横から失礼します。
ストレートな解決策ではないのですが、背景として知っておいたほうが、対策を探りやすくなるかもしれないので、書き込ませていただきます。
・Mozilla Thunderbird Release Notes ― Mozilla
www.thunderbird.net/en-US/thunderbird/releases/
2018 年 8 月 6 日にリリースされた Thunderbird 60.0 のリリースノートには、次のように書かれています(以下、意訳)。
引用:
Thunderbird 60.0は、thunderbird.net からの直接ダウンロードとしてのみ提供され、Thunderbird 52 またはそれ以前のバージョンからのアップグレードとしては提供されません。
その後、スキップされたバージョンを越えて、60.2.1 から自動アップデートが提供されているようで、2018 年 10 月 8 日にリリースされた Thunderbird 60.2.1 のリリースノートには、次のような記述があります。
引用:
Thunderbird 60.2.1 は、Thunderbird 52 からの自動アップデートを提供します。Thunderbird 60.1.0 および 60.2.0 はスキップされています。
以降、60.3.0 、60.3.1 、60.3.2 、60.3.3 と比較的短い間隔で多くの問題点を修正したマイナーバージョンが立て続けにリリースされており、これらのバージョンは自動アップデートに対応しています。
現時点で最新の 60.3.3 のリリースノートには、次のような項目がトップにあります。
引用:
【問題の緩和】Thunderbird 60 は、セキュリティーデータベース(key3.db、cert8.db から key4.db、cert9.db )を移行します。 Thunderbird 60.3.2 以前では、保存されたパスワードと、マスターパスワードを使用するユーザーの個人証明書キーを削除する可能性があるという障害がありました。 60.3.3 はデータの消失を防ぎます。既に 60.3.2 以前にアップグレードして影響を受けたユーザーは、削除された key3.db ファイルをバックアップから復元して移行を完了できます。
(補足)
いまの時点で、60.4.0 のリリース候補版が出ていますので、そう遅くない時期に正式リリースされると思います。
さて、Thunderbird 60.x 系は当初から、従来とは異なる変則的なリリースの状態になっているため、ユーザーがこれまで使っていた Thunderbird のバージョンが何で、どのタイミングでどのバージョンの 60.x 系に自動アップデートされたのかや、以前のバージョンで使っていたアドオン(拡張機能)、これまでの設定条件などによっては、上記のようなセキュリティーデータベース関連の問題を含め、予期しない問題が起こる可能性が大きくなっているようです。
一方、Thunderbird 60.x 用に作った新しいプロファイルに、52.x 系で使っていたメールデータやアドレス帳などを移植し、60.0 ベータ版の試用期間を含めて使ってきた当方の環境では、送受信に関する問題はこれまでのところ経験していません。
しかし、52.x のプロファイルの複製をつくり、これを 60.0 で使うテストを過去に何度かやった経験では、メールデータやアドレス帳データは問題なく引き継がれたものの、運用経過によってはパスワードまわりの動作が不調を来す事例に何度か遭遇しました。
その結果をふまえて書いたのが下記です。
(参考)
・【レポート】Thunderbird 60.0 で注意しておいたほうがいい変更点
forums.mozillazine.jp/viewtopic.php?f=3&t=17167
もりそば さんが書きました:
サンダーバードをダウングレードしたら、メール送れるようになりました。
もしかしたらカスタマイズ設定がいくつか消去されるかもしれませんが、実行してみる価値あると思います。
自動アップデートでダメージを受けたプロファイル内のデータのうち、60.x 系で使われる形式ではダメで、52.x の形式で通用するデータが残っていた場合、ダウングレードすれば更新前のように使える可能性はあると思います。
ただし、同じプロファイルを使い回す形での安易なダウングレードは、この先のアップデートでいっそう深刻な問題を引き起こす可能性もあるため、そのあたりのメリットとデメリットを勘案して、当面の対処を考えたほうがいいと思います。
個人的には、もし Thunderbird 52.x 系から 60.x 系への自動更新後に送受信まわりの問題が起こったときは、60.x 用の新規プロファイルを追加作成し、アカウント設定を一からおこなったあと、アドオン(拡張機能)もいっさい入れず、そのプロファイルでの送受信の動作を確認することをお勧めします。
それで問題なく送受信ができるなら、既存のプロファイルからメールデータとアドレス帳データだけを移植することで、最低限の環境を復元できるんじゃないかと思います。
とりあえず以上です。的外れな話になっていたらすみません。
(おことわり)
現在、健康上の制約により不定期な書き込みしかできなくなっています。すぐに応答できない場面がかなり多くなりますことを、ご容赦ください。