※質問するときは、「フォーラムの利用に関するご案内」、とりわけ「質問するときは」に目を通し、OS の種類や Firefox のバージョンといった使用環境についての最低限の情報を書き添えることをお勧めします。少し時間が経っていますが、横から失礼します。
当方は現在、Windows 7 + Thunderbird 45.4.0 の環境で運用していますので、メニュー名などはそれをふまえて書きます。
ご承知のように、メールのスレッドは通常、電子メールの規格・仕様に準じて、
Message-ID
In-Reply-To
References
―― という3つのメールヘッダをもとに判別して組み立てられます。ある一連の内容をやりとり(送信・返信)したメールの一群をスレッド表示する場合、これらのメールヘッダを基準に解釈することで、関連性、階層性が再現されるわけですね。
緑の2号 さんが書きました:
基本的に、同じスレッドのメールをその「最初のメールを移動させたフォルダ」に移動したいのです。もちろん、メール内容を読んでから移動したいので、右クリックで「同スレッドで前回と同じ"〇〇"に移動」が出てくるとよいなぁと思います。
このような場合、受信したメールの In-Reply-To や References の値をもとに既存メールを検索し、該当するメール(「最初のメール」の Message-ID)との照合を確認できた場合に、その既存メールが存在するフォルダを示す ―― といった手順が必要になろうかと思います。
これを自動処理してくれるようなアドオン(拡張機能)があればいいのでしょうが、ぼくの把握している範囲では、該当しそうなものは見出せませんでした。(もっと詳細に探せばあるかもしれませんが......。)
そして、このような処理が自動化できたとしても、現実的には問題が残ります。
一連のメール群の関係者全員が、電子メールのルールに基づいて送信するとは限らない、という事実があるからです。
ありがちなことですが、特定の差出人(A)からの適当な既存メール(X)に対して [返信] を実行し、件名(Subject)を書き換えてまったく新しい内容のメールを(A)宛に送る人たちがいます。
[返信] コマンドを使った時点で、返信元となったメールの Message-ID を引いた In-Reply-To や References が付加されるので、受信者である(A)のところでスレッド表示にすると、無関係な内容なのに元メール(X)のスレッド(ツリー)に配置されるようになります。
逆に、一連の内容であるにも関わらず、そこから独立して新規に作成して送信されたメールは、受信側で既存のスレッド(ツリー)には組み込まれません。
このよう運用スタイルが(他意はないのでしょうが)ビジネスシーンでもけっこう見受けられますから、ご要望のような動作を自動化・半自動化できる場面は、限られてくるのではないでしょうか。
内容を確認しながら分類したり、スレッドを切り分け直さねばならない場面がしばしば発生するというのは、それを物語っていると思います。
In-Reply-To 、References などのメールヘッダのことは脇に置いて、フォルダへの振り分け作業だけに着目する場合も、ご要望の自動化・半自動化のハードルはあります。
既定のフォルダは名前と役割が決まっていて、Thunderbird はそのことを知っています。しかし、ユーザーが自作したフォルダは、ユーザーが任意に名称を付ける汎用的なもので、名称以外に判別する基準となる特徴はありません。これらの自作フォルダのどれに「同じスレッドの最初のメール」を入れるのかもユーザーの判断次第です。
この状態では、処理を自動化または半自動化するために必要な "自動的に判別する仕組み" を作る上での、基礎条件が定まっていないのと同じです。
「同じスレッドの最初のメールで選んだフォルダ情報を利用」するためには、最低でも自作フォルダとその特徴を予め登録した上で、個々の受信メールに含まれる参照条件と、各フォルダの登録条件を照合させ、条件一致を判別するような仕組みが必要になるのではないでしょうか。
ここまでの話を一言でいえば、ユーザーの判断によって動作条件がそのつど変化するアクションは、自動化・半自動化には馴染みにくい、ということです。
一方、Thunderbird 単体の標準機能としては、次のようなものがあります。
移動させたいメール(単数または複数)を選択した状態から、[右クリック] -> [メッセージを移動] 、またはメニューバーの [メッセージ] -> [別のフォルダに移動] 、またはメールツールバーに配置した [移動] ボタンから、[使用履歴] をたどると、直近に使った移動先フォルダの履歴(使用順に応じて機械的に蓄積されるもの)を表示させることができます。
ここから移動先を指定するという方法で、多少は作業を合理化できるかもしれません。
ただ、移動対象のフォルダが多く、移動操作も頻繁だと、しばらくやりとりが途絶えていたスレッドに関するメールが送られてきた場合、その時点では [使用履歴] から対象フォルダが外れてしまっていることもあるでしょう。
「日々、メールを各フォルダに移動しています」の中で使用頻度の高いフォルダは、履歴に残り続ける確率が高いでしょう。
アドオンの例を挙げると、次のようなものがあります(これを推奨するわけではありません。あくまで一例です)。
・Quick Folder Move
https://addons.mozilla.org/ja/thunderbi ... lder-move/[右クリック] -> [メッセージを移動] または [移動] ボタンで開く画面に検索窓が追加され、フォルダペインのフォルダ構造に変わり直近に使ったフォルダ履歴だけが表示されます(初期値は 15 個、変更も可能)。
履歴から移動先フォルダを選択することもできますし、検索欄にフォルダ名を入力することで移動先フォルダを一発で絞り込み、対象のメールを移動させることが可能です。ナビゲーションをキーボード主体でおこなっているユーザーには便利かもしれません。
ただし、
緑の2号 さんが書きました:
記憶力に乏しい私にはちょっと面倒です
ということなら、検索欄にフォルダ名を入力する作業自体を敬遠されるかもしれませんね。
緑の2号 さんが書きました:
皆さんどのように工夫されているのでしょうかね。
個人的には、明らかに返信の必要性が少なく、受け取っておけばいいだけのメールは、最初からメッセージフィルタで専用の分類フォルダに自動振り分けします。
そうでないものは、いったん [受信トレイ] に溜めるか、明確に区別できる固定した条件のメール(例えばメーリングリスト)は専用の分類フォルダに自動振り分けします。
その上で、現在進行中のメールにはタグやスターマーク、注目スレッド、未読・既読の切り替えなどの機能でマーク付けし、検索フォルダやクイックフィルタ、統合フォルダ表示などを使って、必要に応じてメールを抽出しています(処理・活用フェーズ)。いままさに相手とのやりとりが進行中のメールは、[受信トレイ] など限られた作業フォルダに存在しているので、それら少数のフォルダに意識を集中させればよく、分類フォルダすべてに目を配る必要はありません。作業フォルダ内では、マーク付けと検索・絞り込み機能の組み合わせを活かすのは、上述のとおりです。
ある程度、案件の進行が落ち着けば、その段階で個々のフォルダに分類・保管します(保管フェーズ)。この段階では、分類したメールを利用することが、頻度は低くてもまだありえます。
実質的にやりとりが終了しているものは、記録として保存するためアーカイブします。[受信トレイ] など進行作業用のフォルダを飽和させないという点でも注意しています(保存フェーズ)。
ぼくも昔は、やりとりが進行中のメールを、送受信のつど詳細・厳密にフォルダ分けしていました。
メッセージフィルタで機械的に振り分けられる場合はいいのですが、上述のように「電子メールのルールに基づいて送信するとは限らない」などの事情から理想通りにいかない現実がわかってきて、自分の判断によって分類しなければならない項目が増えれば分類すること自体に意識と労力が割かれ、分類フォルダが増えれば必要なメールを見失って探し出す手間も増え、各分類フォルダ内に蓄積されるメールにも乱雑さが増し、これを嫌ってさらに分類を加えるとますます管理が煩雑になり、やがて既存の分類フォルダ自体が現状に合わなくなる場面が出てくることもあったりして、本来の仕事よりもメールの管理に振り回されていることを自覚しました。
なのでずいぶん前に、上記のような各フェーズを基軸にして、リアルタイムな「フォルダ分け」をやらない管理方法に変え、現在に至っています。
そのスレッドのやりとりが落ち着いてから別フォルダに分類・保管すればいいと考えるようになってから、進行中のスレッドが複数のフォルダに分散したり、多数の分類フォルダがあるゆえに移動先フォルダを間違えて重要なメールを見失ったりすることもなくなりました。少なくともぼくにはこういう管理・運用が合っていたように感じます。
もちろん、電子メールの運用は様ざまですから、上述のような方法では通用しないシーンもあるでしょうし、納得できないユーザーもおられるでしょう。ま、こういう例もあるという紹介ってことで...。
とりあえず以上です。役に立たない話だったらすみません。
[color=blue]※質問するときは、「フォーラムの利用に関するご案内」、とりわけ「質問するときは」に目を通し、OS の種類や Firefox のバージョンといった使用環境についての最低限の情報を書き添えることをお勧めします。[/color]
少し時間が経っていますが、横から失礼します。
当方は現在、Windows 7 + Thunderbird 45.4.0 の環境で運用していますので、メニュー名などはそれをふまえて書きます。
ご承知のように、メールのスレッドは通常、電子メールの規格・仕様に準じて、
Message-ID
In-Reply-To
References
―― という3つのメールヘッダをもとに判別して組み立てられます。ある一連の内容をやりとり(送信・返信)したメールの一群をスレッド表示する場合、これらのメールヘッダを基準に解釈することで、関連性、階層性が再現されるわけですね。
[quote="緑の2号"] 基本的に、同じスレッドのメールをその「最初のメールを移動させたフォルダ」に移動したいのです。もちろん、メール内容を読んでから移動したいので、右クリックで「同スレッドで前回と同じ"〇〇"に移動」が出てくるとよいなぁと思います。[/quote]
このような場合、受信したメールの In-Reply-To や References の値をもとに既存メールを検索し、該当するメール(「最初のメール」の Message-ID)との照合を確認できた場合に、その既存メールが存在するフォルダを示す ―― といった手順が必要になろうかと思います。
これを自動処理してくれるようなアドオン(拡張機能)があればいいのでしょうが、ぼくの把握している範囲では、該当しそうなものは見出せませんでした。(もっと詳細に探せばあるかもしれませんが......。)
そして、このような処理が自動化できたとしても、現実的には問題が残ります。
一連のメール群の関係者全員が、電子メールのルールに基づいて送信するとは限らない、という事実があるからです。
ありがちなことですが、特定の差出人(A)からの適当な既存メール(X)に対して [返信] を実行し、件名(Subject)を書き換えてまったく新しい内容のメールを(A)宛に送る人たちがいます。
[返信] コマンドを使った時点で、返信元となったメールの Message-ID を引いた In-Reply-To や References が付加されるので、受信者である(A)のところでスレッド表示にすると、無関係な内容なのに元メール(X)のスレッド(ツリー)に配置されるようになります。
逆に、一連の内容であるにも関わらず、そこから独立して新規に作成して送信されたメールは、受信側で既存のスレッド(ツリー)には組み込まれません。
このよう運用スタイルが(他意はないのでしょうが)ビジネスシーンでもけっこう見受けられますから、ご要望のような動作を自動化・半自動化できる場面は、限られてくるのではないでしょうか。
内容を確認しながら分類したり、スレッドを切り分け直さねばならない場面がしばしば発生するというのは、それを物語っていると思います。
In-Reply-To 、References などのメールヘッダのことは脇に置いて、フォルダへの振り分け作業だけに着目する場合も、ご要望の自動化・半自動化のハードルはあります。
既定のフォルダは名前と役割が決まっていて、Thunderbird はそのことを知っています。しかし、ユーザーが自作したフォルダは、ユーザーが任意に名称を付ける汎用的なもので、名称以外に判別する基準となる特徴はありません。これらの自作フォルダのどれに「同じスレッドの最初のメール」を入れるのかもユーザーの判断次第です。
この状態では、処理を自動化または半自動化するために必要な "自動的に判別する仕組み" を作る上での、基礎条件が定まっていないのと同じです。
「同じスレッドの最初のメールで選んだフォルダ情報を利用」するためには、最低でも自作フォルダとその特徴を予め登録した上で、個々の受信メールに含まれる参照条件と、各フォルダの登録条件を照合させ、条件一致を判別するような仕組みが必要になるのではないでしょうか。
ここまでの話を一言でいえば、ユーザーの判断によって動作条件がそのつど変化するアクションは、自動化・半自動化には馴染みにくい、ということです。
一方、Thunderbird 単体の標準機能としては、次のようなものがあります。
移動させたいメール(単数または複数)を選択した状態から、[右クリック] -> [メッセージを移動] 、またはメニューバーの [メッセージ] -> [別のフォルダに移動] 、またはメールツールバーに配置した [移動] ボタンから、[使用履歴] をたどると、直近に使った移動先フォルダの履歴(使用順に応じて機械的に蓄積されるもの)を表示させることができます。
ここから移動先を指定するという方法で、多少は作業を合理化できるかもしれません。
ただ、移動対象のフォルダが多く、移動操作も頻繁だと、しばらくやりとりが途絶えていたスレッドに関するメールが送られてきた場合、その時点では [使用履歴] から対象フォルダが外れてしまっていることもあるでしょう。
「日々、メールを各フォルダに移動しています」の中で使用頻度の高いフォルダは、履歴に残り続ける確率が高いでしょう。
アドオンの例を挙げると、次のようなものがあります(これを推奨するわけではありません。あくまで一例です)。
・Quick Folder Move
https://addons.mozilla.org/ja/thunderbird/addon/quick-folder-move/
[右クリック] -> [メッセージを移動] または [移動] ボタンで開く画面に検索窓が追加され、フォルダペインのフォルダ構造に変わり直近に使ったフォルダ履歴だけが表示されます(初期値は 15 個、変更も可能)。
履歴から移動先フォルダを選択することもできますし、検索欄にフォルダ名を入力することで移動先フォルダを一発で絞り込み、対象のメールを移動させることが可能です。ナビゲーションをキーボード主体でおこなっているユーザーには便利かもしれません。
ただし、[quote="緑の2号"]記憶力に乏しい私にはちょっと面倒です[/quote]ということなら、検索欄にフォルダ名を入力する作業自体を敬遠されるかもしれませんね。
[quote="緑の2号"]皆さんどのように工夫されているのでしょうかね。[/quote]
個人的には、明らかに返信の必要性が少なく、受け取っておけばいいだけのメールは、最初からメッセージフィルタで専用の分類フォルダに自動振り分けします。
そうでないものは、いったん [受信トレイ] に溜めるか、明確に区別できる固定した条件のメール(例えばメーリングリスト)は専用の分類フォルダに自動振り分けします。
その上で、現在進行中のメールにはタグやスターマーク、注目スレッド、未読・既読の切り替えなどの機能でマーク付けし、検索フォルダやクイックフィルタ、統合フォルダ表示などを使って、必要に応じてメールを抽出しています(処理・活用フェーズ)。いままさに相手とのやりとりが進行中のメールは、[受信トレイ] など限られた作業フォルダに存在しているので、それら少数のフォルダに意識を集中させればよく、分類フォルダすべてに目を配る必要はありません。作業フォルダ内では、マーク付けと検索・絞り込み機能の組み合わせを活かすのは、上述のとおりです。
ある程度、案件の進行が落ち着けば、その段階で個々のフォルダに分類・保管します(保管フェーズ)。この段階では、分類したメールを利用することが、頻度は低くてもまだありえます。
実質的にやりとりが終了しているものは、記録として保存するためアーカイブします。[受信トレイ] など進行作業用のフォルダを飽和させないという点でも注意しています(保存フェーズ)。
ぼくも昔は、やりとりが進行中のメールを、送受信のつど詳細・厳密にフォルダ分けしていました。
メッセージフィルタで機械的に振り分けられる場合はいいのですが、上述のように「電子メールのルールに基づいて送信するとは限らない」などの事情から理想通りにいかない現実がわかってきて、自分の判断によって分類しなければならない項目が増えれば分類すること自体に意識と労力が割かれ、分類フォルダが増えれば必要なメールを見失って探し出す手間も増え、各分類フォルダ内に蓄積されるメールにも乱雑さが増し、これを嫌ってさらに分類を加えるとますます管理が煩雑になり、やがて既存の分類フォルダ自体が現状に合わなくなる場面が出てくることもあったりして、本来の仕事よりもメールの管理に振り回されていることを自覚しました。
なのでずいぶん前に、上記のような各フェーズを基軸にして、リアルタイムな「フォルダ分け」をやらない管理方法に変え、現在に至っています。
そのスレッドのやりとりが落ち着いてから別フォルダに分類・保管すればいいと考えるようになってから、進行中のスレッドが複数のフォルダに分散したり、多数の分類フォルダがあるゆえに移動先フォルダを間違えて重要なメールを見失ったりすることもなくなりました。少なくともぼくにはこういう管理・運用が合っていたように感じます。
もちろん、電子メールの運用は様ざまですから、上述のような方法では通用しないシーンもあるでしょうし、納得できないユーザーもおられるでしょう。ま、こういう例もあるという紹介ってことで...。
とりあえず以上です。役に立たない話だったらすみません。