較にはなりませんが、類似の OS 環境で添付ファイルの扱いに問題は起こっていないという報告です。
総論的にいえば、ある種の問題が起こるユーザー環境と起こらないユーザー環境がある場合は、問題が発生するユーザー環境に固有の要因がある可能性が高いので、そこを探り当てないと解決の方向性が見えてこないことが多いです。
しかも、問題が起こるユーザー環境において、"こういう操作をすれば必ずこの結果が返ってくる" というのなら、その動作の一連の流れを追いやすいですが、起こる場合と起こらない場合があるというのは、その状態を分岐している要因が潜んでいることになるので、そこを突き止める必要がある分、原因究明は厄介かもしれません。
で、いま一度、Thunderbird から「添付ファイルを開く」動作の流れを詳しく点検なさってはいかがでしょうか、と提案させていただきます。
Thunderbird 上で添付ファイルをダブルクリックまたは右クリックから [開く] を実行したときの動作は、メッセージソースに含まれる添付データをデコードしていったんファイルとして切り出したものを、そのファイル形式を扱うシステム既定の(または Thunderbird で任意に選択した)アプリケーションに引き渡して開かせています。
アウトラインをざっと箇条書きすると、
(1)Thunderbird 上で添付ファイルをダブルクリックまたは [開く] を実行
(2)添付データをファイルとして一時フォルダ内に保存し、
(3)その保存されたファイルをダブルクリック(実行)すると
(4)システムで関連付けられたアプリケーションが起動して
(5)そのファイルを開く
―― という流れを自動的にやっているようなもので、Thunderbird が担当する範囲は(3)までです。(4)以降は OS と受け取り側のアプリケーション(今回なら Excel)の担当になります。
その途中に、セキュリティ対策ソフトがファイルの「生成」や「開く」の動作をチェックする場合があるかもしれませんから、念のためそれも視野に入れたほうがいいと思います。
しょうせい さんのところでは、この流れのどこかに問題が起こっていることになるわけですが、どこに原因があるかですね。原因はひとつだけかもしれませんし、複数の組み合わせによるのかもしれません。
添付ファイルによって「開ける/開けない」の差が明確なら、開けない添付ファイルそのものがあやしいですが、完全に同一の添付ファイルであっても、開けるときと開けないときの差が出るのであれば、添付ファイルを開くプロセス上のどこかにその状態を分岐する要因が存在すると考えるのが、まずは順当だと思います。
上記(2)に関して、Windows XP なら通常は次の場所に自動的に切り出された添付ファイルが一時保存されます。
C:\Documents and Settings\<user_account>\Local Settings\Temp
(厳密には、そのシステムまたはユーザーアカウントの環境変数で定義された場所です。通常、このフォルダは隠し属性になっているはずです。)
Thunderbird が何かしらの動作をするとき、このテンポラリ領域に一時的な作業用ファイルを生成・配置することがあります。
同時に、この Temp フォルダはシステム上のテンポラリ領域なので、Thunderbird 以外のアプリケーションも利用しますから、Thunderbird の管理下にないファイルが存在することもあります。
しかしいずれにしても、この領域を利用する作業が終了すれば、一時的に作られた作業用のファイル・フォルダは削除されるのが普通です。
もし何かしらかの事情で、この Temp フォルダ内に(大量の)過去データが残っているような場合、添付ファイルを [開く] 動作の流れやタイミングによってはデータが競合し、ファイルの受け渡しに支障をきたすケースがあるのかもしれません。
一度、Temp フォルダ内を点検し、雑多なファイル(とくに Excel 形式の)が存在していたら、きれいさっぱり消去してみるのも方法だと思います。
その上でなお問題が起こるなら、Thunderbird から添付ファイルを開く動作をおこないながら、Temp フォルダの状態を観察してみると、何かわかることがあるかもしれません。
添付ファイルを [開く] を実行しているのに、切り出された当該ファイルが Temp フォルダ内に生成される気配がないなら、Thunderbird 側のプロセスに問題があると思われます。
一方、当該ファイルが正しく生成されているのにその後のプロセスが進まないなら、後工程(つまり上記の(4)以降)の問題かもしれません。
しょうせい さんが書きました:
なお、前のバージョンは定かで無いのですが、12-14.xのどれかでした。
この前のバージョンに上げてから発生するようになったため、バージョンアップ等をしたのですが状況変わらず、というところです。
問題が発生する Thunderbird のバージョンとそうでないバージョンが明確に区別できるなら、問題が起こる Thunderbird のバージョンに原因があると考えるのは自然です。
しかし同時に、Thunderbird が動作する土壌である OS と連携対象となるアプリケーション、すなわち Windows OS や Microsoft Office も普通は月一回のサイクルでアップデートされていますので(普通は...)、そちら側の変化の影響を無視してしまうこともできません。
Thunderbird 上での動作(例えばメールツールバーのカスタマイズができない等)なら、Thunderbird だけを見ればいいのですが、OS を介して他のアプリケーションとの連携で起こる問題で、しかもさしあたって原因の目星がつかないときは、関連するすべてを視野に入れてニュートラルな立場で問題解明に臨むほうがいいと思います。特定の部分だけを先入観で見てしまうと、本当の原因を見落としてしまうことがあるからです。
職場にある他の PC では問題が起こっていないのであれば、なおさらその PC 固有の問題である可能性が高いと考えられますし、同一の状態に管理された OS / アプリ環境にある複数の PC で同様の問題が起こるのなら、Thunderbird を含めたその環境条件全体に問題があるのかもしれません。
で、ご提示の環境条件で気になるのは次の点です。
しょうせい さんが書きました:
当方のOS環境は、
WinXP SP2
です。
サポートの終了した Windows XP SP2 のアップデートはおこなわれていないはずです(セキュリティ修正を含めて)。
お使いの Microsoft Office のバージョンは不明ですが、
(a)サポートライフサイクル内の製品であればアップデートされていると思われます。
(b)サポート終了製品であればアップデートされていないと思われます。
(a)の場合、アプリケーションのアップデートはおこなわれているが、OS のそれはストップしている状態だと、そこに何かしらの動作不良を引き起こす要因が生まれているのかもしれません。
Microsoft の内情は存じませんが、現役の Office 製品のアップデーターについて、サポートが終了した OS 上での動作を詳しく検証している可能性は低いでしょうから、OS とアプリケーションの不適合から予期せぬ問題が発生してしまうことも考えられなくはないと思われます。
(b)の場合、しょうせい さんのところの基本環境に変化はないと考えられますが、添付ファイルの送信元が常に最新アップデーターを適用したシステム+アプリで作成したファイルを送ってくるのであれば、サポート切れの環境である受信側でのファイルの扱い(Thunderbird からの連携といった特別な条件下)において、問題が起こるケースはあるかもしれません。
自分宛に送受信した添付ファイルでも問題が起こるとのことすが、元の送信者からの添付ファイルを自分宛に送受信したのか、自分の環境で作ったファイルを送受信したのかで、切り分けの判断が変わってくることもあるかもしれません。
何にせよ、いまの時点では推測の域を出ませんが、サポート終了製品を使っている条件下では、自己の環境での部分的な更新の有無、全面的な更新を実行している相手方の環境との関連性など、何かしらの影響が現れることもないとはいえませんから、念のために申し添えておきます。
同一環境上で起こったり起こらなかったりの差がある問題のようですからから、動作検証には手間と時間がかかると思われますが、いまある情報から推測できることは以上です。
ストレートな解決策ではありませんし、役に立たない話だったらすみません。