横から失礼します。
Firefox 内部でのハイパーリンクや選択した文字列のドラッグ&ドロップの動作ではなく、外部アプリケーションに存在するハイパーリンクや選択した文字列のドラッグ&ドロップを、Firefox がどう受け止めるかという話だと解釈しました。
異なるアプリケーション間でのデータのやり取りは、OS の機能に依存した部分もあり、送り手側のアプリケーションの仕様にも左右されると思いますが、当方の環境で試したことを書かせていただきます。
ベースとなる環境は Windows 8 Pro 64bit です。
当方もサクラエディタを使っていますから、その中で URL として記述された文字列を Firefox にドラッグ&ドロップした結果を比較してみました。
Firefox は、38.5.0 ESR (32bit のみ) / 43.0.1 (32bit) / 43.0.1 (64bit) / 44.0b1 (32bit) / 44.0b1 (64bit) の5種類です。
(手順)
サクラエディタ(2.3.0.0)に入力された
http://www.yahoo.co.jp/ の文字列をクリックすると、URL と認識された文字列全体が選択状態になります。
この状態から、対象文字列をマウスでつかんで Firefox のタブバーにドラッグ&ドロップします。
(結果)
Firefox 38.5.0 ESR (32bit) -> カット&ペーストの動作として受け付け、新しいタブでその URL を開く
Firefox 43.0.1 (32bit) -> タブバーへのドラッグ&ドロップを受け付けない
Firefox 43.0.1 (64bit) -> タブバーへのドラッグ&ドロップを受け付けない
Firefox 44.0b1 (32bit) -> カット&ペーストの動作として受け付け、新しいタブでその URL を開く
Firefox 44.0b1 (64bit) -> カット&ペーストの動作として受け付け、新しいタブでその URL を開く
現時点では、43.0 系が 32bit / 64bit の両方で、タブバーへのドラッグ&ドロップを受け付けませんでした。
少なくとも、現役の 38.5.0 ESR はドラッグ&ドロップを受け付け、ベータ版の 44.0b1(32bit / 64bit の両方)でも 38.5.0 と同等の動作になりました。
気になったので、後から 45.0a2 (64bit) でも同様の手順を試したところ、38.5.0 ESR や 44.0b1 と同じ結果になりました。
(注)
Firefox 43.0.1 でも、タブバーではなく開いているタブのコンテンツエリアやロケーションバーにドラッグ&ドロップすると、そのタブ内にドロップした URL のページを開いてはくれます。
(対照試験)
サクラエディタに替わり、Thunderbird 38.4.0 の受信メール中に存在する URL を対象に反応を確かめてみたところ、Firefox 43.0.1 (32bit / 64bit) のタブバーへのドラッグ&ドロップはコピー&ペーストの動作として受け付けられ、新しいタブでその URL のページが開きました。
同様に、LibreOffice 4.4.7 からは、Firefox 43.0.1 (32bit / 64bit) のタブバーへのドラッグ&ドロップはカット&ペーストの動作として受け付けられ、新しいタブに URL のページが表示されました。どちらも動作としては 38.5.0 と同等です。
(考察)
サポート期間中の現役バージョンである Firefox 43.0.1 では、32bit 版か 64bit 版かを問わず、送り手となるアプリケーションによって、タブバーへのドラッグ&ドロップを受け付けないケースがあるようです。
しかし、Firefox 43.0.1 では受け付けられなかったアプリケーションでも、38.5.0 や 44.0.b1 など他のバージョンでは、Firefox のタブバーへのドラッグ&ドロップは可能で、新しいタブにドロップした URL が開かれます。
テスト結果を見る限りでは、Firefox 43.0.1 の 32bit 版でも起こるので、64bit 版だけの問題ではなさそうです。
送り手側のアプリケーションに仕様上の制約がある場合は論外として、受け手側である Firefox の挙動がバージョンによって異なるのは明らかです。ただし、実際に 39.0 ~ 43.0 のどのバージョンから変わったかは確認していません。
44.0b1 や 45.0a2 では、38.5.0 相当の動作に戻っていることを考えると、仕様変更があったというよりは、39.0 以降 のどこかで紛れ込んだバグがあり、44.0b1 以降で修正されている、という見方もできるかと思います。
(補足)
テキストエディタなど送り手側となるアプリケーションによっては、URL や FQDN として認識した文字列を内部的にハイパーリンク化し、そこをクリック(またはダブルクリック)するだけで、起動中の Firefox の新しいタブで開く動作をするものがあります。(起動していない場合は既定のブラウザを呼び出すとか。)
どうしてもタブバーへのドラッグ&ドロップでなければならない理由があるのかもしれませんが、そうでないなら送り手側のアプリケーションの仕様や機能に即した操作をしたほうが、手数を減らせるケースもあるように思います。
直接的な解決策や根拠を示しての仕様解説はできませんが、経験的につかんでいる範囲でコメントさせていただきました。的外れな話だったらすみません。