それでは仕切り直しで、また Firefox 環境に戻って調べていきましょう。
新規プロファイル環境で Firefox のバージョンによる違いを確認してください。
複数バージョンをインストールして動作確認する際は、いろいろ注意する点があります。
私がやっている方法を紹介します。
■ダウンロード
リリース版Firefoxのインストーラーは
https://ftp.mozilla.org/pub/firefox/releases/ 以下からダウンロードできます。
例えば Firefox 74.0.1のWindows版64bit日本語であれば、74.0.1/ → win64/ → ja/ と順にフォルダーを辿ります。
ダウンロードするのは拡張子 .exe の方です。
拡張子 .msi の方はカスタムインストールするには引数で指定する必要があります。
■セットアップ
インストーラーを起動し、2ページ目でセットアップの種類「カスタムインストール」を選択します。
3ページ目でインストール先フォルダーを指定します。初期値が「C:\Program Files\Mozilla Firefox\」になっていますので、これにバージョンを足して「C:\Program Files\Mozilla Firefox 74\」のように変更します。
4ページ目でショートカット作成のオプションが2つ出ますが、両方とも外してください。
5ページ目でもう一度インストール先を確認してインストールします。
最後に「今すぐ Firefox を起動」のオプションがありますが、これは外してください。まだ起動しないように注意してください。
■自動更新させない対策
インストール先のフォルダーに自動更新を無効化する設定を追加しておきます。
以降の説明でテキストファイルを作成する際は、テキストエディターでUTF-8(BOMなし)のエンコードで保存してください。
Windows 10のメモ帳ならデフォルト設定でOKです。
Firefox 60以降:
以下の内容のテキストファイルを作成しておきます。
・ファイル名:policies.json
コード:
{
"policies": {
"DisableAppUpdate": true,
"ExtensionUpdate": false,
"DisableSystemAddonUpdate": true,
"Preferences": {
"browser.search.update": false
}
}
それをインストール先フォルダーに下記のようにフォルダーを作って配置します。
コード:
インストール先フォルダー\
distribution\
policies.json
Firefox 59以前:
以下の内容のテキストファイルを作成しておきます。
・ファイル名:autoconfig.js
コード:
pref("general.config.filename", "autoconfig.cfg");
pref("general.config.vendor", "autoconfig");
pref("general.config.obscure_value", 0);
・ファイル名:autoconfig.cfg
コード:
// 1行目は解釈されないので、このコメント行は必須です
lockPref("app.update.auto", false);
lockPref("app.update.enabled", false);
lockPref("browser.search.update", false);
それをインストール先フォルダーに下記のように配置します。
コード:
インストール先フォルダー\
default\
pref\
autoconfig.js
autoconfig.cfg
■ショートカットアイコン作成
専用のショートカットアイコンを作成してそれで起動します。
これは私の流儀ですが、バージョン確認用のプロファイルとショートカットアイコンを置いておくフォルダーを(パスを短くするため)ドライブ直下に作っておきます。
こんな感じです。
コード:
C:\mozilla
fx\
prof\
tb\
prof\
fxフォルダーの下にショートカットを置き、その下のprofフォルダーにプロファイルを作るようにします。
まず標準のショートカットアイコンをコピーしてきて、名前を「Firefox 74」とかに変えておきます。
次にプロパティを開いて以下の変更(下線部)します。
リンク先:
"C:\Program Files\Mozilla Firefox
74\firefox.exe"
-no-remote -profile "C:\mozilla\fx\prof\74"作業フォルダー:
"C:\Program Files\Mozilla Firefox
74"
これをOKして保存したら専用ショートカットの出来上がりです。
この設定をしておくことにより、いつも使っているFirefoxの環境に影響を与えずに同時起動することが可能です。
プロファイルフォルダーは指定位置に勝手に作りますので、新しくしたい場合はフォルダーを消すだけです。
いい機会なので長々と書きましたが、この環境を用意しておくとバージョン別の動作確認がすぐにできて便利です。